人生の分岐点、「リカレント教育」を決意。でも何を学べばいいか分からないとき、どうする?

10 January 2019

人生の分岐点、「リカレント教育」を決意。でも何を学べばいいか分からないとき、どうする?

人生100年時代として、社会人の学び=リカレント教育が今注目されている。でも、「学びといっても、今の自分に何を学べばいいのかよくわからない……」という人も少なくないのでは。自分にとって必要な学びの見極め方を女性の働き方と学びに詳しい、キャリアコンサルタントの田中美和さんに引き続き、お話を聞いた。

田中美和さん

株式会社Waris共同代表 田中美和さん

1978年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、2001年に日経ホーム出版社(現・日経BP社)入社。編集記者として雑誌『日経ウーマン』を担当。取材・調査を通じて接してきた働く女性の声はのべ3万人以上。女性が生き生き働き続けるためのサポートを行うべく2012年退職。フリーランスのライター・キャリアカウンセラーとしての活動を経て、2013年多様な生き方・働き方を実現する人材エージェント株式会社Warisを創業し共同代表に。フリーランス女性と企業とのマッチングや離職女性の再就職支援に取り組む。フリーランス・複業・女性のキャリア・ダイバーシティ等をテーマに講演・執筆も。著書に『普通の会社員がフリーランスで稼ぐ』( ディスカヴァー・トゥエンティワン)。一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会理事。国家資格キャリアコンサルタント。2018年に出産し、1児の母。ブランクがあっても再就職したい方を応援! https://workagain.waris.jp/2019-jal


特別な人のものではなく、誰もが必要になる時代に

「学び」「リカレント教育」「キャリアアップ」「スキルのアップデート」と言われても、何だかピンとこない、それどころか「自分には遠い感じがする」と思う人も多いかもしれない。でも、田中さんはこう言う。

「一部の情報だけ見ると、リカレント教育=いわゆる“意識高い系”というイメージを持ってしまうかもしれません。でも、これから誰もが長生きする時代です。今、30代前後ではピンとこないかもしれませんが、人口減少や年金制度の問題など考えると、生涯働くことが求められる時代が今後訪れる可能性もあります。

そうなったときに、新たに学んでいることがあると強みになります。人生や仕事の選択肢が増えることも。さらに自分の世界が広がり、生きがいも増えるかもしれません。『リカレント教育=特別な人のものではなく、誰もが必要なこと』になる可能性は高いのです」


「3年後の自分」をイメージして、学びを考えるといい

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「学びは必要なこと」と分かっても、自分にとって必要な学びが見えてこない人も多いはず。「仕事に結び付けて考えるべきなのか?」「キャリアアップを目的に厳選したほうがいいのか?」「どういう視点で、学びを考えるべきなのか……!?」など、人によって考えもさまざまだろう。

「私がキャリアカウンセリングなどでお話するのは、“どんな自分になっていたかを想像する”ということ。“3年後になりたい自分”をイメージしてみることです。仕事のことだけではなく、好きなことや趣味、恋愛、結婚、出産などの予定も含めて、リストアップしてみるといいでしょう。

そのリストの中で譲れないことなど優先順位をつけて、さらに現在の自分に不足していることをチェックしてみると、学びたい方向性が見えてくると思います」

また、「リカレント教育=現在の仕事からのキャリアアップ」だけとは限らないと、田中さんは指摘する。現在、違う仕事をしているけれど、前々から興味があることを広げたいという人もいるからだ。

「終身雇用制度が崩れて副業も盛んになり、起業だけではなくフリーランスという働き方を選ぶ人も出てきています。多様化し始めている働き方の中で、自分は3年後どうなりたいかを発想してみるといいですね」

例えば今、Webの仕事をしていて、仕事を軸に考えたとした場合、マーケティング力を強めたいと考えたとき。自分はSNSのマーケティング知識が弱いな、とその部分にフォーカスを当ててみる。あるいは、現在の仕事とは関係ないけれど、体を動かすことを深めたいということであれば、健康運動指導士の資格などを考えてみるというのもいいかもしれない。

「仕事だけに限らず、視野を広げてみるといいですね。キャリアアップしたい人はもちろんですが、趣味の視点から学び直しを決意した人でも、大学などのスクールに行くと、同じ気持ち、同じ志向を持った人が集まるので、そこから人脈が広がって後々の仕事に役立ったというケースも少なくないようです。そういう広がりを得られるのも、リカレント教育の利点だと思いますね」

 

仕事を軸にするにせよ、趣味を中心に考えるにせよ、まずは「3年後のなりたい自分」をイメージ。キャリアは次々に変えていい時代へ。知的好奇心を大切に、前に進んで。

Photo:Getty Images Text:Manabi Ito

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