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甘い物をやめて、タンパク質・炭水化物・脂質からなるマクロ栄養素を摂取し、定期的に運動をして睡眠も十分にとっているのに、体重が増えてしまう? それはヘルシーだと思い込んでいる習慣に原因があるのかも。ありがちな思い込みをイギリス版ウィメンズヘルスが一刀両断!

当てはまるものがあれば、解決策も一緒にチェックしてみて。5パーセントの減量のために生活の95パーセントをダイエットに費やすのはもう終わりにしよう!

間違い1.砂糖の量を減らした

ダイエットを始めると、砂糖が入った食品の摂取量を減らすのは基本中の基本。でも低カロリーのジントニックやダイエットコーラを飲んでいるなら考え直した方が良い。『カナダ内科学会雑誌』に掲載された研究では、アスパルテームやスクラロースなどの人工甘味料は、食欲を刺激し、体重を増加させやすいことが分かった。1日当たり2〜3本のダイエットドリンクを飲んでいたら、飲まない状態と比べて5倍のスピードで体重が増える可能性も!

間違い2.週に5〜6回トレーニングをしている

毎日ジムに通い、公園の散歩やサイクリング、ジョギングや徒歩通勤も欠かさない。体を常に動かし、一見ダイエットに効果的のようだけれど「体は修復するためには休養が必要だ」と強調するのは理学療法士のリー・マリンズ。さもないと、体重が増えてしまうこともあるのだそう。

もちろん無理をすれば、けがのリスクも増加する。遅発性筋肉痛を経験した人ならわかるはずだが、長期的なダイエットを妨げる結果となることも。これからは2日運動したら、1日休むようにしよう。「ジムに行かない日は、20分の散歩やヨガなどで、ハードなトレーニングを緩和させよう」とマリンズは推奨している。

間違い3.肉をやめて魚を食べるようにしている

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脂肪分の少ないタンパク質源で、良質な脂質を体に蓄えておくためにはベストな食材。けれど、全ての魚がダイエットに向いているわけではないのも事実だ。ダイエットに適切な魚でなければ、減量は期待できない。天然のサーモンはオメガ3脂肪酸が豊富で、アメリカで行われた研究では減量やカロリー燃焼に効果的な脂質と証明されている。しかし、養殖サーモンの場合はオメガ6脂肪酸が豊富で効果は真逆に作用するそう。魚を購入する際は「量」よりも「質」で選ぶように注意して!

間違い4.ヘルシーだと「信じている」ものを食べている

ヘルシーだと思っていたサンドイッチにも添加物が使用されている、というのはよくある話。大通りに店を構えているような大規模店の料理は、想像以上にヘルシーではない可能性もある。成分がわからないだけではなく、気が付かないようにカロリーが上乗せされているからご用心。

イェール大学の研究によると、自分でヘルシーだと判断した料理を注文すると、グレリンという空腹ホルモンが分泌されて食欲を増進させ、代謝を低下させる作用が働くという。

間違い5. 6時間以上の「長い睡眠」をとっている

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睡眠の重要性については誰もが理解している。メンタルヘルスも改善し、免疫が向上し、腸の健康もサポートしてくれる。でも、ウェイクフォレスト大学医学部の研究者は、それ以上の効果はないと話す。毎日8時間以上寝ていると、おなか周りの脂肪がつきやすくなり、これは糖尿病や心臓病の症状とも関連している。体重増加のリスクを最小限に抑えるためにも、睡眠は6〜8時間以内にとどめておこう。

間違い6.フリーフロム(Free From)食品を摂っている

多くの女性は乳製品やグルテンをカットしておなか周りのお肉を落とそうとする。しかし、過敏性腸症候群(IBS)やセリアック病を患っているわけではないなら、乳製品フリーやグルテンフリーといった「フリーフロム食品」は、ダイエットを邪魔する可能性があるという。

テネシー大学によると、カルシウムが豊富な食材は体脂肪の分解を促すだけでなく、新しい脂肪細胞の形成を阻止する役目もあるのだとか。また、全粒穀物が豊富な食材は、おなか周りの脂肪を落とすのに効果的。そして大半のグルテンフリー食品は精製された穀物で作られているものが多い。パンを避けたいのであれば、キビ、アワなどの雑穀類やアマランサスを含む食材を選ぼう。これらは天然のグルテンフリーの全粒穀物だ。

間違い7.健康にいい食品ばかり、むやみに食べている

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アボカドトーストやオーバーナイトオーツ、ナッツバター、オーガニック食品に自然食品など、健康的で栄養価が高いものを毎食食べているのに、体重が減らない? 国民統計局によると、世間一般の人は、ヘルシーな食品に対してカロリー摂取量を50パーセント程度低く見積もる傾向にあり、それは800カロリーにも上るそう。ヘルシーな食材を食べているにもかかわらず減量に成功しないなら、食べる「量」を見直してみよう。

