早起きしようと固い決意でベッドに入った。でも、朝6時に目覚ましが鳴り、カーテンを開ければ外は真っ暗。暖かくて快適なベッドから出る気がなくなるという経験は誰にでもある。朝のワークアウトをやり切るためには?
ワークアウトするんじゃなかったの? でも明日やればいいんじゃない? 仕事帰りにできるかもしれないし……。スヌーズボタンを探しながら、言い訳が頭を駆け巡る……。
あきらめるのはまだ早い。朝からワークアウトに出掛けたくなるようなモチベーションが、あと少しあれば済む話かも。それを見つけるのが時として難しいのは確かだけど、それはあなただけじゃない。フィットな集団の中にも、朝のワークアウトを放棄してしまう人はいる。
そこで今回は、イギリスのヘルス・フィットネス業界のエキスパートに、朝のワークアウトを実現するためのコツを教えてもらった。
これさえ読めば、スヌーズボタンを押す理由は見つからないはず。
朝のワークアウトを可能にする12個のアドバイス
1.その場で起きる
「何をするにしても、スヌーズボタンを押すのはNG」 と語るのは、トライアスリートでアクティブウェアブランドBellum Activeの創始者であるジョディ・カーシュル。「できれば、起きてから10~15分以内に外に出るように。外が寒いとか、トレーニングしない理由を色々考える時間が少なくなるから。最終目標や、ワークアウト後の美味しい食事に意識を集中させること」
2.ワークアウトは短く
「最初のうちは、朝のワークアウトを15~20分のボクシングかHIITにしておく」 ようアドバイスするのは、オンラインジムBoxxの共同創始者であるアナ・サミュエルズ。「自宅でワークアウトするとして、これなら普段より30分早く起きるだけで十分。慣れてきたらワークアウトの時間を増やしてもいい」
3.準備しておく
「着る物は前の晩に準備する。冬には、それをヒーターの上に乗せて、目覚ましが鳴る30分前にスイッチが入るようにセットしておく」 のがカーシュルのおすすめ。「寝ぼけた状態で着替えるのも楽になるし、体が温まるまで数分間突っ立って震える必要もなくなる」
4.目標を設定する
フィットネスクラブUltimate Performance Manchesterのマネージャー兼ヘッドパーソナルトレーナー、マーク・ボハノンによると、「やる気が出ない日にも朝のワークアウトを続けるためには、いつまでに何を達成するという明確なゴールを決めること」 が重要。「パソコンや携帯の壁紙にしたり、目覚ましが鳴ったときにメッセージが出るようにしたりして、その目標が常に目に入るようにしておくのが大事。“3月10日までに10kg痩せる” とかね」
5.現実的な目標にする
「結果は一晩で出ないことを絶対忘れないで。モチベーション不足は、非現実的な目標を立てているからかもしれない」 と語るのは、フェイ・タウンセンド。プロテイン専門店Protein Worldのヘルスエキスパート兼栄養士。「毎週チェックを入れられる、小さな目標を立てること。体重計の数字が減ることを目標とする必要はない。一週間ごとにウエイト少しずつ重くするとか、走る距離を少しずつ伸ばすとか」
6.仲間を見つける
「ジムであろうとランニングであろうと、一人ぼっちのエクササイズはわびしくなりがち。朝からワークアウトするモチベーションを見つけるのが、ますます大変になる」 と指摘するのは、フィットネスインストラクターで栄養士のカサンドラ・バーンズ。「トレーニングパートナーを見つけるか、エクササイズクラスに参加して、続けるかどうかを決める前に2~3回試してみること。不慣れな動きや出会ったばかりの人々の中で、楽しいと思えるようになるには時間がかかるかもしれないから」
7.プレイリストをパワーアップ
「普段から朝型じゃないのなら、お気に入りの音楽で気持ちを高めて集中する」 よう勧めるのは、モバイルワークアウトFiitのパーソナルトレーナー、アレックス・クロックフォード。「音楽は “フリーエナジー”。音楽一つでハードなワークアウトに取り組む気持ちになるからね。僕には、ファレル・ウィリアムスの『Happy』が効果的」
8.ワークアウトを乗り切れば、あとは余裕
「朝のワークアウトが終われば、1日の中で身体的に一番ハードな時間が終わることを思い出して」 と語るのは、パーソナルトレーナーのハンナ・ダイアー。「その日の残りの時間で精神的に困難な状況に直面しても、フルスロットルで立ち向かうだけの余裕ができる。朝一番で、身体的にも精神的にも自分をセットしたから」
9.適切なウェアに投資する
カーシュルいわく、「寒い季節に外でワークアウトする場合には特に、適切なアクティブウェアが不可欠」 なんだそう。「インナーの上に反射ストリップ付きのトップスを重ね、末端が冷えないように手袋をはめて帽子を被るだけで、トレーニングが全然違うものになる。天気のせいでモチベーションが崩れたら、屋内でヨガやHIITをしたり、エクササイズクラスに参加したり、トレッドミルを走ったりすればいい」
10.トレーニングに変化をもたせる
「変化とは、ホリデーと同じくらい良いもの」 とカーシュル。「これはワークアウトにも言えること。いつものワークアウトにテンポ・スピード・強度を加えてみたり、新しいクラスに挑戦したりすれば、体が変化に反応して結果がもっと早く出る。退屈することもないしね」
11.複数の目覚ましをかける
フィットネススタジオF45 Stratfordでヘッドトレーナーを務めるトム・ジョーンズは、「起きるのが本当に大変なら、アラームの数を増やす」ようアドバイスしている。「僕は2つ。1つ目のアラームは、あと10分寝られることを知らせるもので、この間にトレーニングに対する心の準備ができる。だから、2つ目のアラームが鳴った時には、すぐに起きてワークアウトに出掛ける準備が整っているよ」
12.時々休むのは良しとする
「寝過ごしたり、セッションを逃したりしても、自分を責めないこと。そんな時もあるから」 とタウンセンド。「エクササイズを1日しなかったところで、これまでの努力が無駄になるわけじゃない。ありがたく体を休ませ、出来るだけ早く気持ちを切り替えて。ある時点までは、前進するより後退する方がずっと楽。時間を長く置きすぎると、反動が起きてしまうから気を付けて」
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Emma Pritchard Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images
2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。