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最近では、月経カップやナプキンが不要な生理用ショーツまで、生理用品の選択肢は増える一方。そんな中、オーガニック素材のタンポンも登場し、生理用品もオーガニック素材を選ぶべきなのか、悩んでいる人もいるのでは? そこで今回は、生理用品も「ナチュラル派」を選ぶべきなのか、アメリカ版ウィメンズヘルスが専門家に聞いてみた。

従来のタンポンとオーガニック素材のタンポンの違いは?

「オーガニック素材のタンポンと従来のタンポンには、異なる点がいくつかあります」と説明するのは『The Complete A to Z for Your V』の著者であり、ニューヨークのウエストチェスターに勤務する産婦人科医のアリッサ・デュエック医師。

オーガニック素材のタンポンは、100%オーガニックコットンが使用されているのに対し、従来のタンポンは、レーヨンやオーガニックではないコットンが使用されている。また、オーガニック素材のタンポンは、過酸化物で漂白されているのに対し、従来のタンポンは塩素で真っ白に漂白されている。

デュエック医師によると、塩素でタンポンを漂白する過程で、副産物としてダイオキシンが発生するそう。ダイオキシンは発がん性物質(がんを誘発する物質)として知られており、ホルモンのバランスを崩す恐れもあるという。しかしデュエック医師は、米国食品医薬品局(FDA)では、タンポンの製造業者にダイオキシンの濃度の測定を要求しているため、ダイオキシンに対して懸念する必要性はないと話している。

一方で、オーガニックタンポンの製造業者は、ホルモンバランスを乱す化学物質や、吸収性に使用される合成材料、また綿花生産において使われる殺虫剤や遺伝子組み換え作物は一切使用していないことを主張している。しかしデュエック医師は、これらの「違い」について科学的証拠がないことも述べている。

オーガニック素材のタンポンを使用するメリットとは?

オーガニック素材のタンポンは、香料が使われていないため、敏感肌の女性にとっては有益であるとデュエック医師は言う。それ以外は、個人の好みで決めていいとのこと。「結論から言うと、従来のタンポンは米国食品医薬品局によって監査されているので、大半の女性にとって安全であると言えます」

「もう一点考慮しておくべきことは、オーガニック素材のタンポンを使用したところで、トキシックショック症候群(TSS:黄色ブドウ球菌の産生する毒素が原因で起こる急性疾患)になるリスクを切り捨てることはできないことです。トキシックショック症候群は、従来のタンポンであれオーガニック素材のタンポンであれ、綿または合成で作られたものであれ、素材に問わず発症する可能性はあります」と、デュエック医師。

必ずしもオーガニック素材のタンポンに切り替える必要はないけれど、あなたが敏感肌で刺激を最小限に抑え、化学物質を直接肌に触れさせたくないのなら、オーガニックはおすすめ。つけ心地が良くて自分に合ったものをチョイスしてみて。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Emilia BentonTranslation: Yukie KawabataPhoto:Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。