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あきらめかけていた慢性睡眠不足を解決する3つの方法をご紹介。

日々の寝不足が借金のように溜まって引き起こされる睡眠負債。慢性的な睡眠不足を解消すべくその方法を睡眠改善インストラクターの西川ユカコさんにインタビュー。効率的な睡眠で、健康と幸せをゲット!

日本人の半数は睡眠負債に陥っている可能性も!

厚生労働省の調査では、平均睡眠時間が6時間未満である人が約4割もいることが判明。そのうち、5時間未満の人はは1割も。きちんと睡眠が取れている人は半数いるものの、実際20~40代の働き盛りの人は、ほとんど睡眠が足りていないというのが現状。「人によってベストな睡眠時間はさまざまです。誰もが7時間睡眠が最良ではなく、少数派ですが5時間未満でも大丈夫な人もいます。その逆で、8時間、9時間が必要という人もいますから、まずは自分がスッキリ起きられるベストな睡眠時間を知ることが大切。日々の生活で不足する睡眠を少しずつ取り戻すことを意識しましょう」(西川さん)

睡眠負債チェックリスト

Check1
□休日の睡眠時間が平日より2時間以上長い
(例:睡眠時間が平日5時間、土日8時間など)

Check2
□朝、目覚めがつらく、スッキリ感がない
□午前中、会社や学校で非常に眠い
□夕方から夜にかけてうたた寝をしてしまう

Check1に当てはまり、さらにCheck2の中から1つでも当てはまる項目があると、常に“眠い”“だるい”“精神的に不安定”の症状が出やすくなり、睡眠負債の可能性が大に!

「平日の寝不足を週末の寝だめで取り戻そうとする人も多いと思います。しかし、週末に寝すぎるのも禁物。平日の睡眠に2時間加える程度にしないと時差ボケと同じように生活リズムが乱れ、睡眠の質が低下したり、さらなる寝不足を招きます。また、成長ホルモンは寝ると分泌され始め、途中で目を覚ますと分泌がストップしてしまいます。だから例えば、帰宅して夕食後にテレビを見ながら1時間寝てしまうのはよくわかりますが、その後お風呂に入ったり、改めて寝ると成長ホルモンの分泌がストップしてしまうので避けましょう。睡眠負債は少しずつ返すしかありません。日々の睡眠時間を調整していくことが大切です」(西川さん)

睡眠負債を解消するテクニック

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就寝時間を30分早める

まずは30分早めに寝る生活を一週間続ける。それでも昼間に眠気やだるさがあるようなら、次の一週間はさらに30分早く寝るように。それを繰り返し、30分早める×一週間を続けてスッキリ起きられる自分の睡眠時間を見つけて。

休日2時間だけ長く寝る

2時間までなら寝坊はOK。2時間以上寝ると体内時計が狂って夜の睡眠が浅くなったり、寝つきが悪くなるので避ける。起きたら太陽の光を浴びて体内時計をリセット。

昼寝を90分だけする

昼の12時~15時の間に1時間30分寝るだけなら夜の睡眠に影響はなし。でも、20分以上昼寝をすると睡眠が深くなりすぎて起きてからボンヤリしてしまうので、平日の昼休みは15~20分に抑えて、休日の昼食後に90分昼寝するなど、コツコツ足りない睡眠を補って。

「毎日ベストな睡眠時間を確保するのはなかなか難しいと思います。①の就寝時間を30分早める方法で、まずは自分にとって何時間睡眠がベストか知りましょう。そして足りない睡眠を早寝や休日の寝坊、昼寝などを組み合わせて補ってください。睡眠負債を抱えていると、自分で自分をコントロールするのが難しくなります。きちんと睡眠を取って、本来の自分の人生を取り戻してください」(西川さん)

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睡眠改善インストラクター 西川ユカコさん

昭和西川 常務取締役、日本快眠環境科学ラボ顧問。大学卒業後、『ヴァンテーヌ』『25ans』や『婦人画報』の編集者として10年と少し出版社に勤務。現在は昭和西川の常務をしつつ、睡眠改善インストラクターとして各種メディアで快眠アドバイスや講演活動を行っている。ベストな睡眠時間は7時間10分。

東洋経済オンラインで睡眠コラムを連載中
http://toyokeizai.net/list/author/西川_ユカコ

Text:Yuka Kaneko