間違い8.定期的に、細かいトレーニングスケジュールを立てている

あらかじめ計画を立てていると、ジムをサボることは少なくなる。でも、フランスで行われた研究によると、トレーニングのことを考えれば考える程、人はカロリーを多く摂取しがちになるのだそう。なぜなら運動で埋めあわせられると思ってしまうから。体重増量を回避するためにも週単位、もしくは1日単位でジムに行く日を計画する代わりに、1カ月後の計画を立ててみるといいかもしれない。

間違い9.塩分を過度に避ける

「塩自体はアンヘルシーな材料ではない」と語るのは、管理栄養士のリサ・マスコウィッツ。「人間は重要な電解質として塩を必要とするもの」。でも、塩分を摂りすぎると体重が増えると聞いたことがある人も多いかもしれない。塩分を摂取したからといって脂肪が増えることはないけれど、保水力が高まるので翌朝体重として現れるかもしれない。塩分をカットすればダイエットの結果が目に見えやすいものの、塩分による体重の増加は体内の水分量であり、体脂肪ではないこともお忘れなく。

間違い10.タンパク質を多く食べている

タンパク質を適切に摂ると筋肉がつき、カロリーの燃焼が期待できる。20代〜30代女性の1日に摂取すべき栄養素の推奨量(RDA)では、タンパク質は45グラム(*)。しかし実際は、それより多くのタンパク質を含む食品を食べているのだそう。

一度に同じ栄養素を摂り過ぎると、ダイエット効果の価値を無くしてしまう。ある研究によると、タンパク質が豊富な食事を摂り過ぎている人は、90パーセントの確率で太るリスクがあると判明。タンパク質の賢い食べ方をマスターしよう。

*日本の場合は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要」によると、18~49歳の女性の場合、1日あたり推定平均必要量は40グラム、推奨量は50グラム。

間違い11.ペットボトル入りの水で水分補給している

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水分補給はダイエットにも欠かせない。もし、あまり体重が減らないようなら、水分の摂り方を変えてみるのも手。『the Journal of Women’s Health』に掲載された論文によると、ペットボトルや食品の容器に使われているプラスチックの使用量、大きなウエストサイズ、体重の過多との間に関連性が認められたとのこと。あなたのライフスタイルからプラスチックを取り除いて、体重とお金をセーブしてみて。まずは3週間!

間違い12.トレーニングは朝起きてすぐにしている

早朝のトレーニングはヘルシーなライフスタイルを送るための必勝法! でも、その習慣のために睡眠を犠牲にしている場合は別。ウェイクフォレスト大学の医学部によると、睡眠時間が5時間未満の人は、6〜8時間の人に比べてお腹の贅肉が2.5倍も多いことが判明したそう。早朝にトレーニングをしているせいで睡眠時間が足りていない人は、まずは睡眠を改善しよう。

間違い13.体重を測るのをやめた

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ペンシルバニア大学とドレクセル大学の最新の研究によると、太らないための最も簡単な方法は体重計に毎日乗ることだそう。定期的に体重を測定している女性は、運動や食習慣を変えずにBMI (肥満指数)と体脂肪率を減少させていることが分かった。

ただし注意することは、毎日の体重に執着しすぎないこと。体内の水分量は脂肪ではないし、不安定な場所では体重計が傾いて正確に計測できないことも。今日はまだトイレに行っていないなら、体重がオーバーしているのはそれが原因かも! ちょっとした変動をあまり気にしないこと。

間違い14.コーヒを飲むのをやめた

コーヒーの健康上のメリットについては賛否両論である。けれど、毎朝コーヒーを飲んでいる人はノンカフェインを飲んでいる人に比べ、基礎代謝率が16パーセント高いという事実がある。

間違い15.ジムは基本的にマシーントレーニングをしている

カーディオマシンや筋トレマシーンを使ってダイエット効果を期待しているなら、それは間違っているかも。なぜなら、フリーウエートトレーニングの方が断然カロリーを燃焼するから。マシーンを使っている間は、意外にも筋肉をあまり使っていないそう。また、さまざまなトレーニングメニューを組み合わせるとさらに効果的だという。だからといって、初めから重いウエートに挑戦する必要はない。マックマスター大学の研究によると、軽めのウエートを使用してセット数を多めに行うと、重いウエートを使った少ないセット数のトレーニングと同等の効果が得られるそう。

※この記事は、UK版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text:Emma Pritchard Translation:Yukie Kawabata Photo:Getty Images