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眠れない夜ほど厄介なものはない。朝まで8時間あっても、すぐに眠りにつけるとは限らない。なかなか寝付けない夜に、そのときのムードや不安が関係しているのは周知の事実。でも、新たな研究結果が、あなたの「個性」も睡眠の質に影響を与える可能性があることを示している。気になる真相をオーストラリア版ウィメンズヘルスからお届け。

5つのパーソナリティータイプとは?

オランダの神経科学研究所の研究チームは2010~2016年の間に不眠症を経験した2,224名の患者を分析した結果、不眠症と5つのパーソナリティータイプの間につながりがあることを発見した。

1. ひどく疲弊しているタイプ
寝る前に神経が張り詰めたり、不安を感じたりする人。うつ病にもなりやすい。

2. ある程度疲弊しており、報酬を気にするタイプ
このタイプも寝る前に神経が張り詰める。でも、いつもネガティブなことを考えているとは限らない。ストレスによる不眠症に悩む可能性が平均より高い。

3. ある程度疲弊しており、報酬を気にしないタイプ
2つ目のパーソナリティータイプとは異なり、この人たちは惨め、あるいは悲観的な考えに捕らわれやすい。落ち込むことが多いとはいえ、2つ目のタイプほどうつ病と診断される可能性は高くない。

4. やや疲弊しており、非常に繊細なタイプ
このパーソナリティータイプは、人生における出来事(経済的な困難や人間関係)のせいで眠れなくなる。不眠症に悩まされる期間も長い傾向にある。

5. やや疲弊しており、ずぶといタイプ
4つ目のタイプと同じで、このパーソナリティータイプも人生の出来事に悩まされるけれど、その影響をそれほど強く感じない。後年に不眠症と診断され、意欲をすっかり失う可能性が高い。

アメリカのスタンフォード睡眠医学センターの睡眠スペシャリスト、ラファエル・ペラヨによると、科学者たちは長年にわたって不眠症が個性に関係していると信じてきたそう。『Health』誌とのインタビューのなかでペラヨは、「人間は心が落ち着いた状態でもっともよく眠れる。安全で、快適で、愛を感じる状態でね」と語った。心が落ち着かない状態でベッドに入っても、体は悩みが消えるまで眠ってくれない。

「こうなると体は、できるだけ短時間爆睡しようとする。これがまさに不眠症。サバイバルモードの眠り方しかできなくなる」これは完璧主義者が直面する問題と似ている。大抵の場合、解決していない問題があると完璧主義者の脳は眠ってくれない。「完璧主義者や強迫性障害を抱える人は、問題を解決せずにはいられない。でも、問題を解決するには起きている必要があるので、不眠症に陥りやすい」とペラヨは続ける。「不眠症は、思想家に付き物の病と言えるのかもしれない」

毎日眠れずに苦しんでいるのなら、その問題に対処することが大切。不眠症は治療が可能な病気なので、かかりつけの病院へ行って睡眠の専門医を紹介してもらおう。誰にでも、8時間ぐっすり眠る権利はあるのだから。

※この記事は当初、オーストラリア版『Men’s Health』に掲載されました。
※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Alex PierottiTranslation: Ai IgamotoPhoto: Getty Images

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Kaoru Sawa
ウィメンズヘルス・エディター

美容・ダイエットを中心とした記事を担当。自他共に認める美容マニアで、ハマり症。その気質から、自分が挑戦する取材企画には必ず結果へのコミットにこだわる。男性ライフスタイル誌、女性向けアプリメディアなどを経て、2021年までウィメンズヘルス編集部に在籍。