19歳にモデルデビューした44歳のハイディ・クルムは留まるところを知らない。ハイディの健康とフィットネスの習慣に欠かせない4つの要素とは？
｢The Project Runway」の司会者として活躍する彼女が今度は独自のランジェリーブランドの最新キャンペーンに登場。
スーパーモデルとしての遺伝子の他に、彼女の美しさを保つものとは何だろう？
ハイディの健康と幸せに欠かせない4つの要素を思い出すべく、彼女のインタビューを振り返る。
スタッフが回りを飛び交う中、携帯で話しながらLAの「Milk」フォトスタジオをゆっくりと歩く女性がいる。濡れた髪はおだんごにまとめられ、色褪せたジーンズに男っぽいトレーナーを着ている。目を疑うほど美しいのに、スタジオアシスタントの一人のようだ。それがハイディ・クルムであることが眩いほどはっきりしたのは、サングラスを外してヘアメイクチームに歩み寄り、ドイツなまりの暖かな声で “グッドモーニング” と言ったその瞬間。
キャットウォークで成功した数々のモデルの中でも、ハイディほどその偉業を見事に切れ目なく成し遂げてきた女性はいないのではないだろうか。約60億円ともいわれる彼女の市場価値は、19歳で出場したモデルコンテストで頭角を現したドイツのベルギッシュ・グラートバッハ出身の女の子にとっては悪くない。
でも、この数字を稼ぎ出すのが大変なのは間違いない。かつてのSports Illustrated誌のカバーモデル、そしてヴィクトリアズ・シークレットの最も有名なエンジェルの一人である (あの羽根を13年間も付けていた) ハイディは、現在｢The Project Runway」の製作総指揮者兼司会者。さらに、テレビ番組｢Germany's Next Top Model」に9シリーズ連続で出演し、2013年には「America’s Got Talent」のジャッジに選ばれ、「Babies R Us｣と｢New Balance｣向けに服のデザインまで行っている。
4人の子供の母であると同時に、作家でもアーティストでもあると聞けば、そんな時間をどこから見つけてくるのか不思議に思うだろう。そしてそこに衰えないあのボディとくれば、その秘密を聞かずにはいられない。幸いなことに、ハイディは私たちのこの願いを叶えてくれた。
1．1日のはじまりはグリーンで。
野菜とフルーツがたっぷり詰まった朝食で、1日が忙しくなる前にビタミンと食物繊維をしっかり補給している。
｢(子供たちと私が) 毎朝欠かさないことといえば、このスムージーを飲むこと｣。刻んだ野菜と果物を冷蔵庫にストックしてあるので、朝6時に起きる彼女に言い訳は不要。
2．炭水化物は賢く。
ランチは撮影現場で取るのがハイディのライフスタイル。出前が並ぶテーブルは精製炭水化物だらけになりかねない。
｢パスタやパン、チキンに魚、それに野菜も並ぶけど、パスタとパン以外ならどれも食べているわ。パスタが欲しいかって？ もちろん。でも食べないことを選ぶのよ｣
とはいっても、炭水化物を完全にカットしているわけではない。複合糖質、野菜、そして時々食べるピザ……。「最近ディナーに行ったんだけど、トリュフの季節でね。トリュフピザとトリュフパスタを両方食べちゃったわ。だから自分を甘やかさないわけじゃない。時々なだけよ」
3．食事はシンプルに。
4人の子供と非常に長いTo-Doリストを抱えていたら、手の込んだ料理を作る暇はない。
そこで、毎週ハイディは野菜の皮むきやカットに子供たちを巻き込んで、素早くスープを仕立てている。「子供たちはスープの具材をその目で見ているわ。パッケージ丸ごと放り込んでいるわけじゃないからね」
とても立派とはいえない食生活で育ってきた彼女。｢母は何でも揚げ物にして、クリームソースまみれにしちゃうのよ。彼女が訪ねてくればいつもドカーン！ 1kg増えちゃうわ｣
でも、モデルを始めてからは食事が見た目と気分に与える影響に注意を払ってきた。
｢キャンディの食べすぎで肌荒れしたら、それを治す方法を見つけなきゃいけないことに気付いたの。暮らしがルックスにかかっている女性にとっては、ありがたい話じゃないわね｣
4．毎日エクササイズを。
ここ何年か、ニューヨークに拠点を置くトレーナーのデイヴィッド・カーシュ (出産のたびに彼女をスーパーモデル体型に戻してきた) とワークアウトをしているハイディだが、決まったプランに従うことはもうないそう。
｢自宅にランニングマシンがあるのはいいんだけど、使ってないわ。時間がないのよ｣
ワークアウトの時間を捻出するために、ビーチまで子供たちとサイクリングに出たり、トランポリンで一緒に飛び跳ねたりと、家族との時間をワークアウトにも使っている。
年齢を重ねると、食事バランスやエクササイズにもっと気を配る必要があることを認める彼女。
｢40歳を超えると基礎代謝が確実に変わる。ずっと “そんなこと私には起こり得ない” と思っていたけど、実際に起きている。自分を甘やかしたら、その分エクササイズを増やさなきゃ。自分に都合のいい方法は見つかったわね｣
Text: Christine Lennon Translation: Ai Igamoto Photo:instagram of @heidiklumintimates
