気合いを入れて、せっかく購入したスポーツウエア。頑張って汗をかいた分、お洗濯を重ねていたら思いのほか早く傷んじゃった! というのはよくある話。今回は、「洗濯王子」の愛称で親しまれる中村祐一さんに聞いた、スポーツウエアの正しいお洗濯方法をアイテム別・素材別にご紹介。お気に入りのウエアを長く、きれいに、気持ちよく着るためのティップスを知らないなんてもったいない!
教えて! スポーツウエアのお洗濯事情
メッシュ仕様のウエアを洗うときに気を付けることは?
基本的には、ネットに入れて洗えば大丈夫。そのとき、洗濯機は優しいコースをセットして。
ランニングウエアは、リフレクター素材がついているものが多い。どうすれば?
リフレクター素材は、漂白剤で劣化してしまうので使用しない! が鉄則。
洗剤はなにを使えばいい?
汗がつきやすいアイテムは、身体から出る皮脂とタンパク質をしっかり落とすことが大切。この2つに効果的な洗剤が、弱アルカリ性の洗剤。というのも、皮脂とタンパク質はアルカリで溶けて流しやすくなるから。
(素材がアルカリに耐えられないアイテムの場合には、洗濯表示に中性洗剤で洗うように、と指示あり。そういったアイテムを洗う場合には、弱アルカリ性ではなく中性洗剤を使用して。)
スポーツブラ
<ポリエステル・ポリウレタン配合>
- ネットに入れる。
- 洗濯機のコースを「ドライコース」や「ソフトコース」などに設定。
- 弱アルカリ性で、漂白剤の入っていない洗剤を使う。(その際、お湯を足して30℃位まで水温を上げると汚れが落ちやすくオススメ)
- 干すときは直射日光に当てずに日陰で。ハンガーに掛けず、平らに置いて平干しする。
スポーツタイツ
<ポリエステル/スパンデックス配合>
- ネットは使用しなくてOK
- 洗濯機のコースを「ドライコース」や「ソフトコース」などに設定。
- 弱アルカリ性の洗剤を使う。(その際、お湯を足して30℃位まで水温を上げると汚れが落ちやすくオススメ)
- ハンガーにかけて、日向でも日陰でもどちらに干してもOK
<ナイロン/ポリウレタン配合>
- ネットに入れる。
- 洗濯機のコースを「ドライコース」や「ソフトコース」などに設定。
- 弱アルカリ性で、漂白剤の入っていない洗剤を使う。(その際、お湯を足して30℃位まで水温を上げると汚れが落ちやすくオススメ)
- 干すときは直射日光に当てずに日陰で。ハンガーに掛けず、平らに置いて平干しする。
トップス
<コットン/ポリウレタン配合>
- ネットは使用しなくてOK
- 洗濯機のコースを「ドライコース」や「ソフトコース」などに設定。
- 弱アルカリ性の洗剤を使う。(その際、お湯を足して30℃位まで水温を上げると汚れが落ちやすくオススメ)
- ハンガーにかけて、日向でも日陰でもどちらに干してもOK 。または乾燥機の使用も可能。
<ポリエステル100%>
- ネットに入れる。
- 洗濯機の標準コースで洗濯すればOK。ただ、脱水の設定を変えられる場合、1分程度にセットしておくと、シワになりにくいのでオススメ。
- 弱アルカリ性で、漂白剤と蛍光剤の入っていない洗剤を使う。(その際、お湯を足して30℃位まで水温を上げると汚れが落ちやすくオススメ)
- 干すときは直射日光に当てずに日陰で。ハンガーに掛けて干す。
洗濯上手は基本に忠実
洗濯王子こと中村祐一さんからアドバイス!
「洗濯表示の意味は気にしない、または知らないという人がほとんど。けれど、表示を読み取ることがお洗濯の基本のき。まずは基本を忠実に守ることが大切で、それだけでも、かなり洗濯上手になれるんです」
複雑そうに見えるアイテム別・素材別のお洗濯も、基本にかえればマスターできるはず。
中村祐一
長野県伊那市のクリーニング会社「芳洗舎」3代目。培ったプロの洗濯技術を一般家庭用にアレンジし伝えている。日本を代表する洗濯家として知られ、「洗濯王子」の愛称で、テレビや雑誌など、各種メディアでも活躍中。
公式サイト https://www.sentaku-yuichi.com/
Photo:Gettyimages
スポーツファッション・サステナブルの記事を担当。山梨県の富士河口湖町へ移住し、オンラインを駆使して取材活動を行う。フェミニズムや環境問題などの時事ネタやニュース、人を掘るのが得意。 2020年までウィメンズヘルス編集部に在籍。