「ワークアウトに依存しすぎてへとへとだった」。フィットネスブロガーのエリン (@queencitysweat) は、#TransformationTuesday (“変身の火曜日” というSNS上のタグでビフォーアフター写真などが掲載されている) にちょっと変わった投稿をした。ダイエットや筋トレの成果の代わりに彼女がシェアしたのは、エクササイズ中毒だった2106年6月の写真と、よりバランスの取れたヘルシーなライフスタイルを送る現在の写真。
アメリカ・ノースカロライナ州シャーロット在住の彼女はこう語る。
「左の写真に写る私はワークアウトに依存しすぎてへとへとだった。食べるべき量を食べず、重度の貧血になり、エネルギー不足でベッドから起き上がることさえできない状態になった。ゾンビみたいに感じてたけど、それでも無理してジムに行った。どうしてか? インスタグラムよ。そこでは自分を人と比べるのがすごく簡単だから、 “どれだけヘルシーになれるか” ではなく、“どれだけ痩せられるか” という発想に至ったの」
イギリスのノッティンガム・トレント大学は、「エクササイズを人生の中心と考え、エクササイズできないと心をかき乱すほどの喪失を感じる」 人をエクササイズ中毒であると定義する。運動心理学者のヘザー・ホーゼンブラス博士が共同執筆したイギリス医学誌掲載の2017年4月の文献は、エクササイズ中毒の症状を抱える人は世界人口の0.3~0.5%の人に見られると想定している。
「昔は、バランスと言えば平日のカロリーを減らして週末に大食い」 し、それを償うために自分にワークアウトを強いていたというエリン。でも今は、体の声に耳を傾け、カロリーを計算せずに食事をし、オフ日を作り、大切な人との時間を優先するバランスの取れた生活を送っている。実際に今の彼女は本当に元気そうだ。
似たような経験をしているかもしれないフォロワーに対して、彼女はこうアドバイスしている。
「私からの唯一のアドバイスは、インスタグラムの罠にかからないでということ。すべての投稿が写真の通りパーフェクトとは限らない。自分を人と比べるのをやめて、与えられた体を大切にして。身体にはすごい能力があるんだから!」
https://www.womenshealthmag.com/fitness/fitness-blogger-exercise-addiction
Text: Nina BahadurTranslation: Ai Igamoto Photo:instagram of @queencitysweat