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免疫システムの強化や、消化不良の手助けになるなど、何かとうれしい力を多く秘めている亜鉛。公認管理栄養士のエイミー・ゴリンによると、19歳以上の女性には1日8㎎、妊娠中の女性には1日11㎎、授乳中の女性には1日12㎎の亜鉛の摂取が推奨(*)されているとか。1日の摂取量はほんのわずかなものの、あるとないとでは体への影響が全く異なるそう。アメリカ版ウィメンズヘルスがリストアップした7つの症状を手掛かりに、亜鉛が不足していないかチェックしてみて。

*編集部註:上記の亜鉛の量はゴリンのコメントによるものです。日本の18~39歳の女性の場合、1日あたりの推定平均必要量は6㎎、推奨量は8㎎、耐容上限量は35㎎です。(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要」による)

1. 同僚が風邪をひいていると、すぐにうつされてしまう

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「亜鉛は、免疫システムを脅かす毒素や異物と戦うのに役立ちます」と話すのは、公認管理栄養士のエイミー・ゴリン。その上、ウイルスに感染した細胞やがん細胞を撃退するT細胞を作る上でも欠かせないそう。

逆を言えば、亜鉛が不足してしまうと体本来の免疫機能が弱まり、病気を寄せつけやすくなるのだとか。

2. 食欲が増えたり、減ったりと血糖値が安定してくれない

血糖値を安定させる役割を持つインスリンは、健康体には欠かせないホルモン。ゴリンいわく亜鉛を摂ることは、膵臓内でのインスリンの生成や貯蔵、分泌を助けてくれるそう。

亜鉛が不足するとインスリン量の調節がうまくいかなくなるため、食欲や血糖値にネガティブな影響を与えてしまうことも。

3. いつまでたっても切り傷やすり傷が治らない

亜鉛は血小板と交わることで、体内の血液が固まるのを防いでくれるそう。「切り傷やすり傷を治したいときは亜鉛を摂取するのが得策」と、ゴリン。

「ですが、回復力は人それぞれです」、と公認管理栄養士のアマンダ・ボンテンポ。万人に効く技はないと心得ておいて。ただし、亜鉛を摂ることで回復の兆しが見えてきたのなら、亜鉛不足を疑ったほうがよさそう。

4. ここのところ消化不良が続いている

「亜鉛は全ての臓器のタンパク質と交わり、100種類近くの酵素の働きをサポートします。そのうちの一つが消化です」とボンテンポ。

亜鉛胃腸のさまざまな活動を手助けする補助因子であるため、ないと消化がうまくいかなかったり、栄養素が吸収されなかったりするそう。

「頭のくらくらや吐き気、嘔吐、下痢などの症状はグルテン不耐症と勘違いされやすいです」とボンテンポは指摘。こういった症状があるときは、貝やヨーグルトなど亜鉛が多く含まれている食材の摂取も合わせて見直してみるといいかも。

5. 以前と比べて、食べ物の味や匂いに敏感ではなくなった

味覚受容体の大半は鼻腔(びくう)の中にあるため、味覚と密接に関わるのが嗅覚。

味覚を研ぎ澄ますためには亜鉛が重要な役割を果たすため、味覚や嗅覚が以前に比べて衰えているように感じるなら、亜鉛不足を疑おう。

亜鉛不足からなる味覚や嗅覚の衰えは、なかなか自覚しにくいもの。ボンテンポのアドバイスは、小さな変化にも気付けるよう、食事中はマインドフルでいること。

6. 気が付くと、パソコンの画面をじっと見つめているだけ。集中力がすぐに切れてしまう

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ボンテンポいわく、集中力の持続性は、体内の亜鉛の量によって左右されることがある研究から判明しているそう。

「亜鉛が不足している被験者たちに亜鉛を摂取してもらったところ、行動に変化が見られました」と彼女。「亜鉛不足が集中力の低下に結びつく詳しいメカニズムはまだ特定されていませんが、関連性は間違いなくあると感じています」

7. 休日だというのに、だるくて何もやる気が出ない

「亜鉛はタンパク質や炭水化物、脂質の代謝を促します」とボンテンポ。「亜鉛が不足すると活力が低下したり、だるさを感じたりなどの症状が見られる傾向にあります」。さらに、体重も落ちにくくなるそう。

でもこういった症状を抱えているからといって、亜鉛をサプリで多量摂取するのはNG。「体が必要とする亜鉛はほんの少しです。そのせいか、つい摂りすぎてしまい、今度は体にネガティブな影響を与え始める、なんてこともあります」

亜鉛はサプリで摂るよりも、食材から摂るのがベスト。亜鉛の優秀な供給源は豆類やナッツ、シード類。ぜひ試してみて。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Zahra Barnes and Christinen Byrne Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images