スポーツを通じて子どもの成長に重きを置き、数多くのアスリートを輩出している幼稚園に通っていたという黒米春奈さん。撮影中も坂をダッシュで駆け上ってくれたり、逆立ちを披露してくれたり、と驚きのアクロバティックさ。スポーツのない生活が考えられない、という彼女だが、数年前は寝たきりの生活を強いられた経験が。体を動かすことが大好きだからこそ、再び「頑張ろう」と決意した黒米さんのフィットネスストーリーとは?
困難を乗り越えると、自信になる
フィットネスに取り組む女性を応援するようなインタビュー記事にしたい、と伝えると「フィットネス女子に勇気づけられているのは、私の方です」と黒米さん。この言葉には、乗り越えなければならなかった壁の大きさが表れているよう。
幼少期からずっと体操選手になりたい、と練習に励んでいた彼女は、スポーツを通して健康で明るい子供を育成するスポーツ幼稚園に通っていたそう。幼い頃から負けん気が強く、何事にも全力投球だった。体操選手にはなれなかったものの、運動に関連した仕事に就きたいという夢を叶え、晴れてヨガのインストラクターに。
しかし、順風満帆な生活は数年前の交通事故で一変してしまう。バイク事故に遭い、10メートルほど飛ばされた黒米さんは入院を余儀なくされた。「1ヶ月間体を動かすこともできず、寝たきりの生活が続くと、体力も筋力もまるでなくなりました。普段できていたことが急にできなくなる恐怖を日々感じていましたね」
好きだったインストラクターの仕事も辞めざるを得ず、むち打ちに悩まされたり、精神的にも苦しいなか、再びトレーニングをスタート。それは、壁を乗り越えれば自信になる、という黒米さんの信念があったから。
「まずは形から入るタイプなので、全身プーマのウエアを買いました。当時たまたま見つけた『プーマガールズ』に応募したら、幸運にも任命されたんです。1年間ランニングイベントなどで活動して、新たな運動仲間にも出会えました」
現在は、トレーニングジムやヨガスタジオへ足しげく通っているそう。「スポーツを通して出会う人たちはモチベーションが高いので、私も影響されています!」
ふだんのトレーニング内容は?
・スタジオでサーキットトレーニング → 標高1700〜2000メートルを再現した空間で低酸素ラン
・ヨガで心身を整える → ランニング
「おすすめはやっぱり皇居です。ランステもあるし、一周5キロ、と距離もわかりやすい! 公園が好きなので代々木公園や駒沢公園でもよく走っています」
愛用ギアを教えて!
「シューズはプーマが多いです。履き心地はもちろんのこと、他にはないカラーやデザインがお気に入りです」
常に目標を持ち、ノンストップで
事故を乗り越え、ようやく心身の健康を取り戻した黒米さんの次なる目標は、フルマラソンに挑戦すること。そしてヨガトレーナーとして復帰すること。「大好きな運動から一度離れたからこそ、その大切さを実感しました。『運動は運を動かす』というけれど、心からそう思うんです。だから自分の運を動かすためにも、目標を持ってノンストップで挑戦します!」
フィットネスを継続することで常に次の目標を持ち、自分の変化や成長を感じられるのは、他にはない楽しさ。自分を変えるのは自分しかいない! そう思ったら、今日からあなたもフィットライフを始めてみては?
Photo:Tomoko Meguro Text:Sawako Motegi
スポーツファッション・サステナブルの記事を担当。山梨県の富士河口湖町へ移住し、オンラインを駆使して取材活動を行う。フェミニズムや環境問題などの時事ネタやニュース、人を掘るのが得意。 2020年までウィメンズヘルス編集部に在籍。