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いよいよ夏も最終コーナーを回り、バカンスの楽しい思い出ができた人もいるのでは。ウィメンズヘルスの夏から秋にかけての充実プラン、「GO GREEN!」。今回は自転車の楽しさにフォーカス。過ごしやすくなるこれからの季節、自転車で風を切って走ってみたいと思う人もたくさんいる模様。そこでまずは、自転車の選び方を日本最大級のスポーツサイクル専門店「ワイズロード」お茶の水レディース館の副店長の山鹿千夏さんにそのポイントをインタビュー!

選ぶときのポイントは「どんな乗り方をしたいか」

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「自転車といっても多種多様にあります。最初のポイントは“どんな乗り方をしたいか”です」と山鹿さん。「交通手段として駅まで行きたいから、シティサイクル(いわゆる“ママチャリ”)なのか、趣味で乗りたいからスポーツサイクルなのか。趣味で乗る場合は、スポーツサイクルになりますね」

ビギナーにとってはどのスポーツサイクルを選ぶのかも迷うところ。山鹿さんいわく「大別すると①クロスバイク ②ロードバイク ③マウンテンバイクになります」

①クロスバイク……タイヤ幅はロードバイクよりも太いものが多いので、安定性がある。ハンドルは前傾姿勢にもなれる一直線タイプ。タイヤが太めのため、多少の段差などがあっても乗り越えやすい。ただし、段差をクリアする際には、減速や体重移動などのテクニックが必要。車体もシティサイクルよりは軽いため、ある程度の距離も走行可能。ショッピングや移動手段の他、趣味の自転車として楽しむことも。ギアはロードバイクに準じている車種もあり、ロードバイクに次ぐスピードを出すことができる。シティサイクルとロードバイクのいいとこ取りで、種類が多い。だからこそ、幅広いデザインや価格、性能の中から自分に合った1台を選ぶことができる。

②ロードバイク……舗装された道路でスピードが出る仕様の自転車。細めのタイヤや前傾姿勢が取れるドロップハンドルなどが特徴。ギアの変速数も多く、スピードが出せる他、上り坂の登坂や長距離の走行にも適したギア設計がされている。加速性やスピードを重視しているため、車体のフレームにはアルミ、カーボンなどの軽量な素材を使用。

③マウンテンバイク……舗装されていない山道などを走ることを目的とした自転車。そのためタイヤ幅は太く、道をグリップすることにも長けているので安定している。ロードバイクほどの車速は出しにくい。山道の走行なども視野に入れているので、サスペンションなどを通じて車体安定にも配慮。オフロード走行時の強度も考えている。通勤や街乗りに向いたマウンテンバイクは車種によるので、ショップに相談を。

*その他、ピスト、BMX、小径車、折り畳み自転車などもある

「趣味としてある程度の距離を走りたい、景色を楽しみながら走行したい、どこか遠くへ行きたいというのであれば、クロスバイクやロードバイクがお勧めです」

レディースモデルがあるタイプに注目!

ショップに行って、あるいはカタログやWebを眺めてなんとなく選んでしまいがちだけど「レディースモデルに注目するのも、一つの選び方です」と山鹿さんは言う。「レディースモデルの利点の一つは小さいサイズがあることです。身長が150センチ前後の方でも、適したモデルが見つけられます。またサドルも女性に適したサイズ、形状、仕様になっている車種も」

一歩進んだ楽しみ方としては、車体カラーを特注できるタイプを選ぶこと。「自分ならではの色になりますし、レディースタイプで好みのカラーに塗装することで、“自分だけの一台”になります」。予算としては、エントリーモデルで考えるとクロスバイクで5~10万円、ロードバイクなら10万円台、特注カラーモデルは15万円~が目安になるそう。

経験者や上級者と一緒に選ぶと、失敗が少ない?

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ビギナーがいきなりショップに行っても、たくさんの車種の中から選ぶのは至難の業。「スタッフにご相談いただければ、どんな乗り方をしたいのかなどを含めて希望を伺いつつ、候補をご提案します。また、知人や友人に自転車を趣味にしている方がいると基本的なことなども聞けるので、相談しながら一緒にショップに行くのも一つの手です」。ともあれ、“自分がどう乗りたいか”を最初に決めておくのが得策そう。

「そうですね、ショップスタッフや上級者の方と話をするうちに“どう乗りたいか”が変わってもよいので、まずはイメージを固めておくとスムーズかもしれません」。実際に乗り始めてからも、スタッフや上級者や経験者がいれば、迷ったときや悩み事も相談できるので心強い。

「自転車の醍醐味の一つは、日常の景色を一変させてくれることです」と、笑顔で語る山鹿さん。「いつもの通り道や街並みも、自転車の高さから見る視界、そのスピード……まったく違った一面が見えてきて、生活の彩りが増えます」。小さな一歩からでも、自転車は楽しめると言う。さあ、今年こそ自転車の楽しみに目覚めてみない?

■お話を伺ったのは……
山鹿千夏(やまが・ちか)さん
ワイズロードお茶の水レディース館、エアロロード・トライアスロン館副店長。船橋店を皮切りにキャリアをスタート。有楽町店、渋谷レディース店などを経て現職に。パートナーの趣味を契機に、自転車の楽しさに目覚めてこの道に進む。自身は競技会などには出ないタイプなので「街乗りでも気軽にご相談ください」と語る。

ワイズロードお茶の水レディース館
全フロアレディース専門のショップ。身長140センチ台からのスモールサイズのバイクも扱い、トレンドを踏まえたウエアのラインナップは充実のひと言。サドルも全てトライアルが可能で、店内の他に貸し出しも可能。ビギナーの希望にも手厚く対応するスタッフと入門者用のワークショップなどもあるので、ぜひチェック!
http://ysroad.co.jp/ochanomizu-ladieskan/



Photo:Getty Images