あるフィットネスイベントでお会いした豊西有貴さん。とっても楽しそうに体を動かす姿に思わず声をかけると、ボディパンプやランニング、ヨガにも励んでいるという正真正銘のフィットネス女子! そんな彼女が現在のようなフィットライフを送るようになるまでには、様々な苦労が。つい最近まで悩んでいた摂食障害を乗り越え、結婚という幸せを手にした彼女の「健康が一番!」というメッセージを受け取って。
自分を褒めてあげられなかった学生時代
「中学生の頃、摂食障害を経験しました。体が治っても、最近まで心はずっと苦しんでいました」
シンガポールで育った豊西さんは、中学入学を機に日本へ帰国。それまでは運動も勉強も、平均以上にできていた自分に満足していたけれど、私立一貫校に入って周囲を見渡すと、驚愕。才色兼備な子たちがたくさんいることに、はじめて劣等感を覚えたそう。負けず嫌いの彼女は、自分が勝てるのはなにかと自身に問うたとき、「細くなって可愛くなる」という選択をしてしまうことに。以降、「食べたら太る」という考えに長い間悩まされてきた。
そんな豊西さんの心と体が変化するきっかけとなったのが、結婚。
「私ひとりの体じゃないと実感して、健康的な体を作りたい、と思うようになりました」
その後は結婚式に向けて、パーソナルトレーニングを開始。ランニングやウェイト系トレーニング、フィットネスイベントにも積極的に取り組むようになったそう。
「フィットネスを続けるのは、『頑張った!』 と自分を褒めてあげられる瞬間があるから。頑張ったあとに食べるご飯はおいしい、と心から思えます」
体重が少しでも増えるだけで、我慢を重ねたり、一喜一憂していた彼女だが、「実は今、ここ数年で一番体が重くなっちゃいました(笑)。だけど、もっと筋肉をつけたいし、重いものを持てるようになりたい。まだまだ理想には程遠いけど、こうやって前向きになれたのはフィットネスのおかげです」と話す姿は、人の心を熱くするほどのパワーが溢れている。
旅先でのフィットネスは出会いがいっぱい
「ニューヨークへ旅行した時は、ズンバのクラスに参加してインストラクターと仲良くなりました」
大の旅行好きだという豊西さんは、事前にフィットネスクラスをインターネットで調べたり、現地で情報収集をして、旅先でも体を動かす機会を作っているそう。
「近々、オーストラリアへ行ってオーガニックフードやヨガの勉強をしてこようと思っています」
海外に長期滞在をして、そこで暮らすようにフィットネスライフを送りたい! と思ったら、すぐにその準備を始める豊西さん。フットワークの軽さは、さすがFit Girls。
食事で気をつけていることは?
「毎朝きまってプロテイン、青汁、フルーツ、ナッツ、ヨーグルトを混ぜたものを食べています。心がけているのは、タンパク質をきちんと摂ることです」
「ハーブティーもはまっています。体調に合わせて、自分に合うものを探したり、友人にプレゼントしたり。いつかは、ハーブティーとフィットネスを楽しむイベントを開いてみたいです」
伝えたいのは、やっぱり健康が一番!
「自分の経験を通して伝えたいのは、やっぱり心と体の健康が一番、ということ。トレーニングやダイエットも、心に余裕がなくなったら、全然ヘルシーじゃないし、意味がないですよね」
「すぐに思うような結果が出なくても、積み重ねていけばきっと今日よりもっと素敵な自分になっているはず! と自分に言い聞かせています。半年後、1年後の自分を想像して、いつだって人生を楽しみましょう」
Photo:Tomoko Meguro Text:Sawako Motegi
スポーツファッション・サステナブルの記事を担当。山梨県の富士河口湖町へ移住し、オンラインを駆使して取材活動を行う。フェミニズムや環境問題などの時事ネタやニュース、人を掘るのが得意。 2020年までウィメンズヘルス編集部に在籍。