これに関しては、味蕾だけの問題ではないよう。参考までに、嗅覚が味に与える影響は大きい。味覚ではなく、風味を認識して味わい、「脳が味覚、嗅覚、音の複数の感覚を構成することによって味を判別している。」とホップファー医学博士。
多くの人が味に対して似たような感覚を持っている一方で、習慣や生い立ち、文化、記憶、状況などさまざまな要素によって個人的な嗜好が発達していくのだそう。例えば、幼い頃からサーモンが嫌いな人がいる。理由はサーモンを食べて食中毒を起こしたから。サーモンと聞くと、どうしても当時の吐き気を思い出してしまうよう。
あなたは芽キャベツが大の苦手なのに妹は大好き。この場合も、食べ物による経験が2人の間で異なるから。
だからと言って、特定の食品が一生苦手だとは限らない。嫌いな食べ物を頻繁に食べて、好きになるよう脳を鍛え直すことは可能ということ! 新しい食べ物を好きになるように味を慣らすのと同じく、嫌いになるよう味覚を変えることもできるらしい。例えば砂糖。「最近ソーダを飲まないように努めた結果、久しぶりに飲んでみると異常な甘さを感じた」とダンドー医学博士。
正直、数年前まで特定の食べ物を毛嫌いしていた理由は未だに不透明な部分が多い。だけどこれは、特定の食べ物を新しい食べ方でトライする(例えば、蒸しキャベツの代わりにローストしたキャベツを食べる)のと同じくらい単純なことかもしれないとホップファー医学博士。さらに「脳は思考を変えることができる」ので、思考や知覚(味覚や嗅覚)は絶えず一生を通じて変化していく。
結論
味蕾は数週間ごとに再生を繰り返すけれど、新しい食べ物に対する好き嫌いを決定づけるのは、絶え間なく変化するあなたの思考癖や個人的な経験に基づいている。
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。