産婦人科医も悩んでる! 生理痛を軽くするために実践していること
毎月時計が時を打つように痛みが襲ってきてソファの上で丸まって苦しんでいるなら、この期間限定の症状は特に嫌なもの。....
毎月時計が時を打つように痛みが襲ってきてソファの上で丸まって苦しんでいるなら、この期間限定の症状は特に嫌なもの。でも、その痛みに悩むのはあなた一人じゃない。
「産婦人科医にだって、生理痛は起こる」とブロンクス ー レバノン病院の産婦人科医、ジャイメ・ゴールドステインは言う。そう、産婦人科医も毎月あなたの子宮を襲う痛みと同じものを経験する。でも、産婦人科医は、婦人科系のシステムとその流れを誰よりもよく知っている。月経期間の生理痛を取り除く方法も。
「私たちは、生理痛をなくすためには何が効くのか、もしくは、少なくとも、それをより管理しやすい方法は何かを知っている」と彼女は言う。事実、産婦人科医達はひどい生理痛を理由に、突然その日の予約をキャンセルすることはできないのだから。
シカゴのイリノイ大学の臨床産科婦人科の助教授で医師のジェシカ・シェパードは「私は通常、生理痛を管理するために、4つの異なる戦略のうちの3つを組み合わせて実行するわ」と教えてくれた。
「一つの戦略は確かに助けになるかもしれないけれど、いくつかを一緒に実行することで、相乗効果が起きるの」
じゃあ、戦略って何?
トップの産婦人科医が自分の生理痛をどのように緩和するのか、そして、どのようにあなたも実践できるのかを教えてくれた。間違いなく、まだ、あなたはそのトリックを試してみてはいないはず。
ワインボトルのコルクを抜くのはやめ、ジムに向かい、シーツの中で“アクション”して!
TEXT:GABRIELLE KASSE Translation: Kanako Iwaki Photo:Getty Images
2.温めること
「生理中に外出する時は、粘着性のカイロを貼ったり、タイガーバームを下腹部に塗り込んで患者を診察したり、スキニージーンズを履いて楽しんだりする」と、ノースウェスタンウーマングループのジュリー・レビット医師は言う。腹部に熱を加えることで、実際に子宮筋肉をリラックスさせ、生理痛を軽減することができる。
自分のために温かいハーブティーを入れることも、身体の内側からリラックスさせるのに役立つため、生理の時期になると、シェパードはカモミールティーを飲む。でも、過剰な砂糖摂取は生理痛を悪化させることもあるので、ホットココアや甘い飲み物は控えて、ハーブティーを選ぶこと。夜遅くに痛みが始まるなら、熱くて蒸気がでているお風呂に身をゆだねてみて。音楽を聴きながら、窓が曇るくらい長いシャワーを浴びる。それも同じ位効果的。
3.ホルモン避妊薬の使用
避妊の選択肢としての避妊薬やホルモンのIUDは、とても効果的。それらは子宮の内膜を通常より厚くすると、チャペルヒル産婦人科のビビアン・クラークは言う。その結果、ホルモン避妊薬は生理の期間の長さを短くし、軽いものにする。そして、避妊薬を服用している多くの女性は、激しい生理痛の発生を抑えることができる。そして、これらもプロスタグランジンに影響を与えている。
ゴールドステインは彼女自身にIUDが効果的であったことが、患者にIUDを薦める理由だと言う。さらに、その効果を得るために、毎日の避妊薬服用を忘れることがなくなり、毎朝IUDを "取る"ことを覚えておく必要もなくなる。もしあなたが新しい避妊薬を検討していて、寝こむほどの生理痛を患っているなら、どの避妊薬があなたの症状に効果的かを婦人科医に聞いてみる価値がある。
4.汗をかくこと
しっかりとした汗をかくワークアウトは、気分を向上させるエンドルフィンの生成をアップさせるだけではなく、子宮筋肉も緩めてくれる。その上、汗をかくトレーニングは痛みを引き起こすプロスタグランジンの一部を代謝させると私は考えている。
「運動量が増えるほど気分が良くなるので、生理痛が私に家から離れたくないと思わせたとしても、なるべく行動的でいるようにし、ジムへ向かう」とクラーク。「エアロビクス運動は私の最初の防衛線で、それがうまく作用しなければ、カイロと鎮痛剤(イブプロフェン系)に頼る」
エアロビクスではなくても、何らかの運動はすること。レヴィットは、ストレッチをしたり、メディシンボールを使ったり、散歩に出かけたり、エアロバイクに乗ったりする。ヨガも素晴らしいオプションのひとつ。例え負荷が少ない運動でも、ソファでごろごろしているよりもずっといい。「子宮の筋肉を含め、全身に効果のある呼吸法が組み込まれているので、私はヨガを好む」と、婦人科医のパリ・ゴージ。
5.塩分とお酒は控えること
塩分を控えて、お酒もあきらめ、代わりに水のボトルを! 生理中に保水状態をキープしていれば、生理痛を抑えることができる。理由? 生理痛が強く起きるのは、子宮筋肉が収縮しているから。脱水状態だと、子宮の痙攣が起きやすくなるので、適度に水分補給が必要、とシェパード。だからこそ、彼女とゴージは、月経期間が始まる数日前には、カフェインとアルコール摂取量を減らすのだ。
シェパードは、「生理期間中は、何を食べるかに気をつける。アルコールと塩分をカットし、水分摂取量を増やせばけいれんが起こりにくくなるため、私は水分を多くとるようにする。同様にゴージも、「月経期間の数日前には脱水状態を引き起こすカフェインとアルコール摂取を控える。」と話す。
つまりピクルス、フライ、ポテトチップの欲求に応えたり、ビールを与えたりすれば、自分自身を脱水状態に導き、けいれんを増加させ、その継続時間も長くしてしまう。月経期間の前日から終了日まではヘルシーな食べ物とノンアルコール飲料を選ぶこと。
6.NSAIDの服用
イブプロフェンのようなNSAID (アスピリンを含まない非ステロイド性抗炎症鎮痛剤)は、けいれんが起こる過程の炎症を抑えてくれる。特に、生理痛が始まる前に服用した場合。
「生理が始まる約12時間前、私は8時間ごとに低用量のイブプロフェンを食物と共に服用し、生理が始まる前の過程で炎症を食い止めることから始める」。ゴールドステインはそのために、生理の周期を記録して、いつ始まるかを把握しておくことを勧める。NSAIDの一つのタイプが作用していないように感じる場合は、別のタイプのNSAIDを試してみて。
「患者の中にはナプロキセンが効く人もいれば、全く効果がなく、イブプロフェンやアセトアミノフェンが効く人もいる」