ゴールデンウィーク明けから、体と心の疲れが取れない……。これって5月病!?

23 May 2018

ゴールデンウィーク明けから、体と心の疲れが取れない……。これって5月病!?

大型連休になった人もいた、2018年のゴールデンウィーク。心と体にたっぷり栄養を補給して休んで、さあ次のステージへ! ……と勢い込んでも、なかなかいつものペースに戻らなかったり、体やメンタルに不調を感じることも。果たしてこれは5月病? そこには気象と体の、深くて意外な関係が潜んでいた! 春から梅雨にかけての気象が体と心に及ぼす影響を、「気象病」治療の専門家でもある久手堅 司先生が解説。

たっぷり休んだゴールデンウィーク。でも、しっかり休んで、また仕事などに“頑張ろうモード”になるべきところを、「なんだかゴールデンウィーク明けから体調が悪い」「逆に長く休んだことで、リズムが崩れてやる気が出ない」なんて人も多いよう。

昔から、この時季の体や心の不調を「5月病」と呼ぶ。正式な医学用語ではないが、この時季に体調が乱れる人が多いため、通称で呼ばれている。

 

その理由は、4月にライフスタイルが大きく変わることが影響している。

例えば入学や入社、転職や転勤。異動や昇進など、4月は生活にさまざまな変化が訪れる。自分自身に何も変化がなくても、新入社員が入ってきて、指導をしなくてはいけなかったり、歓送迎会なども。

大きさはさまざまでも、私たちはその変化に順応しようと、いつもよりもアクセルをかけて頑張るのが4月。うまくその変化に順応できる人もいるけれど、変化が大きかったり、アクセルを必要以上に踏み込んでしまったり、自分は頑張っているのに周囲がその順応にうまく対応してくれなかったりすると、体や心には疲労が蓄積していく。

 

そんなハードな4月を乗り切り、訪れるのがゴールデンウィーク。

ここで4月の疲れを、「まぁいっか。どうにかなるさ」とうまくリフレッシュできる人はいいのだけど、ここで消化できずにゴールデンウィーク明けに持ち越してしまったり、4月に疲れ切ってしまいゴールデンウィークに寝てばかりの休日を過ごしてしまったという場合は、ゴールデンウィーク明けから仕事モードに戻ると前以上にハードルが高くなってしまうことも。

長期休暇を取ったのに体も心も疲労してしまい、やる気や元気が出ないということが起きてしまうと言われている。


ゴールデンウィーク明けの“ジェットコースター寒暖差”も不調の大きな要因に!

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また、5月病の原因はそればかりではない。

 

「春は他の季節に比べて寒暖差が非常に大きくなります。特に、今年は3月の終わりに気温が急上昇したかと思ったら、4月の半ばに気温が下がり、またゴールデンウィーク頃に気温が上昇しました。そのまま気温が高いまま夏を迎えるのかと思ったら、ゴールデンウィーク明けから3月並みの気温になり、それからも気温は乱高下しています。

さらに、天気が急激に変化する日も多く、春は気候変動が激しい季節でもあるのです。実はこの気候の変化も、この時季の不調に大きく関係していると考えられているのです」と言うのは、せたがや内科・神経内科クリニックの久手堅 司先生。

久手堅先生は、そんな気象変化に着目し、気象病・天気病外来を開設。外来を立ち上げて、1年半になるが、毎月70~100名もの新規の受診者がいるというから驚き。

「気象病は正式な医学用語ではありませんが、今、注目されています。気象による不調はめまい、吐き気、頭痛、肩凝り、首凝り、全身の倦怠感、朝起きられない、落ち込んでうつっぽい、ぜんそく、関節痛……などに多岐に渡ります。

皆さん、さまざまなクリニックやさまざまな科をすでに受診されていて、それでも良くならなくて、もしかしたら天気が関係しているのかも!? とうちに来られる方が多いですね」と久手堅先生は言う。

特に、この時季から梅雨にかけて、また秋の台風シーズンなどは受診者が増えるそうだ。


意外&驚き! 7度以上の寒暖差で疲労が起きる!?

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このところの寒暖差は、私たちの体に大きな負担をかけていると久手堅先生は指摘する。

「私たちの体は、体温など体の中の環境を適正な状態に保つ働きを持っています。自律神経という部分で調節をしているのですが、気温が一定だと、この調節は少ない負担で済みます。

ところが気温が乱高下したり、日中は夏日で夜が肌寒いなどの寒暖差があると、温度調節に使われるエネルギー量が高くなります。前日比、日内変動で7度以上、気温が変化すると体に影響が出てきます。エネルギーをかなり消耗するために体が疲れ、自律神経などにも影響が出てきてしまうわけです。

気持ち的にも春は負担が多い時季で、さらに気候変動の影響も出るため、疲労感や倦怠感が出やすくなるのです」

 

 寝ても疲れが取れない、朝起きるのがつらい、天候が悪いと決まって不調が強くなるという人は、もしかしたら5月病だけではなく、気象との関係も疑ってみたほうがいいのかも。

  

■お話を伺ったのは……

久手堅 司(くでけん・つかさ)先生

せたがや内科・神経内科クリニック院長。医学博士。日本内科学会・総合内科専門医、日本神経学会・神経内科専門医、日本頭痛学会・頭痛専門医など。天候と不調にフォーカスを当てた、気象病外来を立ち上げ、メディアなどでも話題になっている。

http://setagayanaika.com/

Photo:Getty Imaages Text:Manabi Ito

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