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ランニングにトライしようと思っているのなら、正しいランニングフォームを知っておきたいところ。「理想の走り方は、体形によって違います」と指摘するのは、ランニングトレーナーの鈴木清和先生。この集中連載では、鈴木先生が分類する「脚長さん」「均等さん」「胴長さん」の3つの体形別に、坂道をラクに走る方法をご紹介。少し奇抜な走り方だけど、その効果は抜群! 3回目の今回は「胴長さん」の走り方をレッスン。

「体形が違えば、走りやすいランニングフォームも人それぞれ」と、鈴木先生。その理由は、体形や骨格や筋肉によって重心の位置が異なるから。「胴長さんは身体の重心が低い位置、腹部のあたりにあるので、その低重心を活かして“足で地面をかく動き”をイメージすると走りやすいですよ」と鈴木先生。

■胴体と脚の長さを比べて、自分はどのタイプかチェック!
① 鏡の前に立ち、全身を確認する。
② 肩から股関節の長さと、股関節から足の外くるぶしの長さを比べる。

【ポイント】
股関節は股間から指2本ほど上、大転子と呼ばれる、外側に出ている骨が目安。

脚長さんタイプ… 肩~股関節 股関節~くるぶし

均等さんタイプ… 肩~股関節 股関節~くるぶし

胴長さんタイプ… 肩~股関節 股関節~くるぶし

胴長さんが坂道をラクに走る方法は?

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
体型別ランニングフォームで走りをラクにする方法
体型別ランニングフォームで走りをラクにする方法 thumnail
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■上り坂:前傾走法
上半身と地面が平行になるくらいに、上半身を前に傾ける。

鈴木先生のアドバイス
胴長の人が坂を上るときに上体が起きていると、重心が後ろに残されてしまいがちだそう。「重心が後ろにあると、脚の力で無理やり上らなくてはならないので、上体を伏せてスムーズな脚の運びにしていきましょう」

■下り坂:のけぞり走法
左右の腕でバランスをとるように、両腕を広げる。キューピーになりきって走ろう。
ぐんぐん前進して、足が後ろへ流れていく感覚を得られるはず。下り坂はスピードが出やすいのでご注意を。

鈴木先生のアドバイス
胴長さんは上体が重いため、脚の回転が追いつかなくなる傾向にある。「上体を後ろに倒すことで、脚への負担を軽減し、脚の回転を妨げないようにします」

坂道の途中で普段の走り方から体形別の走り方へシフトすると、その違いに驚くはず。マラソン大会でもぜひ活用してみて!



Movie: Koji Okamoto

Headshot of 鈴木清和
鈴木清和
ランニングトレーナー

『骨格ランニング』や『解剖学でわかる ランニングシューズの選び方』など、海外でも翻訳され、親しまれている著書も多く、ランニングトレーナーとしても人気を集める鈴木清和先生。駒澤大学駅伝部時代、「細心の注意を払っているアスリートが、なぜケガをするのだろう」と、ケガで苦しんだ自身の経験から、研究をスタート。骨格や体型に合ったランニングフォームで走ることの重要性を提唱している。