実を言うと、米国産科婦人科学会(ACOG)は水中出産に反対している。2016年のACOGレポートにも、「米国産科婦人科学会は、水中ではなく地上での出産を推奨します」とある。この理由は主に、水中出産に関する研究が少ないという事実にある様子。『The New York Times』が報じるように、米国内の件数も把握されていない状況で、ACOGに水中出産を支持することはできないというわけ。
また、ACOGいわく、水に浸かって分娩するのはいいけれど、いざ赤ちゃんが産まれるときにはプールから出るべき。「女性や赤ちゃんに対する水中出産のメリットは、科学的にいっさい証明されていません。新生児の体に深刻な健康問題が生じるリスクさえあります」とACOGは説明している。
ACOGが並べるリスクは実際かなり恐ろしく、そのリストには、母親と赤ちゃんの感染症、赤ちゃんの体温調節障害、臍帯損傷リスクの増加、プールの水を吸うことによる赤ちゃんの呼吸困難、仮死や発作などが含まれる。
『The New York Times』によると、薬を使わない出産を望む女性が多いイギリスでは、275件ある産院のほとんどが出産用プールを用意している。そのせいか、英健康福祉団体『Care Quality Commission』が2018年に行ったアンケートでは、イギリスの新米ママの10パーセントが水中出産を経験し、20パーセントが分娩中の痛みを和らげるために水または出産用プールを使用したと回答している。
アーチー生誕の実情は、きっと一生秘話のまま。でも、母子ともに健康で幸せそうだし、正直言って、それ以上に重要なことはない。
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。