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体重を減らすときに一番大切なのは、健康的なものをきちんと食べていて定期的に運動をすることだと思っているかもしれないけれど、これは間違っているかもしれない。実は、ダイエットのポイントは、ダイエット前の「準備」だという。

「準備は、ダイエットを成功させて、落とした体重をキープするための一番大切な要素」と話すのは栄養士でEssential Nutrition for You創業者のラニア・バタニー。体重を減らすという試みを成功させたいのなら、ダイエットという道のりを支えてくれるマインドをしっかりと作り上げなくてはいけないとバタニー。

ダイエットの前に、ほんの少し準備をしておくだけで成功に一歩近くなる。ダイエットの前にこの9ステップでいろいろと整えて準備をしてからスタートしよう。

過去のあやまちから学ぶ

過去のダイエットを振り返ってそこから何を学んだかを思い出してみて、とバタニー。もしかしたら、午後になにか食べておいたほうが、仕事帰りにお腹一杯で夕食を作りながらポテトチップスを1袋あけてしまうなんてことを防いでくれるかもしれない。あるいは、なにか甘いものを一日のどこかで食べておけば夕食後に食べなくてすむかもしれない。

うまくいったことだけではなく、失敗してしまったことも思い出して。たとえば極端なダイエットや、ジムの予定を入れすぎるなどやってみたけれどうまくいかなかったこともあるはず。でもそれを失敗と決めつけないで。その経験も、今回のダイエットに活かせるはず。

ゴールは小さく

体重をどのくらい落としたいかを決めたら、それを小さい目標に分けてみて、と言うのは管理栄養士のジェシカ・スイフト。最終的な目標ばかり見ていると、せっかく進んでいてもそれがゆっくりで、気落ちしてしまうかもしれない。たとえば10kgやせたいとしたら、2kgずつ減らすと思えばそこまで大変に思わないはず。また週の目標を立てて、500gから1kgずつ減らすと決めてもよいかもしれない。

週に1kg以上やせるのは必ずしも健康的ではないし、現実的でもない。今の体重に一晩でなっていないように、一晩でやせられるわけではない、とスイフト氏。

睡眠習慣も整える

ちゃんと寝ないと食べたくなってしまうということは聞いたことがあるかもしれない。シカゴ大学の研究によると、8.5時間寝ている人は、5.5時間しか寝なかった人に比べて、同じものを食べていてもより多く脂肪を減らすことができたそう。

バタニーがすすめるのは、毎日同じ時間に寝て、アラームのスヌーズなしに同じ時間に起きること。なるべく寝る前は電子機器を使わないようにして、最低でも7時間は寝るようにと言う。

今の食事を記録してみる

体重を減らすためになにをすればいいのかを知るために、まずはベースラインを確立しなくてはいけない。今やっている身体によいことはなにか、他に改善するならどこを改善できるかを考えてみよう。

「まずは食事記録をつけるようにして。いつ、どんなものを食べているか。特定のものを食べたときの気持ちはどうか。一番空腹を感じるのはいつか。といったことを書き出してみて」とバタニーは言う。カロリー計算は必要ないので、たとえば携帯電話やパソコンのメモでも、かわいいノートでもいいので書き出してみて。

キッチンを整理する

自分の食習慣が分かったのなら、健康的でない食べ物や、トリガーになってしまう食べ物を整理しよう。「体重が増える原因となるような食べ物がまわりにないようにして」とスイフトは言う。ジャンクフードは誰かにあげたり、寄付したり、そうでなければまずは捨てて。こういった食品を人生から完全に排除する必要はないけれどまずは台所に置かないこと。そうすれば、誘惑もだいぶ減らすことができる。たとえば、アイスクリームも冷凍庫を開けてすぐ食べられる状態なのと、わざわざ車で買いに行かなくてはいけないのではだいぶ違うはず。

やめられない食べ物をリストアップする

あまりヘルシーでない食べ物のうちどれなら避けられるか考えるのと同時にどれはやめられないかも考えてみて。「今まで見てきた女性の中で、モカやワイン、お昼の後の甘いものが大好き、という人は多い。そういった場合は無理にやめる必要はない」とバタニーは言う。

「我慢しなくてはいけないことはとても悲しいことで、我慢し続けることは長期的にみると失敗につながってしまう。どんな食べ物でも私たちの食事の一部であることは変わらない。だから、好きな食べ物に『ノー』と言うのではなく、どういったものをどうやったら健康的に食べられるようにするか知っておくことが大切」と言う。つまり好きなものを奪ってしまうのではなく、適度であることが大切だということ。

身体にやさしいレシピを見つける

身体によいクリーンイーティングをしようと意気込んでも、健康的でおいしい料理のレシピがなければすぐにうまくいかなくなってしまう。体重を減らそうとしているときは、食べたいと思えて作ることのできる簡単なレシピをいくつか準備しておいて。スイフト氏は、まずいくつかのメニューをマスターすれば、少しずつレパートリーを広げたくなるはずと言う。

料理をするときはなるべく一度にまとめてするようにして。冷蔵庫に作りおきがあれば1週間食べるものには困らない。でも1週間分を全て作る時間がないというのなら、ミールキットなどを活用してみても。どんなやり方でもいいので自分にあった方法を見つけて、自然でヘルシーなものでお腹を満たしてなるべく外食や加工品をカットするのが目標。

メンタルや気持ちを整える

体重を減らすことは、メンタルな戦いとも言える。ケンタッキー大学のある研究によると、ストレスマネージメントのテクニックを学んだ人は7週間で約7.7kgも体重を減らすことができたそう。しかもこれは特に食事は制限していない。つまり、メンタルを整えれば結果も早く出るということ。

「もし、いろいろ考えすぎて不安になりがちというのなら、気持ちを落ち着かせるものを見つけたほうがよい」とバタニー氏は話す。「気持ちを落ち着かせるために座って目を閉じる必要はない。たとえば、通勤中や朝起きたときに聞けるようなポッドキャストを集めてみるとかでもよい。禅でなくてもなにか気分を前向きにしてくれるものであれば良い」とアドバイスする。

誰とゴールを共有するかを決める

ダイエットを応援してくれる人がいることは大切だけと、みんなに言うのはぐっとこらえて。特に友達のふりをして足を引っ張る人や、悪い影響を与える人にはダイエットのことは話さないほうが賢明。

「大体みんな自分の経験や意見を言いたがるもの。でも、他人の経験はあなたの経験になるわけではないし、自分を他の人と比べないほうがいい」と話す。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text:Aleisha Fetters Translation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images