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最近では、シリアルはひそかにカロリーが高く、精製度合いの高い炭水化物にまみれていると非難されるようになってしまった。みんなが大好きなハチミツ味のシリアルもその砂糖の多さが取りざたされるように。

ニューヨークタイムズ紙は、アメリカでもっとも売れている朝食用のシリアル『Honey Nut Cheerios』が本当にパッケージの表示にあるとおりヘルシーなのか調べてみたという。たとえば、“心臓にうれしい”といった表記がある。これは、水溶性繊維が含まれているためコレステロール値を下げるためだとか。ではヘルシーさをうたっているが実際のところはどうなのか。

シリアルのあの甘さには理由がある。ニューヨークタイムズ紙は、原材料の上位6つのうち3つが甘味料だということを指摘した。その3つは、砂糖、きび砂糖、ハチミツだそう。そして、1食あたり3/4カップで糖質9gもあるという。

さらに原材料表記をよく見て、この『Honey Nut Cheerios』がどれだけ他のシリアルに比べて本当に「ヘルシー」なのかを見てみよう。実はこの商品は普通の『Cheerios』に比べて1食あたりの糖質がなんと9倍。これはよくある子供向けの甘いシリアルと比べてもずっと多い。そして、Environmental Working Groupの調査によると、一般的に販売されているシリアルの中でこれよりも砂糖が多いものは1種類しかなかったそう。さらに、この分析では、このもっとも砂糖が多いシリアル1カップには大きなチョコレートチップクッキー3枚分よりも糖質が含まれていることを発見したという。

面白いことに、『Honey Nut Cheerios』の1食分の推奨量はシリーズのその他の商品よりも少ないという。たとえば、オリジナルタイプやマルチグレインタイプの場合、1食は1カップだが、『Honey Nut Cheerios』の場合は3/4カップを1食としている。さらに、ニューヨークタイムズ紙によると以前は1カップだったそう。もし今でも同じ量を1食としていれば、1食だけで糖質が11gも含まれていることになる。とはいえ、シリアルの量をきちんとはかって食べる人はいないはず。

しかし、糖質の過剰摂取は健康に大きな影響を与え、たとえば体重増加、2型糖尿病や炎症などを引き起こす。米国心臓学会は添加された糖質の摂取は1日小さじ6杯分(砂糖25g)におさえるようすすめている。でもこの甘いシリアルを1食食べると、1日の摂取量の1/3を軽く超えてしまう。

「Honey Nut Cheerios」製造元のゼネラルミルズ社は「お客様に愛されるシリアルを作ることにコミットしている。お客様の好みは全員が同じわけではないので、さまざまな味、繊維量や甘さの商品を作っている。お客様は自分の好みにあわせて選ぶことができる」とウィメンズヘルスに見解を述べている。そして同社の広報はニューヨークタイムズ紙にあてた書面で「記事内で原材料の上位6つのうち3つが甘味料だと書いていたが、一番多いものが麦だということは書いていなかった。ある特定の材料、砂糖にだけ注目することは無責任であり、シリアルの提供している全体の栄養価をお客様にとって見えにくくする」と主張したそう。

つまり、この話から学べるのは、原材料や栄養表記をしっかり見て自分がなにを食べているかをよく調べるようにということ。特に市販のものを食べている場合は注意が必要。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text:Elana Lyn Gross Translation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images