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インスタグラムで大人気のフィットネススターは、インスタグラムのおかげでヘルシーなコミュニティとつながり、変わろうという気になれたそう。

今年30歳になったインスタグラムの天才アナ・ヴィクトリアは、自身が開発したワークアウトプログラム (Fit Body Guides) で大成功を収めた。だけど彼女は、いつもヘルシーな食事やエクササイズをして生きてきたわけではない。カリフォルニア州サクラメント郊外出身のアナは「フィットネス業界に幻滅しながら育った」 という。

「その手のライフスタイルを送る人たちは、ワークアウトしてヘルシーに食べているというだけで、自分は人より優れているかのように振る舞っていた。ああいうメンタリティには同意できなかった」

事実、彼女はそのライフスタイルを完全に拒絶し、車の運転ができるようになってから大学に在学中の20代前半まで、1日3回ファストフードを食べていた。ところがある日、緊急治療室に運ばれるほど深刻な胃腸障害に見舞われる。「消化器系がシャットダウンして、卒倒した」 にもかかわらず、フルタイムの仕事と学業に追われる彼女は、その後何年も自分の生活を立て直そうとしなかった。変化が訪れたのは2012年。彼女と一緒に中国へ移った夫が、「いいかいアナ。もう言い訳はできない。自分の面倒を見始めないとダメだ」 と迫った時。

直接の支えとなるものが少ない海外生活の中で、アナは匿名のインスタグラムアカウントを開設。彼女にモチベーションやインスピレーシを与えた、ヘルシーなアドバイスをシェアするようになった。「自分の写真は絶対アップしなかった」 という彼女だけれど、1年後には自分の変化の様子を気兼ねなく公開できるまでに。

その後、トレーナーの資格を取得し、今日の私たちが知るブランドを立ち上げたアナは、自身の “二段腹” 写真を投稿したり、やたら “インスタ映え” するポーズがあることを明かしたりして、ソーシャルメディアでよく見かける “完璧” な写真の本質を暴くことで注目を浴びる。

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私の “ボディメイク”。そう呼ぶのがイヤな時もある。自分の見た目が嫌いだったことは一度もないから。私の変化は、どちらかというと自分の内面や健康面に起きた。それは写真に残せるものではない。とは言っても、インスタグラムは視覚的なプラットフォームであり、私たちも目に映る生き物。必死に頑張って手に入れた体の変化には満足しているけど、肉眼では見えない非身体的な変化に対する喜びとは比べ物にならない。
この非身体的な変化こそが、今日も私を前進させる。体には常に改善の余地があるし、自分より見た目が良い人は必ずいる。自分のことばかり考えていると、この2つの事実にやたら疲れてくる。食事制限とエクササイズを増やすことで頭がいっぱいになり、気を付けていないと、ワークアウトや食べ物との関係が不健康なものになる。そんなことは、自分にもみんなにも起きて欲しくない。ビフォー写真は2012年11月、今から約5年前のもの。もっと短時間で成果は出せるか? もちろん。現に私は、このビフォー写真を撮って間もなく著しい進歩を遂げた。ボディメイクには5年もかかっていない。実際には9ヵ月くらい。ゴールを決めて自分を追い込むけど、バランスを維持することと、決してフィットネスに人生を乗っ取らせないことを過剰なまでに意識してきた。
この5年間は自分を追い込んできたけど、自分らしくも生きてきた。休暇を楽しんだり、ご褒美ミールを食べたり、後ろめたさを感じずに自分を甘やかしたりしてね。アイスクリームを食べた自分をワークアウトで苦しめたり、ちょっとリラックスしたい時に我慢したりしない。でも、食べ物が与える精神的および感情的な影響を心に留めているから、普段の食事がヘルシーになる。もっと引き締めなよ、もっと筋肉付けなよって言われることはあるけど、私の体をどうするべきだ/しないべきだという他人の意見に興味はない。私は自分のやりたいことをするだけ。ジムで自分を追い込み、ワークアウトで自信を付けてパワフルに感じながらも、人生を楽しみ、岩のように硬い腹筋や体脂肪率の低さ以上にバランスを大切にする。

アナの最新アプリ『Body Love with Anna Victoria』では、メンバー (彼女は “Body Love Babes” と呼んでいる) に毎週3種類の筋トレと3種類の有酸素・腹筋ワークアウト (それぞれ30分ずつ) が届けられる。「私はパーソナルトレーナーだから、みんなにはベストな状態に向けて自分を追い込んで欲しい。でも、体に現れる変化がすべてではない。どんな局面でも自分の体を愛するべき」

真偽の確認

アナのキャリアはインスタグラムがあってのものだけど、彼女には現代のソーシャルメディア環境で育つ自分が想像できない。「若い女の子たちが、インフルエンサーやモデルを見ては “私もあんな風になりたい。あの見た目を手に入れるためなら何だってする” なんて言うけど、それがSNSの役目であるべきではない」。彼女の話や投稿はこの基本理念をベースにしており、人の手で作られた偽りのイメージをフォロワーが見破り、真の健康が何であるかを理解するのを助けている。

ヘルシーフードの渦” に巻き込まれないで

インスタグラムをスクロールすれば、みんな野菜ボウルとスムージーしか口にしていないように見える。でも、これはナンセンス。「私のアプローチは80/20。8割は自然食品とバランスの良い食事で栄養を重視するけど、残りの2割は食べたい物を食べる」。彼女の大好物のひとつはタコベル (アメリカのメキシカンファストフード)。

これぞバランスじゃない……!?

口先だけじゃない

「自分の体を “愛する” ことが大きな話題を呼んでいる。もちろん、自分の体は愛するべき」。だけど、アナに言わせれば、自分の体に対する気持ちをSNS上で語るだけでは充分じゃない。その気持ちを動かし、養わなければならない。

「最高の自分を “感じる” ことを目指して。体に栄養を与えていないのなら、体をいたわっていないのなら、それは愛とは呼べない」

成功した女性ひとりひとりの影には、彼女を支える成功した女性集団がいる。

ボディメイクの写真に対する考え方を変える

アナは自身のインスタグラムで、人の意見が嫌でシェアする気になれない写真があることを認めている (“アフターではお尻と胸が小さくなっているから、ビフォーのほうがいい”みたいなコメントが予想されるらしい)。

「ビフォーアフターの写真って、どうして片方が好かれて片方が嫌われなきゃいけないの? どちらの体にも感謝して、ボディメイクの過程で得られた精神的、感情的、身体的な強さを誇りに思えばいいでしょう?」

ワークアウトでケトルベルは使ってる? これは8月に撮った動画だけど今日までシェアする機会がなかった。これは背中と腕に火を付ける最高のワークアウト。15回を3セット。2つ目の動きでは、肩甲骨を締めて、(ベルを引いた時に) 一瞬止まるのを忘れないで。どちらのエクササイズも、体幹の力を終始抜かずにやってね!

※この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルス2018年3月号に掲載されました。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: The Editors of Women's Health Translation: Ai Igamoto Photo: instagram of @annavictoria