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体重を素早く減らしてキープするのに役立つことを理由にケトン体ダイエットを行う人は多いけれど、新たな研究の結果、この低炭水化物ダイエットには特に大きな利点があることが判明した。他の食事法より脂肪が10倍燃えるかもしれないというのだ。その内容をアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。

これぞ、糖尿病・メタボリックシンドローム臨床研究総説誌に掲載された、この研究における大きな発見。研究チームは、心臓疾患、脳卒中、糖尿病の発症リスクを高めるメタボリックシンドロームと診断された30名の成人を選出し、ランダムに3つのグループに分けた。1つ目のグループはケトン体ダイエットを行ったがエクササイズなし、2つ目のグループはアメリカで一般的な食生活を送りつつもエクササイズなし、3つ目のグループはアメリカで一般的な食生活を送りながら1日30分のエクササイズを最大週5日行った。

すると、10週間後、ケトン体ダイエットを行ったグループの体重、体脂肪率、BMI (体格指数)、ヘモグロビンA1c (血糖値測定テスト)、 ケトン (体がエネルギーを作るために脂肪を燃やすプロセスの産物) に “著しい” 変化が 見られたそす。何もしていない時に体が消費するエネルギーの割合を示す安静時代謝率に関しては、通常の食生活を送った人々に比べて10倍以上という結果になった。研究チームは文献の中で、「ケトン体ダイエットを行ったグループの数値は、すべてにおいて他のグループの数値に勝っていた」 と述べている。

念のためご説明すると、ケトン体ダイエットとは高脂肪・低炭水化物・適度な量のタンパク質の摂取を基本とする食事法。炭水化物は脂肪で置き替えられるのが普通で、これによって体がケトーシスという代謝状態に入ると考えられている。

ケトン体ダイエットでは、糖分、加工食品、低脂肪食品、穀物、グルテン、炭水化物の多いフルーツ、植物油は避けられるのが一般的で、代わりに非でんぷん質の野菜、脂肪分の少ない肉や魚、全脂肪の乳製品、そしてナッツやシードをふんだんに食べるよう勧められる。

この研究は小規模で、健康状態の良い人ではなく疾患のある人のみを対象としていることは言及に値する。それでも、ケトン体ダイエットを検討中の人にとっては、この発見に一考の価値があることは間違いない。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Korin Miller Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images