動物アレルギーと診断されていないなら、病院で皮膚テストを受け、その症状の原因が実際に動物にあることを確かめよう。米ジョンズ・ホプキンズ医療センターのアレルギー・免疫学准教授、ジョディ・ドバスキー医学博士も、「動物アレルギーでもないのに、大切なペットを手放したり、家のリフォームに大金をかけたりするのは嫌ですからね」と検査を勧める。
“低アレルギー性” ペットのうわさは忘れる
“低アレルギー性” と言われるラブラドゥードル(プードルとラブラドール・レトリーバーのミックス)やマルプー(マルチーズとプードルのミックス)でも、くしゃみが出るのはどうして? 「他の犬猫よりアレルギー症状を引き起こしにくい個体はいるかもしれませんが、基本的に低アレルギー性の犬や猫は存在しません」とドバスキー博士。アレルゲンは動物の皮膚だけでなく唾液や尿にも含まれているため、安全と言われている品種にも体が反応することはある。パートナーが飼っている “低アレルギー性” ペットの世話をすると申し出たり、自分にペットを買ったりするのは、その動物と少し一緒に過ごしてみて、体の反応を確かめてから。
自分に合った薬を見つける
効果的な薬の種類は、ペットと過ごす時間の長さによって変わるもの。ペットのいる友達やパートナーの家へ遊びに行くなら、ドバスキー博士のアドバイスに従って、到着する20~30分前に市販の抗ヒスタミン剤を服用しよう。自宅にペットがいる場合や、ペットのいるパートナー宅に頻繁に泊まる場合は、症状を緩和するため、病院で鼻用ステロイド薬を処方してもらうといい。鼻用ステロイド薬は毎日服用する必要があり、効き始めるまでに3~5日かかる。
もっと強力な治療薬が必要な人は、アレルゲン免疫療法を検討してみよう。最初の約6カ月は週に2回、その後の3~5年は月に1回の頻度でペットのアレルゲンを皮下に注射する療法で、動物アレルギーのある人の約75%に効果的。
アレルゲンを遠ざける
アレルゲンは睡眠を阻害するため、寝室には動物を一切入れないようにして、可能であれば、自宅の一部(1階や室内外を行き来できる場所)にペットを隔離してみよう。100%効果的な対策とは言えないけれど、ドバスキー博士いわく、ペットと自分の間に隔たりを設けると症状が和らぐことを示す研究結果があるそう。
ペットを家具に近づけない
米国ぜんそくアレルギー協会の教育プログラムディレクター、シャロン・シュマックによると、動物のふけが付きやすい布で覆われた家具にはペットを近づけないようにするといい。アレルゲンの温床となるカーペットを外すのも名案。愛猫が柔らかいものに横たわるのが好きなら、寝室の外にペット用のベッドを用意して、お湯で頻繁に洗うこと。
フィルターに投資する
細かい粒子を捕まえる高性能のHEPAフィルターを使うのも、室内を飛び交う動物アレルゲンを減らす効果的な方法のひとつ。高価ではあるけれど、ドバスキー博士いわく、HEPAフィルターは空中のアレルゲン(猫のふけなど)を取り除くことが実証されているそう。
すぐに着替える
最後の手段ではあるけれど、ペットと遊んだあとにシャワーを浴びて着替えるのも、しつこいアレルゲンを取り除く上で役に立つ。これだけでは十分な防御にならないけれど、ドバスキー博士が言うように、ある程度の違いは出るはず。
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。