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「アジア系アメリカ人はオタクっぽいというイメージが強いみたい。だからアジア系アメリカ人がたくさんいるチームに属し、アメリカを代表してフィギュアスケートの競技に出場できるのはとても誇らしいこと」

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2018年2月12日、平昌オリンピックで行われたフィギュアスケート団体女子フリーに出場したアメリカ代表の長洲未来選手。大技トリプルアクセルを決め、チームの銅メダルに貢献した彼女が、その時の心境やアジア系アメリカ人への偏見について語った。

現在24歳の長洲選手は、2010年バンクーバーオリンピックで4位に入ったけれど、2014年ソチオリンピックではまさかの代表落選。そして今回代表に復帰することができたため「まだ幸せに浸っている」とコメント。「小さい頃、スポーツの世界で活躍するアジア系アメリカ人はあまりいなかった。アジア系アメリカ人はオタクっぽいというイメージが強いみたい。だからアジア系アメリカ人がたくさんいるチームに属し、アメリカを代表してフィギュアスケートの競技に出場できるのはとても誇らしいこと」

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彼女の両親は、30年ほど前に日本からアメリカに移住し、現在はカリフォルニア州アルカディアで寿司屋を営んでいる。米『ロサンゼルス・タイムズ』紙によると、長洲選手は赤ちゃんの頃、店内にある収納スペースで毎日寝ていたのだそう。「私の両親は、娘がオリンピック選手に育ったことをとても喜んでいる」「こうなるとは誰も想像していなかったと思うわ。オリンピックに出場することで、アジア系アメリカ人の文化も広めることができたら嬉しい」

競技の合間はいつも、同じくアメリカ代表のフィギュアスケート選手でBFFのアダム・リッポンと過ごしている長洲選手。リッポン選手といえば、同性愛者であることを公表していて、オリンピック選手という立場を活用し、LGBTQコミュニティの権利拡大を訴えている。「彼のことはもう何年も知っているわ。彼は自分のパーソナリティを表現し、ロールモデルとして自分の立場や主張に明確にしているから、とても尊敬している」

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負けん気が強いという彼女は、『あなたにはできない』や『あまり上手ではない』と言われると、どうしても相手を見返したくなるのだとか。「あるスポーツライターが、私のことを『フリーが苦手』で『ショートプログラムの方が得意』って書いていたの」「その記事を読んで、本当に腹が立ったわ。たまたま調子が悪かった時の演技を見て『フリーが苦手』って言うなんて、おかしいと思わない?」「でも今回のオリンピックでアメリカ代表に復帰し、フリーの演技でメダルに貢献することができた。彼の評価が間違っていたということを証明することができたわ」

フィギュアスケート団体女子フリーでトリプルアクセルを決め、五輪の女子では、伊藤みどり、浅田真央に次ぐ史上3人目の成功者に。「各国や世界で活躍するメダリストたちが演技を披露するなか、2位になれた。これで審査委員たちも少しは私に注目してくれると思う」「この調子で個人戦も頑張りたい。自分を信じていれば、なんでもできる」

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先ほど行われたフィギュアスケート女子ショートプログラムで、長洲選手はトリプルアクセルで転倒するも66.93点をマーク。ちなみに宮原知子選手は75.94点で4位、坂本花織選手は73.18点で5位という結果。23日にはフリーが行われるということで、引き続き彼女たちの活躍に注目したい。



Photos: Getty Images Translation: Reiko Kuwabara From Cosmopolitan