実はこの二の腕問題、「日々のちょっとしたクセが影響している可能性が高いのです」と指摘するのは、女性のパーソナルトレーナーの先駆者で、健康運動指導士の池田佐和子さん。
「いつも通勤途中の女性を見て思うのですが、重たいバッグを皆、肘を曲げて持つ“肘掛け持ち”をしている人がとても多いですね。例えば右腕にバッグを肘掛け持ち、右手は携帯電話を操作。そして、左手はつり革につかまっているとします。
すると、右腕はずっと曲がったままの状態で、二の腕にある上腕二頭筋に力が加わります。さらに、バッグを持っているので、負荷もかかった状態になってしまいます。
上腕二頭筋は腕の内側の筋肉。男性が力こぶを見せるときに大きく膨らんで見えるのが、この筋肉です。重要な筋肉ではありますが、女性はしなやかでスっとした二の腕を求めることが多いもの。上腕二頭筋に負荷をかけてこの部分が強調されると、逆に腕が太くなったような印象を与えてしまうのです」
NGな「肘掛け持ち」。片方の腕や手で動作を行っているため、二の腕に負荷がかかり、左右の姿勢のバランスも崩れるのでいいことなし。
そんなに重たいバッグじゃないから……と思っていても、バッグの持ち方は個人のクセによるところが大きいもの。思った以上に長時間、肘掛け持ちで上腕二頭筋をはからずしも鍛えてしまっていることもある、と池田さん。
「上腕二頭筋は太くなるとパン! と筋肉が張ったような印象になるので、半袖の袖口がキツく見えてしまうこともあります。まずは女性がやりがちな、肘掛け持ちのクセはできる限り直した方がいいでしょう」