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スキーを旅のアクティビティとして楽しみたい! そう思った時に気になるのが、スキーウエアや道具のこと。レンタルもあるけれど、初心者がスキーを上達するための近道は、自分の足に合ったブーツを買うことだそう。その理由を星野リゾート代表の星野佳路さんに教えてもらった。

ブーツが快適ならスキーは快適になる

「私はどんどん人をスキーに誘っていますが、ある程度スキーを面白いと思ってくれた人には道具を買ってもらいます。道具を買うと何が起こるかと言うと、せっかく買ったから元を取らなきゃと参加率が上がるのです。 自分の道具を買ったら必ずうまくなるのです」

とはいえ、いきなりスキー用品一式を買うのはハードルが高いと感じる人も多いはず。そんな時には何から揃えるべきなのか?

「予算に限りがあって、ひとつだけ買うなら、ブーツをお勧めします。ブーツが一番大切です。ブーツが合わないと足が痛くなりますし、コントロールができず、うまく滑れません。ブーツが自分の足に合っていることは快適性にも繋がり、寒くなく、痛くなく、スキーの印象も変わります」

スキーのブランクが長い人は、最新の道具の進化に驚くそう。

「ブーツも、昔と大きく違っているのはウォークモードがついていることです。スキーブーツの一番の問題は歩きにくいということなのですが、足首が曲がるウォークモードにして歩くとかなり快適に歩けます。私の靴も全部ウォークモードをつけています」

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道具を買うことの大切さを説くあまり、星野リゾート社員がスキー用品を買う時には、星野さんが一緒にお店に付きそうこともあるとか!

「ブーツを買ってどうなるかと言うと今度は板を借りるのが面倒になってきて、次は板を買いたくなりますね。自分の靴と板を買うとまた通いたくなります(笑)」

そう語る星野さんはとても楽しそう。

いい道具があれば、スキーは寒くない!

「スキーの板とポールとブーツの三点セットは一番安くて10万円ぐらいです。私としては3点で20万円ぐらいのものを買って欲しいと思います。スキーは道具で変わります。20年、30年前と比べて道具はかなり進化していて、自分が20年歳をとっていても、それを上回るほど道具が進化しているので、20年前よりも上手く滑れるのです。道具を新調して久しぶりにスキーに行くという人は、自分が期待する以上の滑りができていることに皆さん驚きますね」

スキーにブランクがある人ほど、最新の道具の力を借りれば昔の自分よりも上手に滑れるなんて、これは星野さんの言葉に騙されてみたくなる。

「もうひとつの道具の進化は寒くないということです。昔はスキー専用のウエアを着ても寒かったり重かったりしましたが、今はものすごく軽くて、重ね着もできます。軽いものをリュックに入れておけば、寒くなった時に重ねて着ることで温度調節も簡単です」

素材の進化はもちろん、技術の進化もスキーの快適化に一役買っている模様。

「私の手袋は電熱線が入っていて、1日四時間ぐらいなら指先も全く寒くないです。

靴下も電熱線入りのものがあります。最近はリフトのシートに電熱線が入っているところもあります。ですからウエアも含めてスキー場全体が快適になっているのです」

星野さんによると、スキーだからと言って、専用のウエアを揃える必要もないそう。

「最近のスキーウエアは、アウトドアウェアとの境界がなくなってきています。都会で着ているダウンと雨具の組み合わせで問題ありません。例えば、ユニクロのダウンとモンベルのレインパーカーの重ね着でも全く問題ないのです。ウエアは手持ちのものの組み合わせでもいいので、ブーツだけは最初に買うことをお勧めします」

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もちろん、ウエアはスキー場でレンタルもあるので、ちょうどいいアウトドアウェアやレインウェアがないなら、レンタルを活用するのも手。「星野リゾート リゾナーレトマム」のアトミックステーションでは最新のウエアを試せるそう。

次回は、スキーをしてみたい! と思った時におすすめのスキー場を国内外からご紹介。



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Kiriko Kageyama
エル・グルメ編集長/ウイメンズヘルス編集長

『エル・オンライン(現エル・デジタル)』のファッションエディターを経て、フリーランスに。女性ランナーによる企画集団「ランガール」を設立。その後女性誌立ち上げやWebメディアの立ち上げを経て2017年にウィメンズヘルス』日本版ローンチ時から編集長に。2023年夏よりエル・グルメ編集長も兼務。趣味は料理を作って友人たちに振る舞うこと。