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ダイエット失敗の理由の一つがアルコール。つい一杯、がやめられなくて、結局ダイエットごとあきらめてしまうケースが多いそう。お酒を飲んでもダイエットはできる? パーソナル管理栄養士でダイエットコンサルタントの三城 円さんにダイエット中のお酒との上手な付き合い方について教えてもらった。

できない我慢は続かない。お酒は工夫次第で飲んでいい

「ダイエット中は、お酒は飲んじゃダメですよね?」。この質問が一番多い、そう笑って話してくれたのは、多くの人のダイエットのコンサルタントを行っている管理栄養士の三城 円さん。

「ダメと言ったら飲みませんか?(笑)」と聞くと、ほとんどの人が「それは無理かも……」というリアクションを見せるという。

「そもそも皆さん、お酒はダメに始まって、これもダメあれもダメと、ダイエットのハードルを高く設定しすぎだと思います」と三城さん。その結果、肉体よりも先に精神が我慢の限度を超えてしまい、挫折してしまうのだとか。

「ダイエットなのだから飲む量を減らす、飲み方を工夫することは必要です。でも、やる前から無理だと思うような我慢は続きません。だったら、我慢の限度とお酒の量に折り合いのつくダイエットをすればいいんです」

どんなに飲んでも週に7回以内、と切り替え、1週間で帳尻を合わせる

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「どんなにお酒が好きな人でも、朝から飲む人は少ないですよね。夜の酒席や家での晩酌なら、毎晩飲んでも週7回。それ以外の朝昼の食事の比率の方が多いのだから、そちらを気にすべきです」。そう話す三城さんが勧めるのは、一週間コントロール法の応用。

一週間コントロール法とは、一週間、3食×7日の計21回で摂る食事を「基本食」と「自由食」に分け、トータルでエネルギーと栄養素のバランスを調整する方法。

「毎日一杯だけ飲むというのであれば、基本食のカロリー設定からお酒の分を引いたものにすればいいわけです。もしくはダイエットのペースを落として、毎日の摂取エネルギーを少し高めにするのもありですね。

アルコールを口にするのは酒席のときだけという場合は、その酒席分を自由食にあてはめ、翌日の食事で調整しましょう。最終的に一週間で、飲んだお酒で不足しがちな栄養素をリカバリーします」

ただし、お酒で注意しなければならないのは、エネルギーはあっても栄養素をほとんど含んでいないこと。

「エネルギーばかりを気にしてしまうと、栄養不足になりかねません。お酒の際のおつまみに高タンパクな食材を取り入れるなど、朝・昼の食事の際にはアルコール分のカロリーオーバーだけに気を配るのではなく、栄養不足を補う工夫も必要です」

実はお酒じゃない!? アルコールで太る原因は、ほとんどが「食べすぎ」

三城さんによると、太る原因はお酒というより、アルコールでテンションが上がって、ついつい食べてしまうことだそう。つまり、飲みすぎが食べすぎを招くという負の連鎖。低エネルギーの発泡酒や、ハイボールしか飲んでいないのに痩せないのは、まさにこのケース。

「飲むお酒にこだわる人が多いようですが、飲む量がよほど多い場合は別として、注意したいのは、何を飲むかによって食べ合わせが変わってしまうことです。

ビールで太りやすいのは、つまみが揚げ物中心になることが多く、エネルギー量の摂取が増えすぎるため。ワインだとチーズやナッツ、日本酒の場合は刺身や小鉢など、どちらもチビチビつまむ程度だから食べすぎは比較的防ぎやすいでしょう。お酒は飲んでもいいんです。でも、どんなお酒でも“つまみは少しずつ、普段あまり食べていないものを”と心得てほしいですね」

お酒は飲みたい、でも痩せたい! という場合は、我慢せずに済む量と回数、食べ合わせを考えて計画を立てるのが、ダイエットの正攻法と言えそう。



Photo:Getty ImagesText:Yuko Tanaka

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三城 円
管理栄養士

一般社団法人日本パーソナル管理栄養士協会代表理事、食の相談窓口 San-CuBic代表、一般社団法人日本ジュニア・アスリートサポート協会顧問。自身のダイエット、摂食障害の経験から食に苦しむ人を救うべく、「パーソナル管理栄養士」として独立。ダイエット指導や摂食障害のケア、アスリートのパーソナル食事コンサルティングを行う。分かりやすく、腑に落ちる解説で女性誌やマスコミから注目を集める。