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何のためにもならない動きとは?
突然だけど、ワークアウト前のストレッチはいつも必要? “もちろん、ググッと伸ばす” と答えたあなたは半分正解。その内容をオーストラリア版「ウィメンズヘルス」からご紹介。

米国のフィットネスインストラクター教育機関AFAAおよびNASMの認定トレーナーで、アクティブなリカバリーを促進するフィットネスクラスA.C.C.E.S.S.の設立者であるレベッカ・ケネディによると、「心拍数を上げるには筋肉をウォームアップする必要がある。これが筋肉への血流と酸素の供給量を増やすことになる」 ため、エクササイズの前には必ずストレッチを行うべき。「運動の中で筋肉にかかる負荷を軽減するには、筋肉細胞により多くの酸素が必要になる」。これに大きく関わってくるのがストレッチの種類。

ワークアウト前におすすめのストレッチは、ダイナミックストレッチやムービングストレッチ (動的ストレッチ)。筋力強化調整リサーチ専門誌に掲載された研究によれば、スタティックストレッチ (同じポジションを30秒以上維持する静的ストレッチ) はスキップするのが賢明なんだそう。

「ワークアウト前のスタティックストレッチは筋肉の強度と筋力を低下させ、爆発的な筋肉パフォーマンスを阻害する」 と語るのは、認定強化調整コーチでProfessional Physical Therapy院長のクリスティーナ・チッチォーネ理学療法士。「筋肉が十分に温まる前にスタティックストレッチを行うと、筋肉や腱にダメージを与えてしまう」

ケネディによると、ワークアウト前に最も頻繁に誤用されるのが、以下の5つのストレッチポジション。いつものフローから外して、5~10分のダイナミックストレッチ、軽い有酸素運動、またはアクティベーションエクササイズに置き替えよう。スタティックストレッチはワークアウト後にいつでもできる。

エレベイテッド・ハムストリング・ストレッチ

ベンチなど、腰よりやや低い位置にある物の表面に片足を置いて足首を曲げ、その足首に向かって体を腰から直角に倒すもの。膝の裏が激しく燃えるように感じるので、効果的なストレッチだと思うかもしれない。「でも、実際には坐骨神経が引っ張られれているだけで、ハムストリングを伸ばしたり柔軟性を高めたりする動きではない」 とチッチォーネ。

前屈

ヨガにもあるこの姿勢。両足をくっつけて立ち、腰から体を前に倒し、手のひらを床に付ける。ケネディによると 「ハムストリングは、スクワット、デッドリフト、ランニング、ランジなどの動きを助ける巨大な筋肉群。前屈したまま静止すると、その筋肉群の効率的な動きが妨げられ、裂傷をはじめとする怪我に繋がり、運動が制限されてしまう可能性がある」

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立った姿勢での大腿四頭筋ストレッチ

太ももを並列させて立った状態で、片足を同じ方の手でつかむという典型的なストレッチ。でも、チッチォーネによると 「やり方が間違っているがために膝関節に過度な負担がかかり、前膝痛を患う人が多い。ランナー膝のように、前膝痛は膝蓋大腿関節に問題があることを示している。是非避ける努力をしてほしい」

ナンバー4

両脚を曲げた状態で仰向けに寝て、片方の足首を反対の膝の上に乗せるか、立った状態で片脚を曲げ、その太ももに反対の足首を乗せた状態が、数字の4のような形のナンバー4ストレッチ。チッチォーネは 「このストレッチポジションを正しく取るには、股関節を曲げ、足を外転させ、外旋筋を使う必要があるけど、筋肉が十分に温まっていないワークアウト前の状態では、腰がそこまでよく動かない。腰を取り巻く筋肉に、伸ばそうとしているお尻の筋肉を狙えるだけの柔軟性がない」 と言う。ケネディいわく 「これは時間の無駄」

鳩のポーズ

マットの先端に平行になるように片脚を曲げ、反対の脚を体の後ろでまっすぐ伸ばして、上半身を前の脚の上にかぶせるのが鳩のポーズ。梨状筋と腰の外旋筋を伸ばすストレッチだけど、ケネディによると 「床という固定された障害物によって、膝と足首がねじれる可能性がある」。チッチォーネも 「鳩のポーズには、骨盤、腰、膝にある複数の筋肉が使われる。これらの筋肉が硬いと、このストレッチには不快感が伴い、利益以上に害をもたらすこともしばしば」 と付け加える。

この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルスに掲載されました。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text:Ashley Mateo Translation:Ai Igamoto Photo:Getty Images