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「朝型人間」になるのは難しい? 
そこに不安が加わると、余計にベッドから出たくなくなる。これから、新生活が始まるという人へ、今から知っておきたい朝の不安を和らげる10の方法をご紹介。

「人間は、何か怖いことがあると不安を感じる生き物。朝一で不安を感じる人が多いのは、まさにこの恐怖のせい」と説明するのは、心理療法士のヒルダ・バーク。「でも、“もし~だったらどうしよう” と、まだ起きてもいないことを恐れているケースが非常に多い。『会社で上司に怒られたらどうしよう』とか、『地下鉄が混んでいたらどうしよう』とか。私たちは、現実ではなく想像上の恐怖と戦っているようなものなのよ」

でも、この悪循環を断ち、落ち着きを取り戻すには、どうすればいいんだろう?

1.不安なことをチェックする

ヒルダによれば、心の底から不安を感じているのか、ある種の社会的要因が不安をもたらしているのかを最初にハッキリさせるといいそう。「“日曜の夜が憂鬱” だという認識は、実際に私たちの文化の一部。SNSやオフィスで誰もが口にするでしょう?」

「その考えに流されて、自分も日曜の夜が嫌いになるのは簡単なこと。でも、日曜の夜と月曜の朝に必ず不安を感じるとなると話が別。そうなったら一歩引いて、どうして不安になるのかを自分の心に聞いてみないと。週末が終わると悲しくなるのは当然だけれど、常に胃をキリキリさせて、この先の一週間にビクビクするのとは訳が違う」

2.比べるのをやめる

「仕事が嫌いなのは私だけじゃないから、文句を言ってちゃダメだよね……?」なんて考えたことはない?

他人の状況にかかわらず、「あなたの不安は妥当なものよ」とヒルダは続ける。「その日やその週に対する不安が治まらないのに、他の人もそうだからといって放っておくのは不健康。もちろん、『あ~、今日から仕事だ…』と思うのは普通だけれど、毎週決まってそんな気持ちになるのなら、自分に正直になって問題を解決することが大切」

3.原因を特定する

精神的に一杯いっぱいで不安なら、その原因を特定してみよう。

通常、不安障害は複数の要素で成り立っているけれど、特定の物事や状況によってもたらされるケースが多い。そのためヒルダは、「何に対して不安を感じているのか、神経質になっているのかをじっくり考えてみる」よう勧めている。「仕事が大変すぎる? 人間関係が嫌? 通勤が辛い? それとも、時間とともに何となく不安になってきたのかな?」。すぐに分からなくても焦ることはないけれど、特定できれば、その情報が役に立つはず。

4.状況は変えられることを忘れない

「つい忘れてしまうけれど、ほとんどの人は選択肢に恵まれている」とヒルダは話す。「もちろん、考えただけで気が滅入るような選択肢はあるし、それが不安やストレスを増幅させることもあるけれど、思った以上にたくさんのオプションがあることを理解して。惨めな状況から抜け出せないと感じることもあるはず。でも、ほんの少し助けを借りれば、現実的なステップで気分を大幅に改善することは可能」

5.親しい友人に打ち明けて。自分に正直になろう

ヒルダによると、どんな気持ちも、親しい友人に打ち明ければ楽になる。彼女のクライアントには、「精神的に辛い時期であることを必死に隠そうとする人が多い」そう。

「でも、不安や悲しみ、落ち込んだ気持ちを隠し、平静を装うのは大変なこと。あなたを愛する人からの貴重なサポートを拒否することにもなりかねない」。家を出る前から通勤が不安で仕方ないなら、信頼のおける同僚に自分の悩みを打ち明けてみよう。ちょっとの助けがもたらす効果に、きっとビックリするはず。

6.小さな変化を起こす

「不安の原因が特定できたら、いよいよ変化を起こすとき」とヒルダは続ける。

「不安の原因が特定できればチャンスだけれど、次の道を自ら選択しないと何も変わらないから。あなたを惨めな気分にさせるインスタグラマーをアンフォローしたり、上司がストレスフルな “要報告メール” を送ってこないよう、月曜の朝一で自発的に報告したり」。それが小さなことでもいい。積み重なれば大きな変化につながり、気持ちが落ち着いてくるはず。

7.相談する

不安の原因が特定できない場合や、不安がなかなか消えない場合は、医師に相談してみよう。ヒルダによると、「カウンセリングや認知行動療法といったセラピーは、早い段階で試すべき」なんだそう。「抗不安剤が必要なケースもあるけれど、できそうな気がするなら、まずはセラピーを試してみて。すごい効果が出ることもあるから」

8.マインドフルネスと瞑想を試す

マインドフルネスと瞑想が「人気なのには訳がある」と言うヒルダによれば、「多くの場合、不安の原因は思考が先走りすることにある。毎朝をマインドフルに過ごし、呼吸に集中することで、心が落ち着き、思考が悪循環に入るのを食い止められる」

マインドフルネスも瞑想が苦手な人は、心の乱れを鎮めるようなことをしよう。職場まで歩くもよし、通勤時間を20分早めるもよし。1週間続ければ、少し変化が感じられるかも。

9.スケジュールを入れ替える

家を出る前から先のことばかり心配して、朝の貴重な数時間を無駄にするのはもったいない。ヒルダが言うように、「その2時間は仕事のことを心配せずに、何か楽しいことをしよう!」

「1日の終わりではなく、1日の始まりにリラクゼーションを取り入れて。水泳でも、美味しい朝食でも、友達と会社まで歩くでもいいから、いつもなら不安に襲われる数時間をポジティブなことに使ってみるの。そんなに時間をかける必要もない。好きな雑誌を流し読みしたり、大切な人に電話したりするだけでも気が紛れる」

10.汗を流す

メンタルヘルスの改善に最も効果的なのはエクササイズ。これには、世界中の専門家がおすすめするはず。ヒルダも、「エクササイズ、食事、セルフケアを通して、健康的な習慣を身に付けることが重要」だと考えている。

「でも、不安に襲われれると、私たちは “パニックモード” に入り、健康的な習慣をないがしろにしがち」。ヨガでも、水泳でも、有酸素運動でもいいので、自分が楽しめる運動を定期的に行おう。それで気分も改善するはず。

 
※この記事は当初、『Net Doctor』に掲載されました。
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Sophie Goddard Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。