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グリーン・キャビア、と聞いてもピンと来ないかもしれないけれど、海ブドウといえば形を想像できる人は多いはず。沖縄料理でもよく登場する、このプチプチした、その名の通りブドウのような形をした食材が今海外では次のスーパーフードとして人気だそう。

海ブドウは栄養豊富な海藻

「Caulerpa lentillifera」という学名の海ブドウは、イワズタ科イワズタ属の海藻。沖縄県や鹿児島県で昔から食べられてきたもの。

この海ブドウにはたくさんの健康効果があるとされ、その効果から海外では、スーパーフードと言われている。栄養が豊富で、ビタミンもたっぷり。たとえば、皮膚を健康に保つビタミンA、免疫力を上げたり、美肌の元となるビタミンC、カルシウム、ヨウ素、葉酸などが含まれていて、骨の強化や高血圧の予防、糖尿病の予防や発毛を促してくれるそう。

もしかしたら、海ブドウは長寿の県と言われる沖縄の長生きの秘密の一つかもしれない。

その人気は海外にも広がっている

海ブドウは海外でも最近人気が高まっているけれど、ネックは送料だそう。主産地である沖縄から空輸するため、海ブドウ本体よりも輸送費が高くなってしまうこともあり、なかなか出回らないそう。

そこで、輸送費を下げるために、沖縄以外での栽培も進んでいるという。たとえば、オーストラリアや東南アジアでは、沖縄ではなくベトナムのカンホア地方で獲れるものが、沖縄産よりも安い価格で出回りはじめている。このカンホア地方の海は塩分レベルもちょうどよく、水温も27℃前後に保たれているため、海ブドウが育ちやすいのだとか。

養殖の海ブドウは、海の中の池のような部分で育てられるそう。そして収穫されたものは、手作業で洗われ、過酸化水素水につけられて出荷される。嬉しいのは、過酸化水素水につけられているため、届いたら、さっと水で洗い流すだけですぐに食べられること。

海外で海ブドウを取り扱うMeal Bellyの創業者のアンジェラ・メイも、海ブドウは買ってきてすぐに食べられるのがよい、と話す。茹でるなどの下ごしらえなしに食べられるので、手間がかからない。

トッピングだけでなく色々なアレンジも

アンジェラのおすすめは、マリネ液で味つけしたサーモンとアボカドと一緒に巻いた海苔巻き。ほんのり塩っぽい味がサーモンにもぴったり。それ以外では、ナンプラーと酢とライムでベトナム風に味をつけたミントとキャベツのサラダに、グリルした鶏肉と海ブドウを一緒に乗せた一品を紹介している。

日本では海ブドウはそのままで食べることが多いかもしれないけれど、海外では料理にトッピング以外でも使われている。少し変わったところだと、ライムとブドウのカクテルに使われていることも。

次に海ブドウを見かけたら、海外のレシピを参考にいつもと違う食べ方をしてみては?

Text:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images