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1ヶ月体重計を使わなかったサイクリストの身に起きたのは、体重の変化だけではなかった。

体重計に乗るのは、私の朝の習慣。別に痩せようとしているわけじゃない。むしろ体重を維持して、何を食べればどう感じ、それがサイクリングにどう影響するのかを特定したいと思っている。

定期的に体重を計ることにはメリットがある。大事な大会期間中またはその後に、体がしっかり燃料補給ができているかどうか分かる (体重が減っていたら、カロリー摂取量が足りなかったことになる)。同様に、レース前後の体重からは、発汗によりどれだけの水分を失ったかを知ることができる。プロも熱心なアマチュアもみんな、この情報を使ってワークアウト中に必要な水分補給量を計算することができる。

でも、ふと疑問に思った。この習慣にマイナス面はあるの?

サンフランシスコに拠点を置く臨床栄養士のステイシー・ロイは、クライアントが計量するのを好まない。「私は食べ物と体のヘルシーな関係を奨励しているけれど、体重計は頻繁にその邪魔するわ」

ロイは、食べ物にはカロリーや数字よりもずっと大きな価値があると強調する。食べ物は、体にエネルギーを供給して筋肉を作るもの。体重計の数字ばかりを気にしていたら、もはや必要に応じて直感的に食べているとは言えないのだ。

Revolution Coachingの共同創設者で元プロサイクリストのロビン・ファリナも、毎日体重を計ることには反対。「毎日体重を計る必要はない。意図的に減量モードにいるクライアントには、1週間に1度、決まって同じ時間に同じ体重計を使って計量するよう勧めている」

だから私も、1ヶ月体重を計るのをやめたら自分の身に何が起こるかを観察することに決めた。

その結果がこちら:

自分が体重計依存症になっていたことに気付いた

1週目は想定外にキツかった。最初の数日間、“今の私の体重は?” という疑問が常に頭を駆け巡った。

その衝動を抑えることができず、彼に頼んで体重計の数字をこっそりメモしてもらった。1ヶ月後に見ることができるように、目を閉じている間に……。

この悪いイタズラをやめて完全にこの実験にコミットした後ですら、純粋に癖で体重を計ってしまうことが時々あったくらい。

気にするのをやめた

2週間が経った頃、ついに体重を計らなくて大丈夫と感じるようになった。体重計の数字を見ても (見なくても)、その日一日には何ら影響しないことに気付いたの。

心配するほどの体重変動があったなら、サイクリングウェアのフィット感や、登り坂での急なペース下落などで間違いなく知ることになる。

体の声にもっと耳を傾けるようになった

その結果、もっと食べるようになったけど食べすぎることはなかった。一日を通して頻繁に炭水化物を摂取するようになったけど、同時に電解質ドリンクがもっと飲めるようになった。普段なら “まだ食べたい” 気持ちをシャットダウンするような分厚いピザも、ディナーに3片ほどいただいたかもしれない。

ワークアウトが凄かった

体重を計ることでサイクリングパフォーマンスが上がったことがあるとは言えない。でも、だからといって、パフォーマンスを下げることもなかった。今月のワークアウトは素晴らしかった。今まで出来なかったインターバルトレーニングを確実に物にすることができた。

最終的には体重が増えた

月末に体重を計ったところ……数キロ増えていた。サイクリングコーチで運動生理学者のジェイソン・ボイントンによれば、これにはいくつかの理由が考えられるそう。炭水化物の分子は水を吸収しやすいため、炭水化物の摂取量を増やしたことでその貯蓄量が増え、水分の重さが体重に加わったというのが、推測できる要因の一つ。

振り返り

毎日何か計らずにはいられないなら、睡眠の質、水分補給量、安静時心拍数を計った方が体重を計るよりずっと有益。

今後、これまでほど頻繁に体重を計ることはないと思う。多くても一週間に一度。ロイが言うように、毎日体重計に乗っているときは、食事=翌朝の体重計の数字だと思っていた。直感的に食べることで、今までより幸せに感じたし、より重要なことにサイクリングパフォーマンスも向上した。体重計の数字ではなく、食事の質にこそ重点を置くべき。

※この記事は当初、「Bicycling」に掲載されました。

https://www.womenshealth.com.au/article/weight-loss/i-stopped-weighing-myself-heres-what-happened

Text: Christina Bonnington Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images