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ダイエットにおいて「食事の時間」だけでも「炭水化物は朝だけ」「インターミッテント・ファスティングがいい」「夜は特定のスナックしかダメ」など、たくさんのルールが存在する。そのため、どのダイエットを選択すればよいのか悩む人も多いはず。やはり、食事を一番“重く”するタイミングは朝食? また量を減らすダイエットは厳しく、挫折しがち。でも、タンパク質をたっぷり摂ってホントに痩せるの? これらの疑問をダイエットに詳しい栄養士にぶつけたのが、アメリカ版ウィメンズヘルス。栄養のプロが語る、正しい食事の量とタイミング、これは見逃せない!

午後遅い食事は肥満への近道!? 美ボディーには「重め」の朝食が正解

ランチが午後4時までずれ込んだりしてしまい、カロリーの大半を夕方以降に摂取する人は血糖の代謝が悪くなり、やがてインスリン抵抗性や体重増加といった問題を抱えることもある模様。

薬理学専門誌が発表した実験では、1日のカロリーの大部分を朝食で摂取した人の方が、夕食で摂取した人よりも体重をたくさん減らせる結果となった。研究チームは、「食事のタイミングが遅れ、カロリー摂取が夜間に集中すると、体重と代謝に悪影響が及ぶ」 と結論付けている。

また、食事が 「軽い」 か 「重い」 のかを決めるのは、カロリー含有量だけではない様子。筋肉のタンパク質合成(筋肉の修復と成長を促すプロセス) には、体重次第ではあるけれど約20~40グラムの高品質のタンパク源を3~4時間おきに食べるのが一番良いと指摘する文献もあるそう。

この食べ方を実践して、体組成を改善したケースも見られたようだ。筋肉が多くて脂肪が少ない体になれば代謝は上がる傾向にあり、体重も減りやすくなる。

別の医学誌に掲載された論文もこの意見に賛同しており、健康的な体重を維持する 「重い」 朝食には、タンパク質と炭水化物が両方含まれているべきだ、と指摘している。

活動量に合わせてバランスの良い食事を

「カロリー含有量が高めの食事は1日のうちで最も活動的な時間帯の前に摂り、ワークアウトや何かのエネルギーにするべきだと思う」 と話すのは、認定ストレングス&コンディショニングスペシャリストで管理栄養士のアルバート・マスニー。「1日で最も軽い食事は、最も活動量が少ない時間に摂るのが適切だろう。たいていの人にとっては寝る前のディナーだね」

マスニーいわく、「食べ物は本来、体にエネルギーを与えるためのもの。このエネルギーが、体を動かしたり回復……筋肉の修復、筋肉のグリコーゲンを補充するための燃料にもなる。でも、必要以上に食べれば血糖値が上昇し、余分なカロリーが脂肪として蓄積するだけ。

マスニーも前述の文献と同意見で、「ワークアウト後は、代謝を正常に保ち筋肉の回復を促すために、十分なタンパク質を摂取するのが特に大切だ」と考えている。長期的な健康と体重の減少および維持には、それが不可欠だからだとか。

「食事のタイミングや何をいつ食べるかに関して、厳格なルールがあるとは言いたくない」 と語るのは、公認管理栄養士のジェイム・マス。「でも食事量のコントロール、食事の“重さ”とタイミング、栄養素の摂取については、それなりに有力な科学的論拠があるからね」

ジェイムは「論拠に従い、必要なカロリーの大部分を1日の早い段階で摂取するのが賢明だね。特定の時間までに食べたり、半日が過ぎたら食べるのをやめたりするのではなく、時間の経過とともに食事に含まれるカロリー量を減らしていくのがおすすめ。だからといって、夜にダークチョコレートが食べられないわけじゃない。食べたいなら食べるべきだけど、実際どれだけ食べるかで結果が変わるよ」と、語る。

体の声に耳を傾け、おなかがすいた時に食べるべきなのは言うまでもない。でも、寝ている間は体がカロリーを燃やさないので、夜に重たい食事を摂ることが理にかなっていないことには、科学者も専門家も同感の様子。栄養をバランスよく取り、活動量の低下に合わせて食べる量を減らすように心掛けよう。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Alexandria GomezTranslation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。