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パレオやケトン体といった低糖質ダイエットを試したことのある人は、手軽でおいしいビーフジャーキーを食べていた人も多いのでは?

でも、ニューヨークの栄養コンサルティング会社「Middleberg Nutrition」に所属する公認管理栄養士のイライザ・サヴェージは、「ビーフジャーキーには種類が豊富で、アンヘルシーなものも多くある」と話す。
今回は、ビーフジャーキーの栄養価についてアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。

そもそもビーフジャーキーとは?

ビーフジャーキーの専門サイト「People's Choice Beef Jerky」によると、ビーフジャーキーとは、牛肉の細切りを塩漬けにし、ステンレス製のシートの上でつるし、2.5~5時間かけて薫製にしたもの。

ビーフジャーキーは、1800年代の南アメリカで生まれたと言われるけれど、ここ数年、特に低糖質ダイエットが主流になってからは、新しい風味や種類が次々と登場している。

ビーフジャーキーって、どのくらいヘルシーなの?

米国農務省によると、プレーン味のビーフジャーキー28gには以下の栄養素が含まれている。

● カロリー 116kcal
● 脂質 7g(うち飽和脂肪3g)
● 糖質 3g
● タンパク質 9g
● 食物繊維 0g
● 糖類 2.5g
● ナトリウム 506mg

サヴェージいわく、「脂質と糖質が低いため、ビーフジャーキーは無駄のないタンパク質の優秀な供給源」。つまり、体重を増やさずに満腹感をくれるということ。ビーフジャーキーには鉄分も豊富だし、ビタミンA・Cとカルシウム(通常は味付けや保存料を入れた結果)が含まれているものもある。

でも、塩漬けにされているため、ナトリウムの含有量が非常に高いのが難点。米国農務省によると、一般的なビーフジャーキー28gには、506mgものナトリウム(1日の推奨摂取量の22%)が含まれている。

硝酸塩も気になるけれど、ビーフジャーキーの多くには、人体に有害な細菌の増殖を防ぐための保存料が使われており、これががんに関係しているみたい。ビーフジャーキーに加工される牛肉の品質も低い。サヴェージによれば、「パッケージには “牛肉” とだけ書かれていても、どの部分かは分からない。調理用として売ることのできない切れ端が使われていることもある」

また、ビーフジャーキー自体は低糖質でも、添加物の入った香味料で糖質と糖類の含有量が高くなれば、ヘルシーとは言えない。

どんなビーフジャーキーを選ぶべき?

サヴェージの話では、グラスフェッド(牧草飼育)でオーガニックのビーフを使ったものなら栄養価が高く、謎の部位や添加物を口にするのも避けられるそう。「糖類が少なく、自分に分かる原材料しか使われていないことをパッケージで確かめて」

ヘルシーなビーフジャーキーチェックリスト
● グラスフェッド/オーガニック
● 糖類が少ない
● 天然の原材料しか使われていない
● 硝酸塩とMSG(グルタミン酸ナトリウム)不使用
● 1食分がクレジットカード大(28g)のもの

もっとヘルシーな代替品はあるの?

ジャーキーにはビーフ以外にも、鶏肉、ターキー、豚肉、サーモン、そしてヴィーガンのオプションまであるけれど、必ずしもビーフよりヘルシーとは限らない。サヴェージが言うように、「お肉だろうとヴィーガンだろうとジャーキーは、フルーツや野菜など、常温保存がそれほど長く効かない新鮮な食材がないときのスナックとして控えめに食べるべき」。それでもやっぱりビーフ以外のオプションに走るなら、フリーレンジ(放し飼い)または野生(養殖ではない)の動物を使った商品を選んで。

ジャーキーを食べすぎないように、分量をコントロールしよう。また、食べるときは水分補給も忘れずに。サヴェージによれば、「ナトリウムが多いので、ジャーキー28gあたり240mlの水を余分に飲むといい」そう。

 
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Kristin Canning Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。