歩く時は歩き、食べる時は食べる、という禅の言葉を実践したら……?
スマートフォン片手や、パソコンの前で食事をしていたり、という人は多いのでは。もしかしたらそれが体重が減らない理由かも。
テクノロジーに囲まれていて、常に恋人や家族、友達に知り合いなど色々な人からのメッセージや通知が常にある状態なのが私たちの今。これでは、この今の瞬間にフォーカスするのは難しい。
そんな今だからこそのキーワードがこれ、「マインドフルネスダイエット」。
マインドフルネスダイエットとは
ダイエット、とついているけれど、実はこれはダイエットではない。何かをむりやり奪ったり、やめたりすることはむしろ執着につながるので、そういう制限を作るようなものではない。チョコレートを食べてはいけない、と言えば言うほど、欲しくなってしまうのはまさにこれ。
簡単に言うとこの新しい食べ方は、落ち着いて座り、ゆっくりと過ごすとことを身体に教えこむということ。
実際に、ある研究ではテレビを見ながら食べると、食べる量が14パーセントも増え、誰かと話しながら食べると18パーセントも増えることが分かった、と栄養とフィットネスのコーチ、スーザン・アルバース医師。
きちんと座わるのは、脚が疲れない以外にもメリットがたくさんある。食事中に落ち着いて座ると、食べ物の味をきちんと感じられるようになる。ピリッとするサルサや、取れたての野菜のグリーンサラダなどをかきこむのではなく、しっかりと味わいながら食べることができる。
でも、このマインドフルネスダイエットは、他の食事法と同じように噛むのを意識するだけではない。ではマインドフルネスダイエットはなにをすればよいのか? 基本的な3つのルールを見てみよう。
1.カロリーではなく、感情に目を向けて
自分がなにを感じているかを確認して。今に生きると言うことは、食事でも何を、どこで、誰と、どれくらい食べるかということも意識的に選ぶということ。そして自分がどんな気持ちなのかも意識して。本当にお腹がすいているのか、単純にひまだったり、ストレスで食べたりしていない?
2.瞑想する-テクノロジーはオフにして心をオンに
マインドフルメディテーションを毎日の習慣にして。瞑想は脳を新しくつなぎ直してくれ、食べ物との関係を変えるために本来の感情に働きかけてくれる。食べる物が人を作るので、安く、手軽で簡単なものや偽物は選ばないで。そして、ゆっくりと意識して食べるように。
3.制限は設けない
好きなものを食べて大丈夫。「執着から解放されるということは、行動ではなく、どういう自分か知るということ。自分はどんな人か知ることは、何が自分を疲れさせて、何が自分をよい状態にしてくれるかを分かること」と「Women, Food and God」の著者ジニー・ロス。
ストレスや複雑な感情に反応して食べたり、食べなかったりするのは自然なこと。でも、自分の感情を認識すれば、そこから自分のことを知り、身体と新しくつながることができる。
研究ではマインドフルな食べ方を実践することは、食べる物を意識することで正しく食べるようになり体重を減らすことにつながる。さらに、不安やうつ、セックスにも効果があるとか。
Text:Rubin Khatun Translation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images