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ワークアウト中に疲労を感じたら、テレビのチャンネルを変えてみたり、隣りで鍛えている人に話しかけたりしているのでは? でも、気を紛らわせるより一点に集中した方がスマートかも。

これは、ヨガのインストラクターに聞いてみるとわかる。レッスンの冒頭でインストラクターが生徒に、“もっと感謝するため”、“ストレスを解き放つため” といった意図を念じさせることも珍しくない。これで生徒の集中力が高まり、目的に沿った練習ができるらしい。

専門家によれば、明確な目的は、ヨガだけでなくどんなワークアウトにおいてもパワフルなツール。「目的があると、感情的なつながりのある物事に神経が集中する。長期的なゴールと異なり、目的ならセッションごとに明確にできるので、大きな満足感が得られる」 と語るのは、セレブ専属トレーナーのブレット・ホーベル。言い換えれば、45分の有酸素運動で5kg減らすことはできなくても、ハッピーに感じたり、心を落ち着かせたりすることはできる。だから意図を明確にして (“強くなる”、“元気を出す” など)、集中し続けるために以下のアドバイスに従ってみよう。

自分を励ます

マントラの力を借りてモチベーションを一気に高め、目的意識に火をつけよう。ワークアウトの目的を反映する言葉やフレーズを繰り返して、自分に気合を入れて。

ホーベルのおすすめは、ハッシュタグのようなマントラ。#strongbodystrongmind(強い体と強い心)、 #bestshapeofmylife(人生で最高のスタイル)、,#fitfromwithin(内側からフィット)に、などなど。ストレスや不安の軽減を目的とするなら、#justbreathe(ただ息をして)。気持ちを強く持ちたいなら、 #mindovermuscle(筋肉より思考)。ワークアウトの間中、頭の中でマントラを繰り返すこと。本当につらい時、自分が上の空になっているのに気付いた時には特に意識してみよう。

『The Power of Habit (習慣の力)』の著者であるチャールズ・デュヒッグによると、気持ちが鼓舞されるのはもちろんのこと、マントラによって行動 (エクササイズ) と報酬 (目的を達成するというポジティブな経験) が結び付くので、脳がエクササイズを楽しめるようになる。

心の中で批評しない

ネガティブなことを考えていると、ワークアウトの目的から外れてしまう。サイクリングクラスの中で自分の太ももが一番太い、なんて考えながらストレスを減らすのは難しい。気付いていないかもしれないけれど、スポーツ心理学者のクリス・カー博士いわく、自分は成功しないと思い込む敗北主義の考え方やネガティブな独り言は、ワークアウトの質を損ない、目的の達成を阻むことも。

頭をスッキリさせようとしたり、考えるのをやめようとしたりする必要はない。ただ、その中身に注意を払って。カーによれば、「心の声に耳を傾けると、ネガティブな独り言で自分をけなす頻度の多さに驚く女性がたくさんいる」んだそう。思考が脱線したら? 深呼吸して、もう一度焦点を合わせよう。

「批判的な考えが、そのうちあなたのモチベーションを内側からむしばんでいく」 とカーは警告する。目の前の仕事に集中することは、その日の目的、そして長期的なゴールに向かって頑張り続ける力になる。

音楽とシンクさせる

ワークアウト中にiPodを使って集中力が高まるなんて、ちょっと変な気がする。結局のところ、気を紛らわせるために音楽を聴く人が多い。でも、特定のタイプの音楽によって、目の前のタスクに集中しやすくなることを示す研究結果がある。

その日のワークアウトに選んだ目的に関連するフレーズやテーマのプレイリストを作り、気分が萎れてきたら音量を上げよう。

“もっと速く走る” のが目的なら、エミネムの『Till I Collapse』やカニエ・ウェストの『Stronger』、フローレンス・アンド・ザ・マシーンの『Dog Days Are Over』をリストに加えてみて。

もっとハッピーな気持ちでワークアウトを終えたいなら、ブラック・アイド・ピーズの『I Gotta Feeling』、U2の『Beautiful Day』、アイコナ・ポップの『I Love It』がおすすめ。

「効果的かつ目的意識を煽るようなプレイリストになるように、必要なだけ曲を選んで」 とホーベル。

スポーツ心理学ジャーナルに掲載された研究結果によると、感情を掻き立てるメッセージが込められた曲 (映画『ロッキー3』の中で流れる『Eye of the Tiger』など) を聴きながらプレーしたテニス選手は、セクシーなリズムではあるけど、モチベーションに繋がるとは言い難い音楽 (例えばビヨンセの『Single Ladies』) を聴きながらプレーした選手に比べて、コートでの反応が早かったという。この研究論文と『Inside Sport Phychology』の筆者であるコスタス・カラジョージス博士は、「歌詞に非常に共感できる曲は、ワークアウトがきつくなってきた時に、身体的および精神的な面で大きな励みになる」 そう。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Jayme Moye Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。