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ヘルシーフードなのに、実は糖が含まれている食べ物(フルーツ、ヨーグルト、ハチミツなど)は扱いにくい。1日に摂取してもいい糖の量とは? 採れたてのフルーツもやめた方がいいの?

1日に摂取 「してもいい」 糖の量は?

糖に関しては、1日あたりの推奨摂取量が正式に決まっていない。

でも、“添加糖” に関する制限はある。米国食品医薬局によると、添加糖から摂取するカロリーは、1日に摂取するカロリーの10パーセント以下であるべき。つまり、1日2,000キロカロリーの食事プランでは、添加糖を1日約52グラム (小さじ12杯分) までに抑える計算。

米国心臓協会と世界保健機関は一段と保守的で、添加糖は1日25グラムZ(小さじ6杯分)までとしているそう。

小さじ6杯の添加糖を実際の食べ物に置き換えてみると、チョコレートバーなら1.5枚、牛乳ならコップ3杯、リンゴ(天然糖)なら2と4分の1個。

添加糖と天然糖の違いは?

管理栄養士のカレン・アンセルによれば、添加糖とは、加工過程で加えられる加工糖(グラニュー糖など)、または食品を甘くするために加えられる天然糖(ハチミツやフルーツジュース)のことを言う。添加糖が最も多く使われるのは、クッキーやチョコレートバーなどの加工食品。でも、ヨーグルトにオーガニックのハチミツをかけたり、ベイキングにメープルシロップを使ったりするのも、実質的には添加糖を加えているのと同じ。

フルーツ、野菜、乳製品、全粒穀物に含まれる天然糖に関しては、それほど気にする必要はない。糖の含有量が少ないし(1食あたり15グラム程度のフルーツがほとんど)、添加糖や加工糖に不足しがちな他の栄養素も一緒に摂れる(食物繊維やビタミンなど)。そのため管理栄養士のブリジット・ザイトリンは、「リンゴジュースを飲むよりもリンゴを丸ごと食べた方がいい」 と話す。

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一方の添加糖は、糖の吸収を遅らせる食物繊維などの栄養素を含んでいない。しかも、使われる時は大量に使われる。例えば、350ミリリットルの缶入り炭酸飲料には、オレンジ3個分以上の糖が入っている(炭酸飲料1缶には39グラム、オレンジ3個には36グラムの糖。米国農務省調べ)

アンセルいわく、すべての糖は分解されて、筋肉、臓器、脳のエネルギーになる。でも、添加糖たっぷりの食品は非常に早く分解されるため、血糖値を急上昇、その直後に急降下させてしまう。

添加糖を摂りすぎると?

血糖値の急激な低下により、短期的には集中力が欠けたり気分のむらが激しくなったりする。糖の摂りすぎ(特に高GI食によるもの)は、突発的なニキビや早すぎるシワの出現にも関連している。

重度に加工された甘い食べ物で血糖値の急上昇が繰り返されると、長期的には体中が炎症を起こし、体重が増え、心臓病や糖尿病などの慢性疾患を発症するリスクが高くなることもある。

「牛乳やフルーツに含まれる天然糖で体重が増えすぎる人はいない。問題は、添加糖がたっぷり入った食品にある」 とアンセルは言う。

添加糖に気を付けるには?

現在、ほとんどの食品の成分表示には、あらゆる糖がひとまとめにされたうえで1食あたりの量が記載されているだけなので、添加糖の量を正確に知るのは難しい。

でも、少なくともアメリカでは2016年にルールが改定されたので、今後は摂取量が把握しやすくなるはず。すでに “添加糖” の項目を成分表に追加した食品メーカーもある。

当面の策としてザイトリンは、加工食品を買うのなら、1食あたりの糖が10グラム以下のものだけにすることを勧めている。また、色んなフルーツが混ざったスムージーは1日2杯までにしておこう。「これを基準に、アサイーボウルで糖を摂りすぎないようにして」 とザイトリンは呼び掛けている。

結局のところ、それが天然糖であろうと加工糖であろうと、すべての糖は体に似たような影響を与える。でも、自然食品の糖は、体にいい栄養素が一緒に摂れる分だけ価値が高い。添加糖は1日25グラム以下に抑え、フルーツに含まれる糖については心配しすぎないように。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Colleen de Bellefonds Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。