最近では登山ウエアや小物、リュックにかわいいものが多く、おしゃれをしながら登山を楽しんでいる人も。でも安全上、これが問題になる場合もあるという。
●リュックに、たくさんのチャームやマグカップなどをぶら下げている
「枝などに引っ掛かり、事故につながることも。リュックの周りに引っ掛かるものをぶら下げないように注意しましょう」
●ウエストポーチでの登山
「低山ではこのスタイルで登る人もいるかもしれませんが、かがんだときに何かに引っ掛かったり、バランスを崩しやすくなります。山へ行くときは、やはりリュックを背負うのが基本になります」
●ジーンズや短パンでの登山
「ジーンズは綿なので雨などに濡れると、冷えて重くなるので登山には向きません。また、短パンはけがをしたり、虫刺されなどをしやすいので、脚を露出させずに機能性タイツなどを下に穿くことをお勧めします」
「登山は自然の中で行う素晴らしいスポーツです。山の楽しさは格別ですが、一方、ひとたび悪条件が重なれば、自然の中ならではの怖さもあります。
山を楽しむためには、準備や学びが欠かせません。皆さまの楽しい登山ライフがスタートするよう、お祈りしています」
■お話を伺ったのは……
片井みゆき(かたい・ゆみき)先生
東京女子医科大学本院 総合診療科・女性科(女性内科) 准教授。信州大学医学部、同大学院医学博士課程修了後、同大医学部附属病院内分泌科へ。その後、ハーバード大学医学部フェローなどを経て、東京女子医科大学にて性差医療の現場で治診療を行う。内分泌代謝専門医、甲状腺専門医、女性ヘルスケア専門医として女性特有の疾患などに詳しい。また、北アルプスが近くにあった大学時代から登山を始め、山岳診療や救助に携わる山岳医の資格も持っている。