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ロコガールのような、底抜けに明るいオーラが魅力的なKazusa さんは、インストラクター歴12年。現在は自分で考案した「アロハヨガ」を中心にクラスを持ち、自分自身の経験を通して学んだ「呼吸」の大切さを伝えている。

ヨガのインストラクターなのに、ヨガが嫌いだった

3歳の頃から23年間、クラシックバレエを続けてきたというKazusaさん。幼い頃から水泳、バスケットボール、バトミントン、スキーなど様々なスポーツに親しむ体育大好き少女だった。

そんな彼女がインストラクターの道に進んだきっかけは、学生時代のアルバイト。

「近所のフィットネスジムがアルバイトを募集していて、トレーナーとして入ったんです。プールの監視委員などをやっていたのですが、そのうち新しくできたホットヨガスタジオが気になって、未経験者でもOKだったので、インストラクターに応募しました」

3ヶ月の研修で、ホットエクササイズのインストラクターになり、そのうち同じスタジオがホットヨガも行うようになったので、ヨガのインストラクターの研修も受けた。

「最初はヨガが嫌いだったんです。動くのが好きで、じっとポーズを作るのが苦手で。バレエのおかげでポーズを作るのはうまいので、呼吸などは無視してただ、見た目だけのヨガをしていました。瞑想の研修を受けて、毎日同じ時間に座って、呼吸だけでもやってみてくださいと言われたのに、サボってやらなかったんです(笑)」

呼吸を意識したら、身体も性格も大きく変わった

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そんな彼女が呼吸の大切さに気がついたのは、なんと今から3,4年前。研修で、講師の前でヨガのポーズを取った時だった。

「『呼吸もしていないし、筋肉も張って疲れるからポーズを長時間キープできないんだよ』と言われてハッとしました。それから呼吸を意識し直してみた時に、筋肉が緩む感覚がわかったんです。それで初めて、気になっていた前ももの張りがなくなり、性格も柔らかくなったと思います」

「生きていく上で呼吸は当たり前のことだから忘れがちだけど、改めて呼吸を感じた時に自分を知ることができた気がして。今まで自分の体になんてことをしていたんだろう! と恥ずかしくなってしまいました。それからみるみる自分の体型もいい意味で緩んできましたし、自分も楽になったし、考え方も、バレエをやっていたからか、正しいポーズじゃなきゃダメ、と教えていたんですが、押し付けだったことに気がついて、インストラクションでも自分の考えを伝えるようになりました」

自分の気持ちを正直に伝えることの大切さを体感

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Kazusaさんが呼吸を意識し始めて起こった変化は、自分自身の身体や性格だけではなく、彼女が教えるクラスの生徒にも及んだそう。

「それまでは形だけのインストラクターだったと思います。お客様に見られているから自分を隠していたり、カッコよくしなきゃいけないと思っていたので、自分の素直な気持ちを伝えられず、一度声がでなくなったこともあるんです。喉のチャクラは正直さを表しているので、正直に自分の気持ちを言わないと喉が詰まっていくというのを本で読んで、それ以来、自分がやりたくないことには“いやです”と伝えるようにしました。すると、声が戻ってきたし、声を出すことが楽になりました。そうしたら腹筋もついて体も変わりました」

「レッスンの内容も呼吸を重視するクラスに変えていくと、お客様も、自分の鏡のように変わってきました。実はそれまでは、場所取りやシャワーの取り合いなど、なんでそんなにガツガツしているんだろう? というくらいきつかったんです。でもそれは私が作り上げていたんですね。プライベートの友達も同じで、自分が変わったら周りの人の対応も変わってきたし、大切な人たちだけが残るようになって、引き寄せの力も感じるようになりました」

「今、呼吸をしていることが幸せなことで、生きるということ」

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Kazusaさんオリジナルの「アロハヨガ」が生まれたきっかけは?

「2017年2月にハワイに行った時に、自分が勉強してきたハワイの話などを見直したら、アロハスピリットがすごく素敵だなと思ったんです。

ALOHAという言葉は、挨拶で使うだけではなくて、頭文字がそれぞれ、思いやり、共存、楽しむ心、謙虚に素直に生きること、それを忍耐強く続けることを意味していて、さらにALOが“今この瞬間”、HAは“呼吸”という意味なんです。私自身が呼吸で自分を知った経験と重なり、今、呼吸をしていることが幸せなことで、生きているということなんだ、ということに感銘を受けてしまいました」

「ヨガはインドの教えですが、ヨガの教えを紐解いて行くとフラの教えと同じなんです。国は違っていても目指すところは同じなんだなと思って。それで去年8月にアロハヨガを作りました。アロハヨガはマインドフルネスヨガみたいな感じです。楽しむ心を大切にしていて、最初は瞑想やマッサージから始めます」

「足の裏を手で温めてあげるだけでも冷えた心や体を自分で温められるし、大体の人が無い物ねだり、痩せたい、綺麗になりたいという願いがあるんですが、実は自分で変えられるのにそれを実行していないだけだったりするんですね。コアを鍛える筋トレもあるんですが、それも楽しんでもらってます。人と比べず、周りを気にせず思い切りやってね、と伝えています」

そんな彼女のアロハヨガは、多い時にはキャンセルまちが20人に達したこともある人気のクラス。そんな彼女のこれからの夢は?

「夢はハワイでイベントを開催すること。向こうに行くと友達がヨガを教えてと言ってくれるのでヨガレッスンをすることもあるのですが、生徒さんたちと一緒にハワイに行って、リトリートみたいな形でできたらいいな」

Photo : Masato Moriyama Hair & Make-up : Yuki Ishizawa

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Kiriko Kageyama
エル・グルメ編集長/ウイメンズヘルス編集長

『エル・オンライン(現エル・デジタル)』のファッションエディターを経て、フリーランスに。女性ランナーによる企画集団「ランガール」を設立。その後女性誌立ち上げやWebメディアの立ち上げを経て2017年にウィメンズヘルス』日本版ローンチ時から編集長に。2023年夏よりエル・グルメ編集長も兼務。趣味は料理を作って友人たちに振る舞うこと。