初心者向け! 挫折しないランニングの始め方

29 April 2018

初心者向け! 挫折しないランニングの始め方

ただ立ち上がって走り出すのがランニングを始める一番の方法でしょ? まあ、そう焦らずに。1日30分、週5日の運動を最低でも6週間続けていない人は、中強度のウォーキングから始めるのがベスト。

「しばらくエクササイズをしていない人が、いきなりランニングを始めるのはおすすめできない」 と語るのは、南カルフォルニア大学アーノルド公共衛生学部の運動科学・疫学・生物統計学教授スティーヴン・N・ブレア。「規則的なエクササイズ習慣を身に付けるのが先」

これで骨、筋肉、腱といったランナーには不可欠の土台を痛めることなく、快適に走り始めるために必要な体力作りができる。 

野心的なランナーの中には、“歩く” のを不正行為や諦めのように捉え、本当のエクササイズとは呼べないと言って拒絶する人が多い。でも、これから運動を始めるほとんどの人にとって、ウォーキングは理想的なエクササイズ。お金がかからず時間と場所を問わない上に、特別なスキルも高価な会員証や器具もいらない (いいシューズだけは必要!) 。

そして、長時間のエクササイズとカロリーの消費を促進するのは、意外なことにウォーキングを間に挟んだランニング (ウォークブレイク)。

オンラインランニングトレーニング『RunnersConnect』の創設者ジェフ・ゴーデッテによると、「運動を20分続けられる体と60分続けられる体の違いを作るのは、ウォークブレイクと言えるかもしれない。循環器系にいいだけでなく、ランニングには人々を誘い込む数々の大きなメリットがある」

このウォークブレイクこそが、走りに耐えうる体を作る最も簡単な方法。心の準備が出来たなら、以下のステップでトレーニングを始めてみよう。


歩きはじめる

歩きはじめる

定期的にエクササイズを行う習慣を身に付け、ランニング人生の基礎を作ってくれるのが、ランニングコーチで運動生理学者のジャネット・ハミルトンが考案した7週間の『スタートウォーキング』プラン。このプランに従えば、1週間で最大150分もの運動が可能に (30分ずつを週5日)。これは、糖尿病・心臓疾患・脳卒中を防ぎ、血糖とコレステロールの値を下げ、活力を増進し、鬱や不安を改善するために米スポーツ医学会が推奨している運動量。

 

ポイントは、ブレアが言うところの 「レースに出るほど速くなく、ウィンドウショッピングほど遅くない」 早歩きをすること。サイクリングマシンやエリプティカルに時間を充ててもいいけれど、ランニングの土台作りにベストなのはウォーキング。「自分に合っていることが大切。最高のエクササイズとは、一貫して続けられ、生活にうまく取り込めるものだから」

 

プランの長さ: 7週間

ワークアウト回数: 週4回

最初のワークアウト時間: 15分

目標のワークアウト時間: 60分

秘策: ワークアウトに避ける時間が短いなら、その週で最も長いワークアウトを二分すれば同じ効果が得られる。


フレキシブルに

フレキシブルに

ワークアウトは決まった日にしなければと自分を追い込む必要はない。時間がある日に行い、週後半になって焦ることのないようタスクを完了させよう。『The Power of Habit』の著者チャールズ・デュヒッグいわく、「これをストレスと見なしはじめたら続かない」


小さなアクティビティをこっそり混ぜる

小さなアクティビティをこっそり混ぜる

日常生活のあちこちにちょっとしたアクティビティを取り入れて、いつものエクササイズに弾みを付けよう。

 

ハミルトンは、会社のロビーを15分歩き、入り口から一番離れた場所に車を止め、エレベータの代わりに階段を使い、1時間ごとに立ち上がって歩き回るようにアラームをセットすれば基礎体力作りに役立つという。椅子に座る代わりに、スタンディングデスクで立ちながら仕事をすることも正しい道への第一歩。

 

身体活動学専門誌が発表した研究では、8時間のデスク作業を立って行えば、座っている時に比べてカロリーが163kcal多く消費できることを示しているそう。2011年6月発行の行動栄養学・身体活動学の国際専門誌に掲載された実験においては、1日8時間勤務の人が1時間ごとにウォーキングを行った結果、1回のウォーキング時間が5分の場合は24kcal、10分の場合は59kcal、15分の場合は132kcalのカロリーが1日に消費されたんだとか。時間と共に積み重なれば、ダイエットに十分影響を及ぼす数字。


