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不健康な腸は、消化器系だけでなく、糖尿病や自己免疫疾患、関節炎、うつ病、そして慢性疲労症候群などの重病を引き起こす可能性もあるみたい。腸とは一見無関係な湿疹のような病気も、腸の不具合が原因になっていたり、悪化の因子になっていたりするそう。免疫系の70パーセントは腸内に存在しているので、腸内菌は免疫の健康にとって非常に重要。

消化器系は健康の中心にあり、多くの重要な働きをしている。食べ物を栄養素に分解し、血液を通して体内へ運ぶ役目を負っている。

ホルモンを制御し毒素を排出する上で大役を担っている消化器系なので、健康を保つには腸内菌のバランスを保つのが極めて重要。

以下に、今日から腸を健康にできる8つの簡単な方法をご紹介。

1. 加工食品を控え、食物繊維を増やす

加工食品や揚げ物は消化を遅くするのでなるべく避けよう。食物繊維が少なく、糖分と加工食品の多い食生活は、悪性の細菌や酵母が育ちやすくなり腸内のデリケートな生態系が崩れてしまうかも。代わりに、なるべく加工されていないものを食べよう。

食物繊維は、不溶性食物繊維、溶性食物繊維、そして難消化性デンプンの三つのグループに分類できる。後者二つは、特に難消化性デンプンはプレバイオティクス、つまり腸内善玉菌を増やす機能に重要だとか。食物繊維の豊富な食べ物には、野菜、果物、豆類、ナッツ、シード類、全粒穀物などが含まれる。

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2. 毎日、機能性細菌を摂取する

機能性細菌に関する研究は比較的初期段階にあるけれど、良い効能はあるらしい。でも、毎日摂取しなくては効果が出ないという研究結果も出ているので、時々食べるだけではいけない。機能性細菌は呼吸器感染に対抗できるので、抗生物質を摂っている最中や直後、および冬場に免疫を強める際に最も効果がありそうだとされている。

天然ヨーグルト、ザワークラウト(発酵キャベツ)、キムチ、ケフィア(ロシア発の発酵乳飲料)など、発酵食品を食べることで自然に摂取することもできる。プロビオドリンクも市販のものがある。善玉菌が腸内にすみ着く2~4週間後くらいに効能があらわれるみたい。

3. 水分を摂る

水分補給は、消化に加えて体全体の健康を保つ最善策の一つ。飲んでいる水の量が足りないと、消化が非常に悪くなり、硬くて通りにくい弁の原因にもなる。

十分に水を飲めているか確かめる方法は何か? 一日を通して出る尿が、常に薄めの藁色になっているのを確認しよう。水を飲むのが苦手な人は、果物やキュウリのスライス、あるいはミントを少し加えて味をつけるのがオススメ。

注意しておきたいのは、レモンを加える場合。水が弱酸性になって歯を侵食してしまうことがあるので、一日中レモンウォーターを啜るのはやめておこう。ハーブティーを飲むのも、水分補給にバリエーションを持たせる手の一つかも。

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4. ソファーから起立!

座っていることが便秘の大きな原因となっているのはご存知だろうか? 運動すれば、臓器に流れる血の量が増え、消化器系の筋肉が刺激されるので消化が良くなる。消化器系を健康にするのも、運動する理由の一つ。

最低一日30分、ウォーキングやエアロビクス、筋力トレーニングなどを行ってみよう。同時に、座っている時間を制限して、一日に何回かは活発に動く試みも大切に。

5. ゆっくり噛む

料理の食材と同じくらい大切なのは、その食べ方。ゆっくりとよく噛んで食べよう。消化は、唾液に含まれる酵素を食べ物と混ぜ合わせて分解するところから始まる。

余裕を持って食べるのは食事の量を調節するのにとても重要なこと。身体に食べ物が入り始めると、脳にそれを報せる信号が出され、食べ続けると満腹感を伝えるのだけれど、この信号が伝達されるには約20分の時間がかかる。早食いしてしまうと、脳が十分食べたと教えてくれる前に食べ過ぎてしまう危険がある。

大切なのは、食事をしているときの感覚に注意すること。満足しても満腹ではない状態、腹八分を意識して食べよう。

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6. アルコールは控えめに

アルコールは消化器系を過度に刺激し、飲み過ぎは炎症の原因になる。節度を守って飲んでいても、腸がんなどのリスクが高まる。腸の具合が悪ければ、避けるのが得策たとか。

お酒を楽しむなら、必ず節度を守ろう。健康を保つなら、標準的なアルコール飲料の摂取は、男女とも一日二杯が限度だとされている。

7. ストレスを管理する

一日24時間では足りない気分には、誰でも襲われるもの。満タンのスケジュールや都会の渋滞、遠出や締め切り……慌ただしいペースで日常を過ごすのに慣れてしまっているけれど、人は本来そのような慢性的ストレスに耐えるようできないみたい。長期に渡るストレスは消化器系を含む身体にダメージを与える。また、急性ストレス反応を起こすと消化に使われる筋肉への血流が悪くなり、消化酵素の分泌も減少してしまう。ストレスは胃腸炎や便秘、下痢の原因にもなりうるもの。

心の健康管理は、日々のストレス量を抑えるのにとても重要。一日のスケジュールには休める時間を組み込み、エンドルフィンを出す運動や、深呼吸で気を落ち着ける瞑想などを行おう。また、「休むこと」は「気をそらすこと」ではないので、電子機器は置いておくように注意!

8. 規則的な睡眠を

長く見過ごされていた睡眠と健康の関係は、最近注目され始めたばかり。睡眠の乱れは、日中のエネルギーを糖分の多い食品に頼りやすいという食生活の乱れにも、寝不足の疲れから運動をしなくなりやすい点にも現れる。

ほとんどの人は、一日に7〜8時間の睡眠が必要だとか。「それより少なくても問題ない!」と感じるかもしれないけれど、研究結果からすれば、効率よく動けている可能性は低いそう。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Dr Joanna McMilla  Translation: Emi Ito Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。