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毎日、毎週、生涯を通して、あなたの膝は打撃を受け続ける。だって脚は、座るのにも、立つのにも、歩くのにも使われ、数え切れないほどの動きをこなすんだから。しかも、その動きによっては、膝に想像以上の負担がかかる。

だから、何歳でも、膝の痛みが悩みの種になるのは当然のこと。でも、日常的に運動をする人には、もっとリスクが高いみたい。

ハーバードメディカルスクールの研究チームによると、歩行中の膝には、体重の1.5倍に等しい力がかかっているんだそう。つまり、64キロの女性の膝には、一歩につき96キロの圧力がかかっていることになる。階段を上り下りする時は体重の2~3倍、スクワットではなんと体重の4~5倍もの圧力が哀れな膝にかかってくる (だからこそ、正しいフォームでスクワットやランジをするのが大事)。それを考えると、年を重ねるにつれ、非常に多くの人が膝痛を訴えるようになるのも無理はない。

でも、膝に痛みを抱える可能性があるのは、アクティブな人だけではない。アメリカのメイヨー・クリニックによると、注意したいリスク要因が数多くある。

●太り過ぎや肥満は、膝への負荷を増やす

●筋肉が硬い、あるいは弱いと膝を支える力が弱まるため、膝痛のリスクが高まる

●スキーなどのエクストリームスポーツ

●ジョギングで地面を蹴るといった反復運動

膝という大切な関節を健康に保つためには、まず第一に健康的な体重を維持すること。膝・腰の分析を専門とするパーソナルトレーナーで、オンラインパーソナルトレーニングModern Body設立者のジェイク・パチェコによれば、「体重が1キロ違うだけで、長期的に膝にかかる圧力が大きく変わる」。ということは、普段のトレーニングに効果的な運動を取り入れることが重要になってくる。

そこで今回はパチェコが、膝痛知らずの人生を送るのに役立つ、5つのおすすめエクササイズを教えてくれた。

膝の痛みに効果的な5つのエクササイズ

1.ウォーキング

すでに聞いたことはあるだろうけれど、この情報には繰り返すだけの価値がある。パチェコいわく、ウォーキングは心身の健康に最も効果的なエクササイズの一つで、年老いてきた膝には特に有益。「ウォーキングは効果的な有酸素運動。膝への負荷が最小限に抑えられるので、年を取ってもアクティブに暮らし、適度な体重と可動性を維持するための素晴らしい方法」 なんだそう。膝がしょっちゅう凝る場合は特に、一日一回、近所を15~30分散歩するだけでもいいので、ウォーキングを始めることが大切。「座ってばかりいると、膝の凝りがひどくなる。ウォーキングは簡単に始められる運動だし、誰にとっても身近」

2.脚上げ

元気な膝をキープするベストな方法のひとつは、膝関節周辺の筋肉を強化すること。パチェコによると、最終的にはこれが膝への負担を軽くし、膝痛を防ぐ。ジムのレッグリフトマシンを使ってもいいけど、脚上げはウエイト無しでどこでもできる。

脚上げのやり方:

床で仰向けになり、右脚を床につけたまま左脚を上げ、床から30センチほど離す。そして左脚を下げる。これを10~12回、3セット繰り返し、左右を入れ替える。

3.壁座り

脚上げと似て、この動きは大腿四頭筋、臀筋、そして膝を取り囲むその他多数の小さな筋肉群を強化するので、この先もずっと健康な膝を保つのに役立つ。パチェコがこのエクササイズを好むのは、その日の膝の調子に合わせて難易度を変えられるから。

壁座りのやり方:

壁に背中をつけて立ち、足を腰幅に開く。壁に沿って背中を滑らせ、椅子に座っているようなスクワットの姿勢をとる。体を下げれば下げるほど、難易度も膝にかかる負荷も増す (太ももが床と平行なのが最も低い状態。それ以上下げないこと)。スクワットの姿勢を30秒間、または筋肉が完全に疲れ切るまでキープする。

4.踏み台昇降

年を重ねるにつれ、膝関節を取り巻く靭帯が硬くなる。そのため、膝にかかる負荷に以前ほどうまく対処できず、痛みや怪我につながることも。これらの靭帯を柔軟に保つためには、膝関節を安全に鍛えなければならない。パチェコいわく、それには踏み台昇降がもってこい。

踏み台昇降のやり方:

ステップ台 (または低いベンチや階段)を用意して、両足を台に乗せる。片足をゆっくり下げ、つま先で地面をタッチしてから台に戻す。これを10~12回繰り返し、左右を入れ替える。パチェコによると「壁座りと同じで、自分に合った難易度でできる」 そう。「膝関節が凝っているなら低い台を使い、難易度を上げたければ台を高くすればいい」

5.膝から太ももへのストレッチ

膝の健康には、膝と一緒に動く脚全体の筋肉を柔軟に保っておくことが不可欠。このストレッチでは、脚、膝、腰の主要エリアが見事にカバーできる。「膝周辺と脚の筋肉および靭帯を輪ゴムとして考えてみよう」 とパチェコ。「常に使われていれば、輪ゴムはしっかり機能する。でも頻繁に使われず、伸ばされることがないと、パチンと切れやすくなる。定期的にストレッチすれば、筋肉がいつでも使えるしなやかな状態に保たれるので、捻挫や裂傷が起きにくくなる」

膝から太ももへのストレッチのやり方:

床に座り、体の正面で両脚を広く開いて伸ばし、左足をお尻の方に持ってくる。左足の裏を右脚の内ももにくっつけ、左膝を外に向ける。腰からゆっくり前屈し、両手で右足のつま先を握る。この姿勢を1~2分間キープし、左右を入れ替える。

※この記事は、UK版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Meghan Rabbit Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images