丘に階段、そしてトレイル

丘に階段、そしてトレイル

ランニングと同様、ウォーキングにおいてもコースがバラエティに富んでいればいるほどワークアウトは効果的に。長期的に見れば、ウォーキングはランニングの礎。丘コースは脚と肺の強化に役立つので、天気さえ良ければいくつかの丘を越えてみよう (同じ丘を3~4回歩いてもいい)。スタジアム、校舎、公園、オフィスビルでの階段昇降を3~4回繰り返してもいい。多様な地形が楽しめる公園もおすすめ。


フォームには気を付けて

フォームには気を付けて

ワークアウトを充実させるためには、真っ直ぐな姿勢で歩くのが最も自然で快適だと感じる人がほとんど。大股歩行は足腰の痛みの原因になるので、歩幅を小さくすること。足を地面から離しすぎず、軽やかに歩こう。


時間をつくる

時間をつくる

日々の生活リズムにうまく溶け込むワークアウト習慣を確立しよう。ワークアウトに最も都合のいい曜日を把握して、定期的に使える安全で交通量の少ないルートを見つけること。

 

交渉の余地なく絶対に走りに行く時間を決めるのも大事。朝一で走る人が多いけど、会議が入らない時間や子供がまだ寝ている時間を選んでもいい。ワークアウト後の1日が大混雑しないよう、時間にゆとりを持たせるのがコツ。

 

デュヒッグによると、朝一で走りに行くと職場まで猛ダッシュする羽目になったり、仕事に遅れのるが心配になったりする場合、ワークアウトが処罰のように思えてくるそう。


独自のサポートシステムを構築する

独自のサポートシステムを構築する

初めてのジムやトレイルに付いてきてくれる仲間を募ったり、集団でのワークアウトやジムのクラスに挑戦したりするのはいい考え。それが人であれ、ネット上の交流サイトであれ、グループワークアウトであれ、何かと繋がることでエクササイズが続く確率が上がることを示す研究がある。それに、最初は誰だって人目が気になるもの。

 

「私たちは、他人からマイナス評価を受けることへの不安や恐怖に囚われている」 と指摘するのは、米ウィスコンシン大学の運動学教授クリスティ・グリーンイリーフ。「でも実際には、みんな自分の心配で十分忙しいもの」


計画には忠実に

計画には忠実に

ワークアウトのスケジュールなんて要らないと感じても、トレーニングプランがあれば目標までの進捗管理が楽になり、怪我をしない程度の速さで運動時間を増やしていることが確かめられる。終わったワークアウトにチェックを入れれば、達成感と自信にも繋がる。


走り出す

走り出す

定期的に運動する習慣がすでに身に付いていれば、ランニングを開始し、ランニングとウォーキングを混ぜたワークアウトに移る準備はできている。走れば動きが速くなるので、ワークアウトの時間を増やすことなく長い距離がカバーできるのは嬉しい。7週間後には、1週間で175分のワークアウトをこなし、ウォーキングの約2倍の時間をランニングに費やしているはず。

 

準備は万端? 少なくとも2週間、週150分以上 (週5日約30分ずつ) のウォーキングかその他のエクササイズ (サイクリングマシンやエリプティカル) をやってきたなら大丈夫。

 

プランの長さ: 7週間

ワークアウト回数: 週4~5回

最初のワークアウト: ランニングとウォーキングを1:4の比率で行う20分のワークアウト

目標のワークアウト: ランニングとウォーキングを2:1の比率で行う60分のワークアウト

秘策: ワークアウトの所要時間は変えず、ウォーキングの比率を少しずつ上げていけば難易度がアップ


まずはランニングとウォーキング

まずはランニングとウォーキング

ここまで来たら、できるだけ長い距離をできるだけ速いペースで走り出したい気持ちは分かる。でも、通常のウォーキングに短いランニングを加えることから始め、ランニングに費やす時間を徐々に増やしていった方が、最終的にはけがをすることなく長い距離を力強く走ることができる。

 

手始めに、4分歩く度に1分走ってみること。ランニング対ウォーキングが2:1になるまで、走るのに充てる時間を少しずつ増やしていこう。たった30分でも歩けば、脂肪の燃焼が促進されてランニングにも役立つ。


