いつもサラダを頼むつもりが、なかなか上手くいかない?あなたの健康を遠ざける、レストランの秘密の戦術をかぎつけよう…
レストランが使うトリックを理解して、外食時にも賢い選択をしよう。
1.舐めたくなるほどおいしそうな写真
消費者調査ジャーナルに掲載された研究は、大きくて色鮮やかな写真は、衝動的にその食べ物を注文する確率を高めることを明らかにした。さらにその写真がどこに置かれているかも関係している。最も利益を生み出す商品には一等地、つまり自然と人の目が向くホットスポットが与えられる。カリフォルニア州パームスプリングスのメニュー設計コンサルタント、グレッグ・ラップによれば、「1つの商品があなたの注意を引けば引くほど、それを頼む傾向が強くなるもの」なんだそう。
2.ドイツの黒い森のご馳走、みたいな商品名
伝統的チョコレートケーキ、よりも美味しそうな響きでは? 業界調査によると、色気のあるネーミングによって売上げを最大27%も伸ばすことが出来るそう。「魅力的な描写は、その商品の味についてのポジティブな感情を生み出すのよ」と言うのは、コーネル大学研究員でメニュー心理学者のシビル・ヤング。だから“丁寧に手で衣付けした”とか“サクサクの”とかいうフレーズはホームランになり得るのだ。人の欲望を駆り立て、あなたの注意をその料理は揚げ物だという厳しい現実から反らせてくれるというわけ。
3.太るオプションの隣にヘルシーなオプション
健康な食事を選ぶためには良い配列だと思うかもしれないが、実際はその逆。デューク大学の研究で判明したのは、ヘルシーな料理がすぐ隣にある時、人は実際にはよりカロリーの高い料理を選ぶ傾向があるということ。おかしな話かもしれないけれど、この研究の著者でデューク大学マーケティング心理学教授を務めるギャヴァン・フィッチモンズ博士によると、「サラダの説明を読むこと自体が、栄養目標は達成したから思いっきり好き放題食べていいんだ、という気持ちにさせる」そう。
4.よく見える場所に野菜がたっぷり
炭水化物に包まれていようと、揚げ物だろうと、チーズがたっぷりだろうと、野菜の存在はあなたに正しい料理を選んでいると信じこませるもの。騙されないで! 「健康的とは言えない料理に加えられた、見るからにヘルシーな野菜はスマートな妥協案に思えるわね」と言うのはヤング。でも現実には、これらのハッピー“野菜”は大抵ピザやハンバーガーなどのさらに悪名高いダイエット破壊者より体に悪かったりする。
5.絶対無害に見えるサンプル盛り合わせ
複数の料理を注文する代わりに、全部をほんの少しずつだけ食べてみようとサンプル料理の盛り合わせを頼む。しかし人は豊富な選択肢を与えられると、選択肢が1つしかない時よりも10%多く食べてしまうことがペンシルバニア大学の調査で明らかになった。これは多様な料理が並ぶとそんなに食べていないかのように感じてしまうから。言い換えれば、いつもは6本のモッツァレラチーズスティックを2本だけ与えられると、それをペロッと平らげてはチキンウィングやら、皮付きのベークドポテトやら、ポップコーンやらに手をつける資格があるように感じるということ。
レストランが使うこうしたトリックと、人の心理を理解しておけば、レストランでも正しいチョイスができるはず。
Text : Jessica GirdwainTranslation : Ai Igamoto