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痛くてやっかいなささくれ。「多くの人が、炎症による痛みや表面の皮がむけてささくれに発展した状態でやっと気づく」と話すのは、オレゴン州のポートランドで神経外科や整形外科で手の外科医として勤務するベンジャミン・J・ジェイコブス医師。

特に寒い冬の時期は、誰でもささくれができやすいとき。今回はアメリカ版ウィメンズヘルスから、ささくれの予防策と、最適な治療法をご紹介。これで今年の冬は、ささくれに悩むことはなくなるかも。

「ささくれ」とはどんな状態?

「ささくれは、爪の周りの肌細胞によって形成された、小さく突出したもの」と説明するのは、メイヨー・クリニックの皮膚科医ドーン・デイビス医師。

特に、「乾燥肌の人はささくれになりやすい」とジェイコブス医師。乾燥肌は外的要因によって肌がダメージを受けやすく、肌の表面がめくれてしまう。ささくれが激しく痛む理由は、その人を取り巻く環境も大きく関係する。

ささくれは通常爪の横にでき、そこには沢山の神経終末や血管が通っている。また、痛みだけではなく、爪の周囲が赤く腫れるといった炎症を起こしてしまうことも。ささくれが炎症を引き起こして腫れあがると、神経終末を刺激して痛みが増すんだそう。

ささくれの原因は?

ささくれの原因として考えられるのは、手肌の乾燥。水仕事など乾燥を誘発しやすい作業はもちろん、冬の乾燥した空気はそれだけでささくれの原因となる可能性が。

また、栄養面で不足や偏りがあると手指の健やかな成長を妨げることになってしまい、その結果、ささくれを招くことにも繋がる。

そのほか、ネイルケアの際に、マニキュアや除光液などを爪や指に塗布することで受けるダメージも見逃せない。

ささくれの治し方

無理に引っ張るのだけは避けるように。炎症組織を引っ張ると痛みが増すだけでなく、指に感染症を引き起こすリスクも上がる。「ささくれを引っ張ろうとすると、 細菌から肌を守る正常の皮膚まで剥ぎやすく、感染症に発展しやすい 」とジェイコブ医師は忠告する。

歯でささくれを剥ぎ取ろうとするなんてもってのほか。細菌でいっぱいの口の中や手で触れると、感染症のリスクが増大する。

ささくれに気づいたら、次のステップで入念にケアをしてあげよう!
まず、温かいシャワーを浴びて肌を柔らかくする。使用する爪切り、もしくは爪切りバサミを消毒用アルコールで除菌してから、正常の皮膚ギリギリまでのささくれをカット。

「乾きやすくなるため、処置後は低アルコール性で水分が多めのローションをつけておこう」

保湿をすることで肌の乾燥を防ぎ、ささくれが再発するのを防ぐことができる。

ささくれが痛みを伴い腫れている場合は既に炎症を起こしている可能性が高い。炎症が起きたささくれは必ずしも感染したとは言い切れないけど、治療をする際は注意して。このケースでは、氷と薬局で売られている抗生物質軟膏を用いて処置をしよう。抗生物質軟膏は感染症の発展を阻止してくれる。

既に炎症して感染症になっている場合は深刻な痛みを伴う。そして痛みや赤みは広範囲に広がりやすい。排膿や膿が出ていることも。この状態だと感染症の可能性は非常に高いため、医師に診てもらうこと。経口用の抗生物質が必要かもしれない。

ささくれの予防法は?

まずは保湿を怠らないこと。乾燥から肌を守ることでささくれを防ぐことは可能。

定期的にハンドクリームを使って肌を柔らかくし、乾燥させないことが大切。特に寒い冬は、肌が乾燥しがちなため、シャワーの後や手を洗った後は、ハンドクリームでこまめにケアをするようにして。

外の冷たい空気にさらされるときは手袋をつけて。お皿を洗うときも同様に。熱めのお湯や石鹸は乾燥肌を招きやすい。外で働く人や化学製品を扱う人、長時間水に触れる人はささくれの影響をより受けやすいため入念なケアを。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text:Emily Shiffer Translation:Yukie Kawabata Photo:Getty Images