やりすぎに注意

やりすぎに注意

けがをせずにフィットになるのが一番の目的。多くの人を離脱に追いやる脛骨過労性骨膜炎 (シンスプリント) や腸脛靭帯炎 (ランナー膝) に最もよくある原因の一つは、体の準備が整う前に無理な距離を無理な速さで走ってしまうこと。運動量を1週間で10%以上増やさないようにすれば、けがを防ぐことができる。


体の声に従う

体の声に従う

限界まで距離を伸ばしたりペースを上げたりすれば、大腿四頭筋とふくらはぎを中心に筋肉痛が起きて当然。でも、ランニングに伴う痛みの中には無視できないものがある。

 

鋭い痛み、なかなか引かない痛み、日常的な活動や歩いたり走ったりすることによって悪化する痛みは、少なくとも3日の休息と医師の診断が必要なサイン。体の片側にだけ生じる痛みにも注意が必要。

 

一般診療医でもいいけれど、スポーツ医学を専門とする医師か整形外科医に相談するのが一番。


辛抱強く

辛抱強く

エクササイズを始めることによるメリットの多くは、鏡や体重計の数字に現れない。

 

誰だって今すぐ体重を減らし、長距離を速く走りたいもの。運動に一貫性を持たせれば体重は減るものだけど、速く長く走るための筋肉、靭帯、腱を整えるには時間がかかる。

 

ランニングによって毛細血管 (酸素を供給し、老廃物を細胞の内と外へ送り出す細い血管)、ミトコンドリア (細胞内のエネルギー生成機能)、そして脂肪を燃料として使うのに役立つ酵素の量が増加する。また、足が地面を蹴る度に、骨の成長が刺激され強度と密度が増すという利点もある。

 

辛抱が足りないと、不適切な距離を速く走りすぎて体の使い過ぎによるけがをし、「ランニングは体に悪いんだ」 なんて言う羽目になる。


距離を記録に取る

距離を記録に取る

ノートと鉛筆といったシンプルなツールでも、指定された間隔で士気を高めてくれる最先端のGPS機能付きウォッチでもいい。とにかく距離を記録に取れば、積み重なる数字が自信に繋がる。これまでの自分の頑張りを振り返れば、明日のワークアウトもそれほど大変には思えないはず。


脳を鍛える

脳を鍛える

数週間経てば、エクササイズで気分が良くなるという話が信じられるようになってくる。それでも、最初のうちは行動に移すのが大変。自分の意志だけではどうにもならないことも。

 

そんな時にはプランを立てよう。モチベーションを高める音楽を聴きながら、ワークアウトに最適な時間帯と、立ち上がって外に出る気にさせてくれるご褒美を選ぶ。完成したプランは、洗面台の鏡といった目に付く場所に貼っておく。最適な時間帯が朝なら元気の出るプレイリストを用意し、終了後は温かいシャワーをのんびり浴びることをご褒美にすればいい。

 

体と心に走る時間だと伝えるためのウォームアップエクササイズを決めて、毎回欠かさず行うのも大事。毎日同じ時間に出掛け、トレーニングウェアをベッドの隣に置いて眠り、ワークアウト前はワークアウト中と同じ音楽を聴く習慣を付けよう。ワークアウト直後は熱いシャワーやスムージーといった心から楽しめるもので自分を喜ばせてあげれば、脳がエクササイズと報酬を結び付けるようになる。


リラックスして背筋を伸ばす

リラックスして背筋を伸ばす

この段階で正しいランニングフォームを気にする必要はあまりない。でも、いくつかの修正を加えれば、もっと快適に走れるようになるというのがハミルトンの見解。

 

歩幅を短くし、肘を90度に曲げた状態でキープ。手は、親指と人差し指の間に紙を挟んでいるような感覚でリラックスさせて。水平線をまっすぐ見据えながら背筋を伸ばして歩く自分の姿を想像すれば、足元ばかり見ることもない。


必要に迫られる前に休憩をとる

必要に迫られる前に休憩をとる

一度快適に走り出すと、ウォーキングに切り替える必要がないように思える。でも、必要に迫られる前にウォーキングを挟んで、疲労や走りすぎを防ぐことが大切。その日予定した通りの一定の間隔でウォークブレイクを取れば、元気いっぱいの状態でワークアウトが終えられる。

 

※この記事はジェニファー・ヴァン・アレン、バート・ヤッソ、アンビー・バーフットによって書かれ、ウィメンズヘルスのパートナーRodale Wellnessの許可のもと掲載されています。

 

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Jennifer Van Allen, Bart Yasso, And Amby Burfoot Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images

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