音楽が止まった後のカプセル内は、無音の暗闇。全身の力を抜いて浮遊している感覚は、さながらお母さんの胎内にいた時のような不思議な感覚に襲われる。呼吸に集中して、頭を空っぽの状態に。すると次々に雑念が浮かんでは消え、浮かんでは消え、聞こえてくるのは自分の脈動の音だけ。
そのうち瞼の奥に集中できる一点が見えてきて、その点に集中していると、体がどんどん水の中に沈んでいくような感覚に。後で考えると、あの瞬間は瞑想状態が深まっていたのかも。
途中意識が遠のいたような感覚もありながら、気がつくと終わりの音楽が流れ始め、60分が終了。終了時には静かだった水面に水流が流れ始めるので、寝てしまった人も起きられる仕組みだそう。その後、シャワーで塩水を洗い流して終了。
60分間の浮遊体験をしてみての率直な感想は、「未体験のスッキリ感!!」。
例えば2泊3日の旅行に出かけても、常に食事のことを考えたりスマホを見たり、頭の中には常に複数の考え事があるのが常。でもこのカプセルに浮かんでいる間は、雑念が浮かんできたらそれが認識できるくらいに、他の考え事がない状態に。この、頭の中を空っぽにするということが、こんなにもリフレッシュできるとは!
この施設に定期的に通っている方の中には、経営者やアスリートなどがリフレッシュ目的で通っているパターンの他、ヨガやメディテーションの習慣がある方が、より深い瞑想体験を求めて来られることもあるのだとか。
ニュージーランドではクリニックの中にこのカプセルが8台置いてあるケースもあるほど、一般的になっているというこのフロートスパ。日本ではまだ数える程しか施設がないけれど、昨今のマインドフルネスブームに乗って、今後施設も増える予感。
気になる方は「フロートスパ」で検索してみて。