最近はスーパーでも見かけるようになった大豆ミート。でも、手に取るのは結局お肉と言う人も多いのでは? 今回は、大豆ミート料理研究家の坂東万有子さんに、大豆ミートのメリットや扱い方など、大豆ミートの基礎知識についてお話を伺った。
これを読めば、どんどん進化を続ける大豆ミートを「メインおかず」のレパートリーのひとつに取り入れたくなるはず!
20年以上大豆ミートと向き合ってきた坂東さんが語る、大豆ミートの歴史
今回お話を伺った坂東さんは、大豆ミート愛好歴20年以上。
「20年前、大豆ミートは簡単には手に入りませんでした。大豆ミートの唐揚げを食べたことがきっかけで、魚や肉とはまた違っていておいしいと思いました。しかし、当初大豆ミートは、肉に似ているとはいえ、大豆臭さが気になるという人や、手間がかかるイメージがあり、なかなかお茶の間には広がらなかったのです」
このようなデメリットをなくすためにさまざまな製品改良がなされたのだとか。
「最近の大豆ミートは、味はもちろんのこと、戻す手間のいらないレトルトパウチ商品も販売されるようになったので、家庭の献立に入れやすくなりました。4~5年前から、スーパーで見かけるようになり、近年の健康ブームも手伝って大豆ミートに関心を持つ人が増えています」
大豆ミートを手に取ることがなかった人にも、肉・魚に次ぐ第三の「メインおかず」として取り入れるメソッドをご紹介。
現代人にフィットする食材?! 大豆ミートのメリットとは
1. 肉料理感覚で使える
「和洋中ジャンル問わず相性がいいので、食卓に取り入れやすい食材です。主菜が増えると、レパートリーの数もグッと増えますよね」
2. たんぱく質が大好きなフィット女子にもおすすめ!
「アミノ酸スコア100のタンパク質でありながら、肉と比較するとヘルシーです。そして、現代の食生活において過多になりがちなカロリー・脂質・コレステロールが低く、不足しがちな食物繊維・ミネラル類が豊富です」
3.忙しい現代人にピッタリなお助け食材
「乾物・レトルトパック状態で長期的に保存可能(約1年)なので、現代の食生活においてとっても効率的。そして、災害時の非常食としても使うことができるので、常備しておきたい食材です」
大豆ミートって加工されているの? 本当にヘルシーなの?
「大豆ミートには、添加物が入っていたり加工されていると思う人も中にはいると思います。しかし、日本で作られている食品は、大豆のみを原料とするシンプルなものがほとんどです。また脂質を多く含む大豆を搾油(さくゆ・油をしぼること)して作られるため、大豆食品の中でも高たんぱくでありながら低脂質なのです」
スーパーで大豆ミートを選ぶときには?
最近では、色々な種類が登場しているので何をチョイスしたらいいのか悩んでしまう人もいるはず。調理する時に迷わないために、大豆ミートの特徴を知ろう。
大豆ミートの形状は、主に3種類に分けられる。
「ミンチタイプ」→ひき肉料理全般に使用できる。※大豆ミート初心者におすすめ
「フィレタイプ」→チンジャオロースなどの炒め物にぴったり。
「ブロックタイプ」→唐揚げなどに向いている。
乾燥状態の大豆ミートのイメージが強い人も多いと思うけれど、最近は下味がついた、封を開ければお肉のようにすぐに使えるレトルトタイプの大豆ミートも登場しており便利。
大豆臭さが気になる……調理のポイント
「初心者の方、トマトソースやドライカレーなど味がしっかりついた料理がおすすめ。スパイス、ハーブも大豆ミートとの相性が良いと思います。そして、大豆ミートを食べる時には調味料にもこだわりましょう。質の良い調味料を使うことで、大豆ミートのおいしさをより引き立ち、健康増進にもつながります」
保存方法は?
「乾燥大豆ミートをお湯で戻ししたあとは、冷蔵保存は2~3日。冷凍保存で1カ月ほどで使い切ってください」
坂東さんおすすめ大豆ミート
栄養たっぷりで和洋中ジャンル問わず相性がいい大豆ミートを、ぜひ食生活に取り入れて。
次回は、大豆ミートを使った時短レシピをご紹介。
■今回お話を伺ったのは……
大豆ミート料理研究家 坂東万有子さん
日本の伝統的食材であり体にもうれしい大豆食品(ソイフード)や発酵食品を、現代的な食生活の中でも取り入れやすいアイディアやレシピが人気。東京と名古屋を行き来しながら料理教室、コラム執筆、TV出演、企業レシピ開発などで活躍中。著書に「大豆ミートのヘルシーレシピ(河出書房新社)」、出演番組に「NHKさらさらサラダ」など。
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■書籍
※ 記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がウィメンズヘルスに還元されることがあります。
Photo: Mayuko Bando
2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。