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ストレス対策、集中力アップなどの効果が注目されている瞑想。その効果は、アメリカのグーグルやインテルなどの企業が社内活動に取り入れるほど。今回は、たった3分からでOKの簡単な「プチ瞑想」をご紹介! 

「瞑想をすると、自律神経が安定して脳の疲れも取れます」と話すのは、医師でヨガ講師の石井正則先生。けれども、本格的な瞑想は初心者にはなかなか難しい。そこで石井先生がおすすめするのは、腹式呼吸を繰り返す「プチ瞑想(3・3・6呼吸法)」。

「3秒鼻から息を吸い、3秒止めて、6秒で吐くという呼吸法です。腹式呼吸で息を吸うときにおなかをふくらませ、吐くときにへこませます。横隔膜を動かしておなかから呼吸すると副交感神経が優位になり、自律神経の乱れが整いやすくなります」

腹式呼吸を行うときのポイントは、①背筋を伸ばす②鼻呼吸③ゆっくり息を吸って、ゆっくり吐く④おなかを締めつけない服装の4つ。また、目を閉じないと瞑想の効果が落ちるので、必ず目を閉じて行うように。瞑想中は何も考えないようにして、雑念が浮かんできたら呼吸に意識を戻して。

「息を吸った後、一度息を止めてからゆっくりと吐くことで、呼吸筋の働きをよくする効果が期待できます。また、自律神経の働きを高めて、集中力がアップすることもわかっています」(石井先生)

最初は3分から始めて、慣れてきたら5分、10分と時間を延ばしていこう。夜、お風呂上がりや就寝前に行えば、リラックス効果抜群。仕事の会議前など、緊張をほぐして集中力を高めたいときにもおすすめ。気軽に始めて、ストレスフリーな日々を手に入れよう!

プチ瞑想(3・3・6呼吸法)のやり方

1 イスに深く座り、背もたれに背中をつける。足は肩幅に開く。背筋をまっすぐにして、へその上に両手の手のひらを軽くあてる。

2 おなかがふくらむのを意識しながら、3秒かけて鼻から息を吸う。そのまま3秒間息を止める。

3 おなかをへこませながら、鼻から6秒間かけて息をゆっくりと吐く。2〜3を3分繰り返す。

石井正則(いしいまさのり)
JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽頭科診療部長。八重洲クリニック・耳鳴り・めまい・難聴・ストレス特殊外来担当。日本耳鼻咽頭科学会評議員、宇宙航空研究開発機構(JAXA)・宇宙医学審査会委員。1980年東京慈恵会医科大学卒業。84年同大学院卒業とともにヒューストン・ベイラー医科大学・耳鼻咽頭科へ留学。2006年からヨガを始め、スタジオ・ヨギー公認ヨガインストラクターとしても活動中。

参考文献
『耳鳴りがスッキリする呼吸がわかった』石井正則 著(マキノ出版)

Text:Mayo Yasuda Illustraton:Chiaki Mori