でも、真逆の主張をする専門家も……。
さあ、希望に輝く明日のために目覚ましをかけよう。米国のマットレス会社アメリスリープが行なった調査で、“完全にハッピー”な人々は毎日の睡眠時間が非常に正確であることが分かった。
2,000人を対象としたこの調査では、7時間6分がマジックナンバーと判明。7時間寝た人は“まあまあハッピー”、6時間48分の睡眠では“ややハッピー”という結果となった。
レポートによると「6時間48分以下の睡眠時間は、不安が付きまとい、感謝の気持ちのかけらもない人間関係を意味した」そう。
しかし睡眠健康基金のチェアマンであるドロシー・ブルック教授はこれに異議を唱える。
「猫を飼っている人は、みんな同じだけ寝ると言っているようなものよ」とブルック。
「睡眠ニーズは人によって大きく異なるんだから、こんな主張は馬鹿げているわ。生涯にわたって変わりうる個人差がたくさんあるのは明らかよ」
研究によって、成人は一晩に7〜9時間の睡眠が必要であることが分かっているけれど、ブルックはオーストラリア人の24%が通常この数字を達成できていないと言う。
睡眠不足は集中力、生産性、情緒的安定性など多種多様な機能に影響を与える。また睡眠が足りていないと、免疫システムやグルコース代謝率に悪影響があるという証拠も増えてきている。
ブルックはさらに、このような根拠のない統計は睡眠を促進する努力を元も子もないものにしてしまうと言う。
「概してネガティブな話よ。じゃあこれが達成すべき基準なんだとみんなが考える。そして良く眠れなくなる原因の一つは、睡眠を仕事のパフォーマンスみたいに扱うことなんだから」
「睡眠はこの手のプレッシャーに強くない。睡眠に対する不安が増すだけ。眠れないことに対する不安から睡眠不足に陥る人がたくさんいるんだから逆効果よ」
重要なメッセージ睡眠へのアドバイスは鵜呑みにせず、あなたに一番合った方法を見つけよう。
Text: Lauren Williamson Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images