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体の柔軟性の現れである、前屈をしたときの爪先タッチ。頑張っても膝あたりまでしか手が伸びない人に、とっておきのコツをUK版ウィメンズヘルスが伝授。まずは爪先に手が届かない理由からチェックをして、次に4つのステップで「正しい前屈」を実践してみよう。すぐに届くのは難しいとしても効果的な手法を取り入れることで、近い将来、前屈での爪先タッチを実現してみて!

前屈して爪先に手が届かない理由をチェック!

1. もも裏の筋肉、ハムストリングスが硬い

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ハムストリングスは、骨盤の坐骨(ざこつ)からふくらはぎまでつながっている筋肉の総称。この筋肉が硬いと前屈がしにくくなるよう。また、ハムストリングスが硬いのは腰痛にもつながるとされている。硬いハムストリングスが腰を引っ張り、負担をかけてしまうのだとか。

2. 柔軟性だけじゃない! 骨組みに問題がある
体が硬いのは柔軟性だけでなく、体の構造にも関係しているらしい。股から膝をつなぐ大腿骨(だいたいこつ)の上端が骨盤の寛骨臼 (かんこつきゅう)にあまりにも深くはまり込んでいると、前屈がしにくくなるよう。

3. 自分に合ったフォームがつかめていない
筋肉や組織の緊張、もともとの骨組みにより体が柔軟に動かせない場合、まずは前屈できるよううまく「隙間」を作り、けがをしないフォームを探る必要がある。

ところで、力ずくで前屈しても大丈夫? 前屈の4STEPをマスター

無理は禁物。爪先が触れないということは、ハムストリングスが硬くて脊髄を丸めないと前屈ができない状態。それなのに無理に脊髄を丸めてしまうと、負担を掛けてしまうので要注意。一方で、脚を無理やりまっすぐ伸ばして爪先を触ろうとすると、関節を圧迫し痛めてしまう可能性があるので気を付けて。
下記4つのステップに従って、体を痛めずに爪先をタッチできるようになろう。

STEP1
爪先が触れるよう膝を曲げつつ、指の腹を足の指に置く。おなかが膝の上に乗っている状態でもOK。

STEP2
尾骨を天井に引っ張り上げる。骨盤を持ち上げると、ハムストリングスと坐骨(ざこつ)がつながる部分を伸ばせるため、骨盤にも隙間ができて前屈の態勢が作りやすくなるそう。

STEP3
足は床につけたまま膝を曲げ、尾骨は上に、おなかは太ももにつけたまま、背筋を伸ばす。次に胸を持ち上げ、肩甲骨を寄せる。顎は床方向に向けて。

STEP4
背筋が伸びたら1ミリずつ、ゆっくりと足をまっすぐ伸ばしていく。その間、背筋をキープして尾骨は傾けておくこと。

爪先にタッチしたいなら呼吸を。心と体をリラックスさせ、焦らないこと

「息を吐く」ことがキーポイント。ヨガの呼吸法を取り入れる

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前屈するときは呼吸を頼りにしてみて。特に息を吐くときは硬くなっている部分に意識を向けつつ、自分のフォームを確かめながら骨盤を動かして、前に体を倒していくこと。

科学の見解から分析。筋肉が伸びないのは、けがを防ごうとしているサイン
息を吐くと、リラックスしているときに活発になる副交感神経系の働きが高まる。すると心が落ち着き、筋肉もリラックスした状態になるので前屈がしやすくなるそう。

ちなみに腱がどれだけ硬いかを脳に知らせてくれるのは、伸びることに敏感な知覚神経終末、ゴルジ腱紡錘(けんぼうすい)。この刺激を受け取る受容体が、体をより柔軟にする働きをしてくれる。一方で、このとき一緒に働く筋紡錘(きんぼうすい)は、筋肉を収縮(=硬く)することで保護する役割を果たすのだとか。そのため、素早く前屈をしようとすると筋肉は自然と硬くなり、結果伸びにくくなってしまう。

つまり爪先をタッチするには、できるだけゆっくり体を動かし呼吸をうまく使い、筋肉が伸びる状態を作ってあげることがキーポイントみたい。

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text:Jessica Skye Translation: Yukie Kawabata Photo: Getty Images