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程よい日焼け肌は健康的でセクシーだけど、ちょっとした油断で焼けすぎてしまったときの対処法は知っておきたいもの。

肌を通常より明るく見せたり暗く見せたりする色素沈着とは異なり、色素沈着過剰は皮膚に黒ずんだ斑点を作る。ニキビ跡に悩んだり、まだらに焼けてホリデーから戻ったりしたことが一度でもあれば、その憎々しさが分かるはず。

沈着した色素の取り除き方を考えているなら嬉しいニュース。

このような肌トラブルはどうして起きるのか、どうすれば防げるのかをスキンケアのトップスペシャリストが詳しく教えてくれた。

【過剰な色素沈着の取り除き方】

色素沈着過剰と皮膚の変色はなぜ起きるの?

ロンドンの美容外科医デイヴィッド・ジャック医師いわく、「これは通常、紫外線の有害な影響から皮膚が自分を守ろうとした結果」

肌が日光にさらされると、皮膚深層部のメラニン形成細胞が、メラニンと呼ばれる皮膚を黒くする色素を含んだ細胞を生成する。皮膚の特定の部位がメラニンを作り過ぎると、色素沈着過剰として知られる薄黒い斑点が皮膚に現れる。

このようなまだらなシミを作るのは紫外線だけではない。近年の研究は、スマホが発する高エネルギー可視光線(HEV)も原因の一つであることを示している。セルフィー中毒者にとっては嫌な話。

日焼けによるシミと色素沈着過剰の違いは?

色素沈着過剰の定義は、はっきりと分かるくらい肌に黒々と浮き出るシミ。よって、日焼けによるシミも一種の色素沈着過剰。

ロサンゼルスの皮膚科専門医ゲイリー・ゴールドフェドン医師によると、「色素沈着過剰には、日焼けによるシミ(紫外線ダメージ)、黒皮症(ホルモンが引き金)、傷跡、炎症後色素沈着という異なる種類がある」

色素沈着過剰になりやすい部位は?

顔、首、胸部は非常に色素沈着過剰、特に黒皮症を起こしやすい。

「黒皮症は当初、ホルモン、経口避妊薬、妊娠、閉経周辺期および閉経によって引き起こされる」 とゴールドフェドン医師。日光照射量が増えれば黒皮症はひどくなり、皮膚が分厚くなって取り除くのが困難になる。

過剰な色素沈着のベストな治療法は?

アメリカの美容メーカーは、ブルーライト吸収フィルターの生産で忙しい。でも、高エネルギー可視光線から身を守るための効果的な物質は未だ存在しない。まずは、自分からスマホを切り離して現実の会話を楽しむことから。

次に、抗酸化作用のあるスキンケア商品を使い、ホルモン、日光、傷跡が原因のDNAダメージを少しでも修復しよう。

「ビタミンA、C、そしてEは、過剰な色素沈着に対して漂白剤に近い効果を発揮する」 とジャック医師。「ビタミンCとEにはいわゆる相乗効果があるので、皮膚細胞のDNAダメージを修復すると同時に、色素沈着を改善する。ビタミンA(レチノール)にも似たような働きがあり、DNAダメージを修復し、黒いメラニンの生成を減らしてくれる」

ハイドロキノンとグルタチオンも是非取り入れたい成分。どちらも、色素性メラニン(ユーメラニン)の生成を、非色素性メラニン(フェオメラニン)の生成にシフトする。

「メラニン生成を減らす商品を使うなら、日焼け止めを塗らなきゃダメ。メラニン濃度が低下すると皮膚の保護能力が下がるから」 とジャック医師は付け加える。

皮膚のシミを取り除くための自宅でできることは?

「スキンケア商品に含まれる色素沈着緩和成分を調べてみるのが一つ」 とジャック医師。「例えば、酵素、クルクミン、ウコンに含まれる抗酸化物質、そしてレモンジュースに含まれる高濃度のクエン酸は色素沈着の改善に役立つ」

ビタミンC、高濃度のビタミンB6、ジャガイモに含まれる酵素カタラーゼも色素を調節してくれる。

30歳を過ぎると色素沈着が起こりやすいのはどうして?

紫外線や汚染などの環境要因による影響で、生涯を通じて皮膚細胞のDNAに対するダメージが蓄積する。若いうちは、DNAを修復するための細胞メカニズムが頑強だけど、この修復能力が時間をかけて徐々に低下するので、結果的に異常が起きやすくなる。

ジャック医師によれば、「日光にさらされた皮膚を回復させ、過剰な色素反応を取り除く能力が時間とともに低下するだけでなく、日光への反応も強くなる」 そう。

その結果、メラニン形成細胞の防御反応が一段と強くなり、メラニンを過剰に生成する。

簡単に実践できることもあるので、お試しを。

※この記事は、UK版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Natalie Lukaitis Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images