「その地域で飛散している花粉を含むローカルハニーを食べると、花粉症が治るというのは真偽が定かではない話です」と話すのは、ニューヨークに勤務する有資格のアレルギー専門医であり免疫学者のデイヴィッド・エプスタイン医師。
ローカルハニーには花粉が含まれているけれど、実際に花粉症を引き起こす空中花粉(木や草、雑草などの花粉は空中に飛散している)ではないのだそう。科学的なデータで検証したくても、ローカルハニーが花粉症を改善するといううわさを裏付ける信頼性が高い最新の研究は存在しないと、エプスタイン医師は言う。
仮に、ローカルハニーに花粉症を引き起こす植物の花粉が含まれていたとしても、その蜂蜜が「純粋蜂蜜」なのか、「地元産の蜂蜜」なのか、人工的に糖を加えた「加糖蜂蜜」なのかを実際に見分けるのは不可能であると話すのは、アレルギーおよびぜんそくネットワークの広報担当であり、ニューヨークに勤務する有資格のアレルギー専門医兼免疫学者のパーヴィ・パリーク医師。つまり、花粉症を治したいという望みを蜂蜜に託しても、効果は期待できないようだ。
花粉症対策
まず、あなたの症状を正確に把握し、病歴に応じて的確な治療法を提案してくれる医師の診察を受けること。
次に、現在の症状をこれ以上悪化させないために、エプスタイン医師いわく、花粉指数が高い日にはなるべく外出を控え、帰宅したらすぐに服を着替えたり、ベッドに入る前には必ずシャワーを浴びるように心がけるといいのだそう。
薬を飲む際には、眠気を誘発しない経口抗ヒスタミン薬、またはステロイド点鼻薬を利用すると、症状はさらに改善されるとのこと。花粉症の症状が出る数週間前から薬を服用し始めるように医師は勧めている。
さらに、アレルゲン免疫療法(アレルゲンを少量から投与して、体の免疫寛容や耐性を誘導することを目標とした免疫療法)を通して、アレルゲンに対する体の反応を変えることが可能ではあると、エプスタイン医師は言う。
「アレルゲン免疫療法は、環境アレルギーに対する反応を修正する最善なチャンスであり、この免疫療法を受けている患者さんの80%に効果が現れています」とエプスタイン医師。「しかし、アレルゲン免疫療法は効果が出るまで時間がかかるうえに、大きな覚悟を要することが難点です」(エプスタイン医師いわく、典型的なアレルゲン免疫療法では、開始して初めの数ヶ月は週に1度アレルゲンを投与し、その後は月に1度のペースで3〜5年継続する必要があるとのこと)
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。